今回は分詞構文の紹介をします。
分詞構文…ってなんだっけ?
そんな人でも大丈夫! 超シンプルに説明するので安心してください!
分詞構文の作り方と意味・用法まとめ
まずは全体像から眺めてみましょう。分詞構文の作り方と意味・用法まとめは下記のとおりです。
<作り方>
- 接続詞を消す ※1
- 主語を消す (「分詞構文の主語≠主節の主語」となる場合は、原則主語を消さない。これを独立分詞構文と呼ぶ)
- 動詞をVingにする ※2
※1 省略される代表的な接続詞は下記の通り。なお、意味明示のため接続詞を残すことアリ。
- 理由 「~なので」 (as, because, since)
- 時 「~するとき、~する間、~したあと」 (when, while, after)
- 付帯状況 「~しながら」 (as)、 「…、そして~」 (and)
- 譲歩 「~ではあるが」 (though, although)
- 条件 「もし~すれば」 (if)
※2 Vingの否定/時制/省略は下記の通り
- 省略が起きやすい場合 ⇒ Having been, been (主語が残っていれば省略しないことが多い)
- 否定する場合 ⇒ Not Ving
- 時制がズレている場合 ⇒ Having Vp.p.
<意味>
- 時 「~するとき、~する間、~したあと」 (when, while, after)
- 理由 「~なので」 (as, because, since)
- 条件 「もし~すれば」 (if)
- 譲歩 「~ではあるが」 (though, although)
- 付帯状況 「~しながら」 (as)、 「…、そして~」 (and) ※3
※3 接続詞のカタマリが後ろに来ている場合(カンマの後ろにVingのカタマリが来る場合)、この付帯状況の意味になることが多い。
<慣用表現>
- broadly speaking: おおざっぱに言うと
- frankly speaking: 率直に言うと
- generally speaking: 一般的に言うと、概して
- strictly speaking: 厳密に言うと
- relatively speaking: 相対的に言うと
- considering A: Aを考慮すると
- taking A into consideration: Aを考慮に入れると
- granting (granted) that~: たとえ~だとしても (grantは「許可する、承諾する」)
- judging from A: Aから判断すると
- speaking (talking) of A: Aの話といえば
- weather permitting: 天気が良ければ
これだけだとよくわからないですね。まずは作り方から詳しく見ていきましょう!
分詞構文の作り方と意味
分詞構文の作り方と意味を確認していきましょう。
基本形
まずは基本形からです。
たとえば下記の例文を見てください。
When I opened the door, I found him there.
(わたしがドアを開けたとき、わたしは彼をそこに見つけた)
これでも文としては全然OKなのですが、無駄な部分をそぎ落として、もっと文を緩くつなげたい…。そんな時に使うのが分詞構文です。
文の頭の方から、消せそうな単語をどんどん消していきます。
「1. 接続詞を消す」「2. 主語が一致していれば消す」「3. 分詞構文を使用した目印として、動詞をVingにする」という手順で分詞構文を作ります。
元の文:When I opened the door, I found him there.
WhenI opened the door, I found him there. (接続詞whenを削除)When Iopened the door, I found him there. (右側のI found~と主語が一致しているので、左側の主語Iを削除)- Opening the door, I found him there. (分詞構文を使用した目印として、動詞openをopeningに変更)
訳:ドアを開けると、わたしは彼がそこにいるのを見つけた。
訳は、文がうまくつながれば原則なんでもOKです。省略されているのがwhenなので、「ドアを開けたとき~」「ドアを開けると~」「ドアを開けて~」くらいに訳せばOKです。
なお、「これはWhenの意味で解釈してね!」と意味をはっきりさせたいときは、あえて接続詞を残すこともあります。
When opening the door, I found him there.
(ドアを開けたとき、わたしは彼をそこに見つけた)
また、文の後ろ側に接続詞があることもあります。この場合、and (そして)やas (~しながら)で解釈できることが多いです。
元の文:I opened the door, and I found him there.
- I opened the door,
andI found him there. (接続詞andを削除)- I opened the door,
and Ifound him there. (左側のI opened~と主語が一致しているので、右側の主語Iを削除)- I opened the door,
and Ifinding him there. (分詞構文を使用した目印として、動詞findをfindingに変更)訳:私はドアを開けて、そして彼がそこにいるのを見つけた。
省略が起きやすい場合
BeingはHaving beenは省略されやすいです。
元の文:While he was walking along the street, he saw Mary.
Whilehe was walking along the street, he saw Mary. (接続詞whileを削除)While hewas walking along the street, he saw Mary. (右側のhe saw~と主語が一致しているので、左側の主語heを削除)- (Being) Walking along the street, he saw Mary. (分詞構文を使用した目印として、動詞wasをbeingに変更。Beingは省略されることが多いので、省略しWalking~とする)
訳:通り沿いを歩いていると、彼はメアリを見かけた。
主語を消さない場合
二つの主語がイコールではない場合、原則として主語は消しません。このような分詞構文を、独立分詞構文と呼びます。
一つしかない主語を消してしまうと、読み手を混乱させてしまうことになるためですね(もともとどんな主語があったのか推測できない)。
元の文:As it was rainy, I did not go out.
Asit was rainy, I did not go out. (接続詞asを削除)Asit was rainy, I did not go out. (右側のI did not~と主語が一致していないので、左側の主語itは削除しない)- It being rainy, I did not go out.
- (分詞構文を使用した目印として、動詞wasをbeingに変更)
訳:雨だったので、わたしは外出しなかった。
動詞の部分がbeingになっていますが、主語を残した場合は、beingを省略しないのが普通なので残しています。
なお、文脈からわかりきっているときなどは、主語が一致していなくても主語を消すことがあります(ややこしくなるのでここでは触れません)。
否定の場合
Vingにする動詞が否定の場合です。Not Vingという形にします。
元の文:Though I did not know her name, I enjoyed talking with her.
ThoughI did not know her name, I enjoyed talking with her. (接続詞thoughを削除)Though Idid not know her name, I enjoyed talking with her. (右側のI enjoyed~と主語が一致しているので、左側の主語Iは削除)- Not knowing her name,I enjoyed talking with her. (分詞構文を使用した目印として、動詞knowをknowingに変更、否定文なのでNot knowingの形にする)
訳:彼女の名前を知らなかったけれど、わたしは彼女と話すのを楽しんだ。
時制がずれている場合
接続詞のあるカタマリ(「従属節」)が、接続詞のないカタマリ(「主節」)と比べ、時制が過去にずれているとき、動詞の部分をHaving Vp.p.の形にします。
元の文:Though he lived in China,he cannot speak Chinese.
Thoughhe lived in China, he cannot speak Chinese.(接続詞thoughを削除)Though helived in China, he cannot speak Chinese. (右側のhe cannot~と主語が一致しているので、左側の主語heは削除)- Having lived in China, he cannot speak Chinese. (livedとspeakの時制を比べると、livedの方が過去にずれている。そのため、Having livedとする)
訳:中国に住んでいたけれど、彼は中国語を話せない。
慣用表現
定型表現です。理屈抜きに覚えるのが良いと思います。それぞれの単語に注目すると、意味の違いにも納得できると思います。
- broadly speaking: おおざっぱに言うと
- frankly speaking: 率直に言うと
- generally speaking: 一般的に言うと、概して
- strictly speaking: 厳密に言うと
- relatively speaking: 相対的に言うと
- considering A: Aを考慮すると
- taking A into consideration: Aを考慮に入れると
- granting (granted) that~: たとえ~だとしても (grantは「許可する、承諾する」)
- judging from A: Aから判断すると
- speaking (talking) of A: Aの話といえば
- weather permitting: 天気が良ければ
一応理屈を説明すると、上記の表現は、主語が一致しない独立分詞構文を前提としています。
ただ、「主語we/I (我々は/わたしは)などは言わずとも文脈でわかる⇒省略した表現が定着」という流れで、慣用表現化しています。これらは文頭で使われることが多いです。
元の文:If I frankly speak,he is lazy.
⇒Frankly speaking, he is lazy.
訳:率直に言って、彼は怠け者だ。
おわりに
いかがでしたか? 分詞構文はこれで終わりです。手順を踏めば楽勝ですね!
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