やってもやっても英語の成績が上がらない…
単語や熟語を覚えられない…
リスニングが全くできるようにならない…
そんな方に朗報です。
今回は英語音読の正しいやり方についてご説明したいと思います。
音読なんてめんどくさい…
という方は、とっっっっっっても損をしています。
今回は音読の効果とやり方についてまとめてみたので、ぜひ読んでみてください。これを実践するだけで、偏差値は50⇒70へ、TOEICは500⇒900点へ上がる足掛かりとなるはずです。(なんの誇張もなく、本当に)
音読を実践するだけで、英語学習の効果が百倍くらいになり、見える世界ががらっと変わるはずです。
本当かなあ…
半信半疑の方も、ぜひ最後までお付き合いください。絶対に損はさせません。
※この記事は動画にもしています。実際の音読方法を実演していますので、具体的な方法を確認したい方は、記事とあわせてご視聴くださいね。
音読の効果
まずは音読の効果についてお話しします。
音読のない英語の勉強…それは、ハッキリ言って無意味です。日本人の大半が満足に英語を使いこなせないのは、音読を疎かにしてきたからなのですね。(もちろん、日本人にとって英語は習得が難しい言語という事情も大きいですが)
音読なしに英語を勉強するのは、例えるなら、説明書だけ読んで自転車/車の運転を覚えようとするようなものです。もちろん知識もある程度必要ですが、最終的には自分で動かしてみて、身体で運転を覚えますよね。
英語も同じです。
文法問題や単語はもちろん、一度読んだ長文なんかも何度も何度も声に出して音読をしましょう。
一つのモノにつき、最低でも20-30回は音読をすると良いです。
多すぎ…
自転車や車の運転で考えてみて欲しいのですが、動きに慣れるまで、何十回も運転をしますよね。(もしかしたら何百回も…)
それでようやく、動きが身体にしみついてきます。英語も同じで、もちろん机に向かう勉強も大切なのですが、最終的には声に出して身体で覚えることがとても重要・効果的なのです。
何回も何回も音読をして、ようやく自分の力になるのです。
音読なんてめんどくさい…
そんな方は、下記の音読の効用を見てみてください。英語に関するあらゆる能力を鍛えることが出来ます。
- 単語/熟語/構文を覚えられる
- 長文を読む速度が上がる(速読力)
- リスニング力がアップ ⇒発音できれば聞き取れる
その背景や理由は個別に説明していきます。
単語/熟語/構文を覚えられる
音読をすることで、単語/熟語/構文を覚えることが出来ます。
文を何度も繰り返し読むのでその文に含まれる表現を自然と覚えることが出来ます。
これは歌を覚える作業に置き換えるとわかりやすいかもしれません。ある歌の歌詞を覚えるとき、声に出した方が早く覚えられますよね。
声を出して何度も読んだ表現は、とても忘れにくくなります。そして、身体の中に感覚として残ります。
すると、長文読解で似た表現を見つけたとき、「これは以前読んだ文と似ているぞ」と身体が反応しやすくなるのです。
英作文や英会話でも同じです。自分が言いたい表現を、身体の中から自然と取り出しやすくなるのですね。
さらにリスニングでも、身体の中に似た表現があれば、瞬時に反応できる可能性が高まるのです。
音読により、身体で英語表現を身につけることで、英語の様々な技能(いわゆる四技能というやつ)を総合的に鍛えることが可能となるのですね。
長文を読む速度が上がる(速読力)
音読を繰り返すことで、長文を読む速度も格段に上がります。
よく、「英文を読む速度が上がらない…」という相談を受けるのですが、
そういう人は、英文を処理する作業に慣れていないだけなのですね。
英文を処理する作業に慣れれるためには…
そうです。同じ長文を何度も音読しましょう。
「ゆっくりなら読める長文」を何度も読み返すことで、英文を速く処理する能力を鍛えることが出来るのです。
つい色んな英文に手を出してしまいがちですが、まずは英文の数を絞り、徹底的に何度も何度も読み返してみましょう。一か月くらいすると、その英文をスッと理解できるような感覚が味わえます。(とても気持ち良いですよ)
一週間ごとにタイムトライアル(時間を計る)をしてみると、成果が目に見えて楽しいかもしれませんね。
リスニング力がアップ ⇒発音できれば聞き取れる
正しい音読を繰り返すことで、リスニング力も格段にアップします。
わたしは大学受験生の頃、リスニングがとても苦手でした。センター試験も8割取るのがやっとだったほどです。
ただ、大学入学後にTOEICを受検することになり、正しい音読のやり方を実践することで、リスニングパートの得点が3か月ほどで300点⇒450点に一気に上がりました。
正しい音読がなぜリスニングに効果的かと言えば、ずばり、「自分で話せる音は聞き取ることも出来る」からなのですね。
これは野球に例えてみましょう。
わたしは野球がよくわからないので、野球部の友人に誘われて試合を見に行ったときも、目の前で何が起きているのかよくわからなかったんですね。何が良いプレーで、どこがどのように良いのかよくわからないんです。
一方、友人は違います。自分でもある程度野球のプレーをすることが出来るので、選手の動きを正しく追うことが出来るのですね。何が良いプレーで、どこがどのように良いのか理解することが出来るのです。
同じことが英語にも言えます。
自分である程度正しく発音出来る表現は、かなりの確率でリスニングに成功するのですね。逆に、自分でも発音がよくわかっていない単語は、うまく聞き取ることが出来ないのです。
このような意味でも、正しい音読を実践することはとても重要なのです。
正しい音読のやり方
音読がスゴイのはわかったけど、やり方がわからない
そんな方も大丈夫。超シンプルに説明します。
まず、音読の全体の流れは下記の通りです。
- 文の単語/熟語/構文を理解
- 文を見ながら読む(同時に)
- 文を見ながら読む(少し遅れて)
- 文を見ないで読む(少し遅れて)
詳しいやり方は個別に見ていきましょう。
文の単語/熟語/構文を理解
まずは文の単語/熟語/構文を理解しましょう。
文の内容を理解しないまま音読をするのは無意味なので要注意です。まずはしっかり一文一文の意味を取っていきましょう。
たとえば、短い文章 (わたしが適当に作りました)を例に考えていきます。
I saw her at the station the other day. She looked surprised to see me.
I asked her what she is doing there. However, she did not answer and ran away.
I have never talked with her since then.
パッと見てわかる部分は良いですが、たとえば下記の赤字の部分の表現を知らなかったとしましょう。
その場合、辞書を調べる、解答の和訳を見るなどして、「どのような訳になるのか」「なぜそのような訳になるのか」をしっかりと理解していきます。
わからなかった単語は、解答の余白部分に書き足しておくか、別にノートを作ればOKです。
I saw her at the station the other day. She looked surprised to see me.
(わたしは先日駅で彼女に会った。彼女は私に会い、驚いたように見えた)
I asked her what she was doing there. However, she did not answer and ran away.
(わたしは彼女に、何を彼女がそこでしているのか尋ねた。しかし、彼女は答えず、走り去った)
I have never talked with her since then.
(それ以来、わたしは彼女と一度も話していない)
<わからなかった単語>
the other day: 先日
look C: Cに見える
what SV: 何をSVしているのか(間接疑問文)
since then: それ以来
このように、まずは一つ一つの英文を丁寧に理解していきましょう。
なお、教材選びの際注意してほしいのが、
- 音声が付いた教材を選ぶ
- そこそこ頑張れば理解できる英文を選ぶ(あまりに難しすぎる英文には手を出さない)
というものです。
読んだ後の音読につなげるためには、ネイティブの音声が付いていることが絶対条件です(詳しくは後述します)。必ず音声付きの教材を選ぶようにしましょう。
なお、例としていくつかオススメ教材をあげておくと、Z会の速読英単語系の書籍がとてもおススメです。
理由は、
- 全て音声がある(書籍そのものとは別売りなのでその点は注意)
- 英文のレベルが書籍ごとに分かれている
- 単語帳としても使えるので、重要単語を効率よく覚えることも出来る
- 英文そのものも結構面白い
という点です。
ただ、音声が付いていて、内容を理解出来れば、どんな教材を使っても構いません。
***
参考:速読英単語紹介(大学受験用のモノですが、一般向けでも相当おススメの書籍です)
・速読英単語(中学版)
超入門編。中学レベルの英文・単語から始めたい人向け。音声付きなので、買って即音声をダウンロードすることが出来ます。
・速読英単語(入門編)
高校の初歩レベルの英文・単語が並んでいます。CDは別売りなので、別途購入する必要があります。(右側の画像をクリックで詳細を見ることが出来ます)
・速読英単語(必修編)
大学受験レベルですが、その中でも基礎的な英文・単語(言い方を変えれば超重要な単語)が集められています。共通テスト(旧センター試験)で8割くらいを目指すのであれば、これをやり込めばOK。
ある程度英語力を持っている社会人の方もおすすめです。このレベルの単語・英文をすらっと理解できるようになれば、今後英語力を爆発的に伸ばすための土台が整います。
最新版の書籍では(画像をクリックすると詳細確認できます)、英文の解説もついています。独学にも便利。
残念なのは、CDが別売りになっている点です(右側の画像からCDの詳細もチェック可能です)。
・速読英単語(上級編)
大学受験生であれば、偏差値70オーバー、
社会人であれば、TOEIC900超えをコンスタントに狙う方向けです。
英文・単語のレベルともかなり歯ごたえがあります。
残念ながらCDは別売りです(右側の画像クリックで詳細確認可能です)。
・速読英熟語
速読英単語系の番外編です。熟語表現が集められています。
英文のレベルはやや易しく、感覚的には速読英単語(入門編)と速読英単語(必修編)の間くらいです。
ある程度の基礎力があれば取り組みやすく、かつ熟語表現を一気に確認できるので、個人的にはおススメの一冊です。
CDは別売りです。右側の画像クリックで詳細を確認できます。
文を見ながら読む(同時に)
さて、音読のやり方の次のステップです。
英文を理解したら、文を見ながら読む(同時に)にチャレンジしてみましょう。
ここでは、
- 英文の音声を流し
- 流れてくるネイティブの声に合わせて
- 英文を見ながら音読
します。
出来るだけネイティブの声に耳を澄ませつつ、自分でも真似する形で音読をしてみてください。
これを5~10回くらい繰り返しましょう。(回数は自分の好きなように適宜調整してOKです)
文を見ながら読む(少し遅れて)
次に、文を見ながら読む(少し遅れて)にチャレンジです。
これはシャドーイングと呼ばれている練習法です。
シャドー(影)のように、ネイティブの声に1~2語程度遅れる形で、音読していきます。
こうすることで、ネイティブの声真似をよりし易くなります。
…が、やってみると最初は難しいかもしれません。慣れるまで、ゲーム感覚で10~20回くらい繰り返してみましょう。(回数はやりやすいように変えてOKです)
文を見ないで読む(少し遅れて)
最後に、文を見ないで読む(少し遅れて)にチャレンジです。
先ほどのシャドーイングは手元の文を見ながらやりましたが、
今回のシャドーイングは手元の文を見ずにやります。
やってみるとわかりますが、これは超難しいです。
ただ、これが出来るようになってくると、取り組んでいる英文はかなり身についたものと思って間違いありません。
見についた英文の数が蓄積するにつれ、どこかのタイミングで英語力が爆発的に伸びる瞬間がやってきます。
目安は10回ですが、多ければ多いほど良いです。
また、音を追うことに慣れてきたら、頭の中で同時に和訳すること(ザクっとした日本語で構いません)にも挑戦してみましょう。脳に負荷をかけるので、英文を処理する力がさらに鍛えられます。
まとめ
いかがでしたか?
下記に、改めて音読のやり方をまとめます。
- 文の単語/熟語/構文を理解
- 文を見ながら読む(同時に)
- 文を見ながら読む(少し遅れて)
- 文を見ないで読む(少し遅れて)
なお、ある程度慣れてきたら2と3は省いても構わないです。
「絶対こうしなければいけない」とガチガチにこだわると、だんだん音読が面倒になってきます。
大切なのは、
①頭で理解した文章を
②耳で聞き、何度も音読すること
なので、この二点を大きく外すことさえなければ、細かい部分は自分流に変えてしまっても構わないと思います。
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