こんにちは、講師のNです。
今回は複合関係詞のうち、複合関係代名詞ついてまとめたいと思います。whoeverとかwhateverとかwhicheverとか、語尾に”-ever”がついているアレですね。

なんとなくの意味はわかるけど…
という方も多い分野かもしれません。どんなとき、どのように使えるのか? 順番に見ていきましょう!
<参考記事>
複合関係詞の全体像まとめ
まずは複合関係詞の全体像を押さえましょう。
複合関係詞には、複合関係代名詞/複合関係形容詞/複合関係副詞の3種類があります。
全体像を示すとこんな感じ。
複合関係代名詞、複合関係形容詞、複合関係副詞…なんて言葉のオンパレードですが

うへえ!
などと引いたりしないでください。
基本的なポイントは次の3つだけです。
- 語尾に-everがつき、「~でも、~しようとも」という訳が基本
- 副詞節をつくるときのみ、”no matter~”に書き換え可能*
- 名称の違いは、関係代名詞、関係形容詞、関係副詞と対応
* 複合関係副詞では、「譲歩」の意味のときに限られる
具体例を見ていきましょう。(関係代名詞/形容詞/副詞の違いは過去記事も参照してください!)
<参考記事>
複合関係代名詞とは
さて、今回の本題、複合関係代名詞です。
複合関係代名詞には、whoever (whomever)、whatever、whicheverの3種類があります。基本的な使い方はどれも同じ。訳が違うだけです。
順番に見ていきましょう。
複合関係代名詞whoever(whomever)
複合関係代名詞whoever (whomever)には、
①名詞節をつくるパターン:「~する人は誰でも」
②副詞節をつくるパターン:「誰が~しようとも」
の二パターンがあります。
名詞節のパターン
まずは①名詞節をつくるパターン。
Whoever comes can participate in the party.
= Anyone who comes can participate in the party.
(来る人は誰でもパーティーへ参加することができます)
複合関係代名詞whoeverは、whoever comesというカタマリの中で主語の位置にきています。主語の位置にくるというコトは、whoeverは名詞的に使われているというコトです。このことから、複合関係代名詞という名前がついているんですね。
「関係代名詞」の名前の由来と同じです。
<参考記事>
また、whoever comesというカタマリ全体が、文の中では主語として働いています。“Whoever comes (=S) can participate (=V) “という感じですね。主語として働くというコトは…?
そう、whoever comesというカタマリは、名詞節を作っているんです。
ちなみに、whoever comesというカタマリの中で、whoeverが目的語の位置にきているときは、whomeverを使うこともあります。(固い言い方なので、基本はwhoeverを使いますが)
Whomever he knows was welcomed.
= Whoever he knows was welcomed.
= Anyone who(whom) he knows was welcomed.
(彼が知っている人は誰でも歓迎された)
副詞節のパターン
次に②副詞節をつくるパターン。
Whoever said so, it must be a lie.
= No matter who said so, it must be a lie.
(誰がそう言ったにしても、それは嘘に違いない)
whoeverは、whoever said soというカタマリの中で、主語にきています。なので、複合関係代名詞という点は変わりません。
ただ先ほどと違うのが、whoever said soというカタマリが、文全体を修飾するように働いているというコトです。文全体を修飾するものの品詞は、副詞です。そのため、whoever said soは副詞節を作っていると言えるのです。今回であれば、it must be a lieを含む文全体を修飾していますね。
ちなみに、副詞節を作る用法の時は、whoever = no matter whoと言い換え可能です。(whoeverに限らず、副詞節をつくるときは全ての単語でno matter~と言い換え可能です)
なお先ほどと同じく、whoeverのカタマリの中で、whoeverが目的語の位置にきているときは、whomeverを使うこともあります。(やはり、基本はwhoeverを使いますが)
Whomever you meet, you have to keep silent.
= Whoever you meet, you have to keep silent.
= No matter who you meet, you have to keep silent.
(君が誰に会おうとも、君は沈黙し続けなければいけないよ)
複合関係代名詞whatever
複合関係代名詞whateverには、
①名詞節をつくるパターン:「~するものはなんでも」
②副詞節をつくるパターン:「どんなものが~しようとも」
の二パターンがあります。
基本的な使い方はwhoeverと同じです。訳が違うだけですね。(あと、目的語の位置に来たからと言って、whomeverみたいな語形の変化はありません)
名詞節のパターン
まずは名詞節のパターンです。whatever you likeが「何でも好きなもの」というカタマリを作っていますね。
You may choose whatever you like.
(君は君が好きなものはなんでも選んでよい)
Whatever you like should be done.
(君が好きなものはなんでもなされるべきだ)
ちなみに、オアシスの”Whatever”という曲では、まさにwhateverの名詞節のパターンが使われていますね。(歌詞はコチラ)
副詞節のパターン
次に副詞節のパターンです。whatever you likeのカタマリが文全体を修飾しています。副詞節の場合は、no matter whatに言い換え可能です。
Whatever you like, you have to respect what others like.
= No matter what you like, you have to respect what others like.
(君が何を好きであろうとも、君は他の人が好きなものに敬意を払わなければいけないよ)
複合関係代名詞whichever
複合関係代名詞whicheverには、
①名詞節をつくるパターン:「~するものはどちらでも、どれでも」
②副詞節をつくるパターン:「どちらが(を)~しようとも」
の二パターンがあります。
基本的な使い方はwhoeverやwhateverと同じです。
名詞節のパターン
まずは名詞節のパターンです。whichever you likeが「どちらでも好きなもの」というカタマリを作っていますね。
You may choose whichever you like.
(君はどちらでも好きなものを選んでいいよ)
副詞節のパターン
次に副詞節のパターンです。whichever you likeのカタマリが文全体を修飾しています。副詞節の場合は、no matter whichに言い換え可能です。
Whichever you like, I don’t care.
= No matter which you like, I don’t care.
(君がどちらを好きであれ、わたしは気にしないよ)
おわりに
いかがでしたか?
複合関係代名詞、なんていうゴツイ名前をしていますが、よくよく見ればなんてことはありませんね。
注意すべきは、名詞節か?副詞節か?という判別くらいでしょうか。「名詞節にもかかわらず、no matter~が使われている」という間違い探しの問題をたまに見ます。
あとはひたすら音読をして、表現を身体にしみこませてくださいね。
それではまた!
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