【なぜ?】as long as/as far asの意味・用法の違い【条件/時間/範囲】

前置詞

 

今回はas long as/as far asの意味・用法の違いとその理由について説明します。

 

どちらも「~する限り」という訳であるため、混同されることも多い表現です。

 

実はコレ、単語レベルで分解していくとサクッと理解できるのです。

 

【なぜ?】as long as/as far asの意味・用法の違いまとめ

as long as/as far asの意味・用法の違いまとめは下記のとおりです。

 

as long asとas far asの違いを考えるにあたり、「~する限り」という訳を一度忘れてください。そのうえで両者の違いを示すと次の通りです。

 

as long as/as far asの意味・用法

<意味>

  • as long as SV: ①SVする条件で (条件)、②SVする間に(時間)
  • as far as SV: SVする範囲内で (範囲)

 

<違いの理由>

  • longは「長さ」の表現なので、「SVする時間の長さと同じくらい (時間)⇒SVするのが続く限り (条件)」という発想
  • farは「距離」の表現なので、「SVする距離と同じくらい (範囲)」という発想

 

<用法>

  • 原則、接続詞として使用。副詞のカタマリ(副詞節)を作る
  • 時間的な条件を意味する場合のみ、for as long asとしても良い
  • 「as long as = so long as」「as far as = so far as」という書き換えも可
  • 前置詞として使用して、「as long as~: ~もの長い間」「as far as: ~まで、~に関しては」とすることもある

 

具体的には、例文で見ていきましょう。

 

as long as SV: ①SVする条件で (条件)、②SVする間に(時間)

「as long as SV: ①SVする条件で (条件)、②SVする間に(時間)」の例文を見てみましょう。

 

 

まずは「条件」です。「as long as≒if」と考えて例文を見てみましょう。(厳密には≒if onlyです)

I don’t care as long as you are happy.

(君が幸せであるのなら、わたしは構わない

= 君が幸せであるという条件で、わたしは構わない)

 

 

君が幸せでありさえすれば、ボクはどうなっても構わない…そんな文ですね。これはつまり、「君が幸せであるという条件で~」というコトを言っているわけなので、as long asを使うのが正しいわけです。たしかにifを入れてもあまり違和感はありませんね。

I don’t care if you are happy.

(もし君が幸せであるのなら、わたしは構わない)

* 厳密にはif onlyですが、話を単純化させるためifで話を進めます。

 

 

また、「時間」の意味でも使われることがあります。「時間」の意味であることを明示するために、forを頭に付け足すこともあります。

As long as she is here, I’ll have more work to do.

For as long as she is here, I’ll have more work to do.

(彼女がここにいる限りは、私の仕事は増えるだろう)

 

 

イメージで考えると、なぜ上記の訳になるのかしっくりきます。

 

longは「長さ」の表現なので、「SVする時間の長さと同じくらい (時間)」というイメージを持ちます。

 

As long as she is here, I’ll have more work to do. (彼女がここにいる限りは = 彼女がここにいる時間と同じくらい、私の仕事は増えるだろう)」というイメージにつながります。

 

さらに、「彼女がここにいる時間は (時) ⇒ 彼女がここにいるのであれば (条件)」と発想がつながり、「条件」の意味を帯びるようになります。

 

 

なお、これは余談ですが、Ben. E. Kingの”Stand by me”にも、as long asを使った一節があります。

I won’ t shed a tear just as long as you stand by me.

君が隣にいてくれるなら、僕は涙を流さないよ)

Ben. E. King “Stand by me”より(一部省略)

 

shedは「~を流す、落とす」という意味の単語ですね。justはas long asを強調しています。

 

直訳すると、「ぼくは涙を流さない。君が隣に立っていてくれるという条件でね」くらいの意味にでしょうか。やはり、ifに近い意味で使われていますね。

 

名曲ですので、英語の勉強も兼ね、一度聴いてみてくださいね。amazon musicなら歌詞付きで楽しむことが出来ます。音で英語の勉強ができるのでお勧めです。

 

なお、映画や小説も超おすすめです。

 

as far as SV: SVする範囲内で (範囲)

「as far as SV: SVする範囲内で (範囲)」も例文で見てみましょう。

 

As far as I know, he is crazy.

わたしが知る限り、彼はクレイジーだ

= わたしが知る範囲内で、彼はクレイジーだ)

 

 

わたしが知る範囲内、わたしの知識が及ぶ範囲内において、彼はクレイジーだ。そういうことを言っているわけですね。farは「距離」の意味を持つので、「わたしの知識が及ぶ距離と同じくらい」と考えれば、「範囲」の意味につながるのも納得ですね。

 

 

ちなみに、as long asとas far asで迷ったら、試しにifで置き換えてみると良いです。

 

たとえば、今回の例文でas long as(≒if)を使ったら、おかしなことになってしまいます。ifを入れた場合で考えてみましょう。

If I know, he is crazy.

もしわたしが知るならば、彼はクレイジーだ)

 

「?」な訳になってしまいますね。日本語としてアヤシイですし、少なくとも、元のas far asとは全く違うニュアンスになってしまっています。

 

おわりに

せっかくなので、最後にas long asとas far asの穴埋めテストをしてみましょう。

 

「どちらが入るか?」サクサクと考えてみてください。

1. (             ) you study English, you may watch the TV show.

(君が英語を勉強するなら、君はそのテレビ番組を観てもよい)

 

2. He was smart (             ) I remember.

(わたしが覚えている限り、彼は頭が良かった)

 

3. I traveled (             ) the money lasted.

(お金が続く限り、わたしは旅をした)

 

4. You do not have to work (             ) he lives.

(彼が生きている限り、君は働かなくてもよい)

 

答えは↓にあります。

 

 

(答え)

  1. as long as (英語を勉強する、という条件を示している)
  2. as far as(わたしが覚えている、という範囲を示している)
  3. as far as(お金が続く、という範囲を示している)
  4. as long as(彼が生きている、という条件を示している)

 

コメント

  1. […] s far asを使った定型表現はコチラの記事(as long asとas far as意味の違いは?【条件・範囲】)でまとめています。 […]