こんにちは、講師のNです。今回はTOEIC(トイック)の副詞問題を解説したいと思います。
副詞問題はTOEICの頻出時効なので、個々をマスターすれば得点アップが見込めるだけでなく、副詞の本質的な理解にもつながります。
ちなみに、過去の記事で「名詞とは?」「形容詞とは?」といったところを解説したので、「名詞」「形容詞」というコトバの意味がよくわからない方はまずそちらからお読みください。
<参考記事>
形容詞問題解説①→名詞とは?【形容詞問題①】
形容詞問題解説②→形容詞とは?【形容詞問題②】
形容詞問題解説③→形容詞と名詞の位置関係【形容詞問題③】
形容詞問題解説④→形容詞の見分け方【形容詞問題④完結】
TOEIC副詞問題
まずはいきなり問題から入ります。次の問題を見てください。
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(A) markedly
(B) marked
(C) marks
(D) marking
はじめての方は全く歯が立たないかもしれません。
ただ、ごちゃごちゃと単語がありますが、この問題は単語の意味がわからなくても解くことができます。実はここでは副詞の知識が問われており、そこさえ理解していれば一瞬で解ける問題なのです。
これから2回にわたり解説します。(本記事は第1回目)
死ぬほどわかりやすく解説いたしますので、ぜひマスターしましょう!
副詞とは?
さて、まずは「副詞とはなんぞや?」ということを説明します。
形容詞問題を通じて学んだ通り、名詞と形容詞はそれぞれ、
名詞:モノ、コト、ヒト、場所など「名前」に関わるもの
形容詞:「名詞」を説明するもの(修飾するもの)
という役割を持っています。
たとえばlarge houseでは、houseが名詞です(「家」はモノの名前ですね)。
一方、largeは形容詞です。なぜなら、largeは名詞である「家」を説明しているからです。
(「大きな→家」というように、「家」という名詞がどんな家であるのかを説明しています。)
では、「副詞」とはなんなのか?
「副詞」とは、「名詞以外を説明するもの」です。
「形容詞」は、「名詞を説明するもの(修飾するもの)」
「副詞」は、「名詞以外を説明するもの(修飾するもの)」
ものすごく単純ですね。
具体的には、「副詞」が説明するのは「形容詞」「動詞」「文章全体」などです。ただ、いま細かい分類を覚えても仕方ないので、とりあえず「副詞は名詞以外を説明するもの」と覚えてしまいましょう。
くどいようですが、大切なことなので何度も言います。
名詞を説明する場合は、形容詞
名詞以外を説明する場合は、副詞
です。
副詞→形容詞の関係を見抜く
これをふまえたうえで、さらに具体的に見ていきます。
先ほどの例、large houseでは、largeが形容詞で、houseが名詞でした。
(large→houseのように、largeという形容詞がhouseという名詞がどんな家なのかを説明しています)
で、これがextremely large houseとなったらどうでしょう?
extremelyってなんて意味の単語?
extremelyは「とても、めちゃくちゃ」という意味の副詞です。副詞なので、extremelyはlargeという「形容詞」がどんなものなのかを説明しています。
たとえば、上の文は「めちゃくちゃ大きい家」と和訳します。
「めちゃくちゃ(extremely)→大きい(large)」
「大きい(large)→家(house)」
という関係が成り立っているのです。
仮に「めちゃくちゃ(=extremely)」という副詞がなければ、「どのくらい大きいのか」はわかりませんよね。「そこそこ」大きいのか、「めちゃくちゃ」大きいのかがわかりません。
そこへ「めちゃくちゃ(=extremely)」という副詞がくることで、「大きい(=large)」という形容詞の様子を説明しているのです。
具体例をもう一つ見てみましょう。surprisingly many booksです。
まず、book「本」は名詞ですね。モノの名前なので。
そして、manyは形容詞です。「多くの(many)→本(books)」というように、本という名詞の様子を説明しているからです。
最後に、surprisingly「驚くほど)」は副詞です。
「驚くほど(surprisingly)→多くの(many)」というように、manyという形容詞の様子を説明しているからです。
つまり、
「驚くほど(surprisingly)→多くの(many)」
「多くの(many)→本(books)」
という関係が成り立っているのです。
副詞の語尾は-lyが基本
上の二つからなにか気づいた方。鋭いです。
副詞には、
- 副詞は説明する(修飾する)単語の直前に来ることが多い
- 副詞の語尾は”-ly”の形をとることが多い
という特徴があります。
もちろんこれは原則で、例外はいくらでもあります。
副詞が説明する語の後ろや、そもそも離れた場所にあったり、語尾が”~ly”ではないことも多々あります。あるいは、語尾が”~ly”なのに、副詞ではない単語もあります。
ただ、まずは大ざっぱでもよいので、原則を学びましょう。原則を覚えるだけで、覚える効率は一気に上がります。
例外を押さえるのは原則を学んだあとでも遅くはありません。最初から完璧を目指すと挫折します。
まとめ
最後に今回の記事のまとめです。副詞の性質をおさらいしておきましょう。
①名詞以外を説明する(形容詞、動詞、文章全体など)
②説明する単語の直前に置かれることが多い
③語尾が「~ly」で終わることが多い
- 副詞は形容詞、動詞、文章全体など、名詞以外を説明する(修飾する)*
- 副詞は説明する(修飾する)単語の直前に来ることが多い
- 副詞の語尾は”-ly”の形をとることが多い
* ごくまれに名詞を説明するパターンもありますが、例外中の例外なのでとりあえず無視しましょう。
なお、今回は、「副詞が動詞を説明するパターン」、あるいは「副詞が文章全体を説明するパターン」には触れませんでした。
ただ、今回取り上げた「副詞が形容詞を説明するパターン」さえ理解しておけば、ほかのパターンも似たり寄ったりです。今日のところは、副詞の性質1~3を胸に刻み込んでおいてください。
次回は解答編(副詞問題完結編)になります。お楽しみに!
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