「catch 人 by the 身体部位」「朝昼晩」「左右」「東西南北」にtheがつく理由

冠詞

 

今回は定冠詞theについて語りたいと思います。

 

テーマは「なぜ朝昼晩、”catch 人 by the 身体部位”にtheが付くのか?」です。

 

そもそも、この単語にtheが付くとは知らなかった…

 

 

この記事を読み終えるとき、「なるほど、だからtheが付くのか!」と納得していただけることでしょう!

 

theの基本的な機能

まずはtheの基本的な機能を確認しましょう。

 

それは、

  1. それわかるよね、という了解
  2. 他のものと区別する気持ち

というものです。

 

 

例えば次の例文を見てください。

I have a book. The book is interesting.

(わたしは一冊の本を持っている。その本は面白い)

 

 

「一度出てきたモノにtheを付ける」という、theの有名な用法ですね。

これをtheの基本的な機能1, 2の観点から見てみましょう。

 

つまり、

  1. それわかるよね、という了解 ⇒「さっき話に出てきた本だよね」
  2. 他のものと区別する気持ち ⇒「あの本でもなければ、この本でもない。その本だよ」

ということです。

 

言われてみれば…。

 

 

 

特に大切なのは「2. 他のものと区別する気持ち」です。

これを頭に入れたうえで、次の説明を読んでくださいね。

 

theには対置する機能がある

「他と区別する機能」から一歩踏み込んで考えてみましょう。

 

実はtheには、「全体に対して、一部を区別し対置する機能」があるのです。

 

 

さっぱりわからん…

 

下記で詳しく見ていきましょう!

 

朝昼晩にtheが付く理由

例えば「朝昼晩」を例に考えてみます。

 

「朝」も「昼」も「晩」も、それぞれ区別されるものですよね。

 

 

そのため、

  • in the morning
  • in the afternoon
  • in the evening

というように、全てtheを付けて表現されます。

 

 

このとき、

全体に対して一部を取り出し対置している

というニュアンスは伝わるでしょうか?

 

「朝」は「昼晩」に対して区別されるし、

「昼」は「朝晩」に、「晩」は「朝昼」に対して区別されます。

 

どれも、全体を見たうえで一部を取り出しているわけです。

 

 

このように、theには全体の中から一部を取り出し対置するという機能があるのです。

 

朝昼晩、夜

上記の続きです。「夜」の話を少しさせてください。

 

実は、夜にはtheが付かないことが多いのですね。

しかもatが使われることが多いのです。

  • in the morning
  • in the afternoon
  • in the evening
  • at night

 

 

なぜなら、夜というのは寝ている間にあっという間に過ぎるモノだからです。

 

他の時間帯と対置されることがない(起きている時間と比べてやや異質)のでtheが付かず、

一瞬で過ぎるのでatが使われているのです。

 

 

ただ、nightがいつもat nightで使われるかというと、

文脈次第ではもちろん別の使われ方もします。

 

たとえばそれは、次のように昼と夜を対置するような文脈です。

  • during the day (日中)
  • during the night (夜間)

 

 

このように、theが持つ機能をよく考えれば、

nightにtheが付く理由/付かない理由がよくわかりますね!

 

東西南北、左右にtheが付く理由

東西南北や左右も、基本的にはtheとセットで使われます。

 

東西南北は、

  • the east
  • the west
  • the north
  • the south

 

左右は、

  • the left
  • the right

という感じですね。

 

 

これは、全体に対して一部を取り出し対置というtheの機能を知っていれば、

すんなり理解できるのではないでしょうか?

 

東西南北は、方角全体に対して「東」や「西」「南」「北」だけを取り出しているわけですし、

左右は、両方向に対して「左」や「右」だけを取り出しているわけです。

 

たしかに…!

“catch 人 by the 身体部位”にtheがつく理由

ここからはちょっと応用編です。

 

次の表現を見てください。

She caught him by the arm.

≒ She took him by the arm.

(彼女は彼の腕をつかんだ)

 

 

これは、

  • catch 人 by the 身体部位:人の身体部位をつかむ
  • take 人 by the 身体部位:人の身体部位をとる

という表現です。

 

 

ここで注目してほしいのは、the armのように、

身体部位の前にtheがついていることです。

 

どうしてだろう?

 

これも全体に対して一部を取り出し対置というtheの昨日から理解できます。

 

つまり、身体には脚や腕、頭など様々な部位があるわけですが、

その全体の中の一部分である腕という意味合いをtheを使って出しているのです。

 

 

なるほど!

ちなみに、caught the armのようにならないのはどうして?

 

それは、この文で大切なのは「彼をつかまえた」という部分だからです。

 

「彼のどこをつかんだのか(腕なのか脚なのか?)」は、

少し重要度の低い情報とみなされているのですね。

 

なので、まずはcaught him「彼をつかまえた」と最も大事な情報を先に持ってきて、

次にby the arm「腕をね」というように、付加的な情報を持ってきているわけです。

 

おわりに

いかがでしたか?

 

theには全体の中で一部分を取り出し対置する機能がある。

ということが伝わったのであればとても嬉しいです。

 

 

今回は紹介しきれませんでしたが、実はこの機能、他の用例でもちょくちょく顔を出すのです。

 

theが持つメインの機能として、頭の中へとどめておくと、今後の学習に非常に役に立つと思います。

 

なお、冠詞についてさらに詳しく学びたい方には、aとtheの底力 — 冠詞で見えるネイティブスピーカーの世界がおススメです。

 

わたしが今まで読んだ冠詞系の本の中で、一番わかりやすい&本質に迫った説明がなされていると感じました。一般の書店にはあまりないのですが、ぜひ一度お読みすることをおススメします。

 

コメント

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