こんにちは、今回紹介するのはwhileの意味・用法です。
文章を読んでいると頻出するコチラの表現。使い方にいくつかパターンがあるので、これを機会にぜひ押さえてくださいね。
whileのコアイメージは「~する間、期間」
whileの最もコアなイメージは「~する間、期間」という意味です。
そこから派生して、下記のような意味を持つようになりました。品詞は名詞or接続詞です。
※動詞の用法もありますがマイナーなので取り上げません
- しばらくの間、期間(通例a whileの形で使用)
- ・~している間(期間)*進行形を伴うことが多い
- ~だけれど(譲歩)
- …だが、一方では~(対照)
- all the while: その間じゅう
- after a while: しばらくしてから
- for a while: しばらくの間、少しの間
- in a while: しばらくすれば、すぐに
- once in a while: ときどき(≒sometimes)
では、例文付きで順番に見ていきましょう。
【名詞】しばらくの間、期間
whileの最も中心的なイメージが「しばらくの間、期間」という意味ですね。
期間が長いか短いか、は文脈次第で変化します。通常a whileという形で使うことが多いです。
The sun went down a while ago. (太陽は少し前に沈んだ)
It’s been a while. (やあ、しばらくでしたね)
≒It’s been a while since I last saw you.の省略 (最後にあなたにお会いしてから、しばらくの期間がありましたね)
【接続詞】~している間、~だけれど、一方では~
whileの核となるイメージは「~する間、期間」であることは、名詞の用法の説明で述べました。
接続詞whileの用法も、「~する間、期間」のイメージの延長線上で理解できます。そのためには、右手と左手をイメージしてください。
「右手で〇〇する間、左手でXXする」が、接続詞whileのイメージです。片方の手で何かをしている間に、もう片方の手で別の何かが進行している。そんなイメージです。
具体的に見ていきましょう。
~している間
まずは「~している間」という訳から。
He came while I was talking on the phone.
(わたしが電話で話している間、彼は来た)
先ほどの「右手~、左手~」のたとえ話を使って説明します。
「わたしが電話で話している」という出来事が右手で発生しているわけですよ。
その一方、「彼が家に来た」という出来事が左手で発生しているわけですね。
右手で何か出来事が発生している間、左手で別の出来事が発生している。まさにwhileの出番です。特定の出来事がある程度の長さ・期間を持って進行する状態を描写するので、while内の動詞は進行形(-ing形)となることが多いです。(あるいは状態動詞がきます)
なお、右手と左手の出来事の主語が同じ場合(while節内の主語、主節の主語が一致している場合)、whileの主語+be動詞は省略することが可能です。これは、接続詞の用法全てに共通します。
I had a traffic accident while I was walking on the street.
= I had a traffic accident while walking on the street.
(わたしが道を歩いている間、わたしは交通事故に遭った)
I had~とwhile I was~の主語がどちらもIですね。その結果、while内のIとwasが省略されています。
~だけれど(譲歩)
whileには「~だけれど」と譲歩の意味もあります。
右手では〇〇と思っているけれど、左ではXXと思っている。一方はこうだけどもう一方はこう。基本的な発想は、「~している間」の時と変わりません。
While I don’t like him, his works are really great. (わたしは彼のことが好きではないけれど、彼の作品は本当に素晴らしい)
片方では「あいつ好きじゃない」という感情があるけれど、もう片方では「あいつの作品は素晴らしい」と認めざるを得ない。そんな文ですね。
なお、この用法の時は、通例whileを前に出して使用します。(While~, …という形。…, while~という形はあまりない)
…だが、一方では~(対照)
whileには「…だが、一方では~」という対照の意味もあります。
これまでと同じ発想ですね。片方では〇〇という事実があるけれど、もう片方ではXXという事実もある。そんな発想です。
Some countries are rich, while others are poor. (ある国々は豊かだが、一方では貧しい国々もある)
【熟語】all the while, after a whileなど
次は熟語です。単語レベルに分解していけば、なぜその意味になるのか?がつかみやすくなります。
whileの最もコアなイメージが「~する間、期間」であることを思い出し、順番に見ていきましょう。
all the while: その間じゅう
all the whileで「その間じゅう」の意味になります。副詞として機能します。(接続詞的に用いられることもアリ)
all「ずっと」、the while「その期間、その間」と考えれば、「その間じゅう」という意味になりますね。
All the while I pretended not to understand. (その間じゅう、わたしはわからないふりをしていた)
He hurriedly finished his breakfast, all the while looking forward to the day’s work. (彼は急いで朝食を済ませたが、その間じゅうその日の仕事を楽しみにしていた)
after a while: しばらくしてから
after a whileで「しばらくしてから」の意味になります。副詞として機能します。
after「~のあとで」、a while「ある期間」と考えれば、「ある期間のあとで→しばらくしてから」という意味になりますね。
After a while spring will come. (しばらくすれば春は来る)
for a while: しばらくの間、少しの間
for a whileで「しばらくの間、少しの間」の意味になります。副詞として機能します。
for「~の間」、a while「ある期間」と考えれば、「ある期間の間→しばらくの間、少しの間」という意味になりますね。whileの期間の長さは文脈次第なんですね。長ければ「しばらくの間」ですし、短ければ「少しの間」になります。
I thought I couldn’t see you for a while. (わたしはあなたにしばらくの間会えないと思っていた)
Would you mind holding for a while? (少々お待ちいただけますか?)
in a while: しばらくすれば、すぐに
in a whileで「しばらくすれば、すぐに」の意味になります。副詞として機能します。
in「~後に」、a while「ある期間」と考えれば、「ある期間の後に→しばらくすれば、すぐに」という意味になりますね。whileを長い期間と捉えれば「しばらくすれば」、短い期間と捉えれば「すぐに」となります。
In a while, a gentleman came by. (しばらくして、一人の紳士が近くにやって来た)
I will get there in a while. (わたしはすぐにそこへ行きます)
once in a while: ときどき(≒sometimes)
once in a whileで「ときどき」の意味になります。副詞として機能します。
once「一度」、in a while「ある期間内に」と考えれば、「ある期間に一度→ときどき」という意味になりますね。同様の表現として、sometimesやnow and thenがあります。
We helped our parents once in a while. (ときどき、わたしたちは両親を手助けすることもあった)
Once in a while, you have to take a risk in life. (ときとして、人生ではリスクを冒さねばならぬ時もある)
おわりに
いかがでしたか?一見バラバラに見える表現も、一つ一つイメージをつかんでいけば、案外暗記が簡単なものです。理解したらあとはひたすら音読をして、理解→定着させてくださいね。
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