【元東大生&現役講師が教える】最強の英単語暗記法7つのポイント【超合理的】

勉強方法

 

こんにちは、講師のNです。

 

生徒や保護者の方からよくある相談に「英単語が覚えられない…」というものがあります。

 

英単語の暗記がすべてではないですが、英単語をどれだけ知っているか、が英語力にかなり直結するのも事実です。ある程度の英単語力がないと、英文の読解やリスニング等で相当苦戦を強いられます。

 

 

今回は元東大生&現役英語講師である筆者が、効率の良い最強の英単語暗記方法についてまとめてみました。

 

自分で言うのもアレですが、この情報に無料でアクセスできた(ネットの海でこのブログを発見できた)アナタは非常にラッキーです。

 

最強の英単語暗記法 ~9つのポイント~

最強の英単語暗記法とは? まずは先に全体像だけまとめてみます。

 

最強の英単語暗記法
  1. まずは目標を知るべし(覚えるべき語数を把握)
  2. 音読&書き取りをすべし
  3. 接触回数を大切にすべし(完璧になり過ぎず何度も)
  4. イメージで覚えるべし(google画像検索も有効)
  5. 語源&日本語を使うべし
  6. 長文や文法問題の中の単語を全て覚えるべし
  7. 単語帳のチョイスに気をつけるべし(自分のタイプを知ろう)

 

 

具体的なイメージがわいてこない…

 

これだけだとわかりにくいと思うので、一つずつ丁寧に見ていきましょう!

 

まずは目標を知るべし(覚えるべき語数を把握)

まずは目標を知りましょう。人って、先の見えない努力には弱いものです。

 

目標をしっかりと数字で把握することによって、具体的な努力が可能となってきます。

 

 

かなりざっくりですが、おおよその単語のレベルは下記の通りです。

 

  1. 初級レベル:2000~3000語(これがわかっていないと、簡単な文でも読むのが難しい)
  2. 中級レベル:3000~4000語(センター試験の単語が大体わかるレベル)
  3. 中上級レベル:4000~6000語(早慶以上の難関大に太刀打ちできるレベル。TOEICなら700点前後)
  4. 上級レベル:7000~10000語(早慶以上の難関大もかなり楽に突破できるレベル。TOEIC900点レベル)

 

 

さらに言うと、英検1級が15000語程度、大卒ネイティブが35000-40000語程度のようです。なんかド〇ゴンボールの戦闘力のようですね。

 

 

ポイントは「1. 初級レベル:2000~3000語をいかに早くクリアするか?」です。

 

 

正直、このレベルの単語が出来ていないと、文を読むのが相当困難で、英語を読んでも全く楽しさを感じられないはずです。

 

このレベルを下回っているのであれば、問答無用で簡単な単語帳一冊に取り組みつつ、同時並行で文法や読解等の勉強をしていくのが良いでしょう。(この点については「7. 単語帳のチョイス ~自分のタイプを知ろう~」で述べます)

 

 

自身の語彙力を知るためには、weblioの語彙力診断(いろんなテストがありますが、「総合診断」をやってみると良いと思います)をやってみましょう。

 

かなりアバウトなものなので、結構診断結果がブレますが、2~3回受けてみたときの平均値をざっくり自分の実力値とみなしておきます。

 

 

なお、単語帳は音声付きのモノならなんでもOKです。レベル別に分かれている単語帳もあるので、その一番下のレベルの2000語レベルの単語をまずはざっくり攻略してしまいましょう。

(たとえばターゲットはレベル別に分かれている&音声をアプリでダウンロードできるのでオススメです。初級レベルの英単語ターゲット1200、初中級レベルの英単語ターゲット1400辺りは押さえておきたいレベルです)

 

音読&書き取りをすべし

単語を覚えるときは、ひたすら声に出しましょう。音読&音読&音読です。

 

スペルが難しいものは、ひたすら紙に書いて覚えても良いです。

 

 

スポーツや音楽などと同じく、英語も身体で覚えるモノです。

 

 

そういった意味でも、単語帳など、英語に使う教材は音声付きであることが絶対条件です。

 

文法事項を説明する参考書を除き、単語帳や長文読解系の参考書は、音声教材が付いていない時点でアウトです。今の時代、音声教材のついていない教材はなるべく避けましょう。

(おススメの単語帳等は、「7. 単語帳のチョイス ~自分のタイプを知ろう~」でご紹介します)

 

 

大切なのはとにかく身体を動かし、五感を使って覚えることです。じーっと単語を見ているだけでは、単語を覚えることは不可能です。ひたすら身体を動かすことを心がけましょう。

 

接触回数を大切にすべし(完璧になり過ぎず何度も)

接触回数を大切にしましょう。一つの単語に、一度に3分間取り組んでも中々頭に入っては来ないものなのです。

 

 

人間の脳は、基本的には数多く触れたもの(=繰り返し復習をしたもの)の方が頭に残るように出来ています。

 

 

したがい、とにかく接触回数(=復習の回数)を増やす方向で勉強してみましょう。単語によっては、20~30回以上の復習が必要となる場合も出てくるはずです。

 

わかったような、わからないような…

 

 

 

たとえば、単語帳を使って2000語覚えるとしましょう

 

このとき、「一日30語ずつ!」とチマチマやるのではなく、「一日100語」とか「一日300語とか」、一気に単語帳を進めてしまうのです。

 

一日にそんなに覚えられないよ…

 

とりあえず10~30秒でパパっと次の単語へ移ってしまうようにしましょう。10~30秒だけ集中的に音読や書き取りをして、さっさと次の単語へいってしまうのです。

 

 

一周目に単語帳を終えた時点では、それほど頭には残っていません。

 

ただ、二周目に取り組むとき、頭に残っている単語が多少なりともあるはずなので、それはササっと流すことが出来ます。つまり、一周目より二周目の方がラクになるのですね。

 

 

一周目に「一日100語」を行う場合、一つの単語に30秒かかるとすれば、一日50分を単語学習に費やすことになります。ただ、二周目は一つの単語に30秒もかからないかもしれません。たとえば、20秒しかかからないのであれば、二周目は「一日150語」にペースを上げても良いでしょう。

 

そして、二周目より三周目、三周目より四周目…と、知っている単語が増えていくので、暗記がドンドン楽になるのです。

 

 

このように、回転数を上げていくことで、同じ単語にガンガン何度も触れましょう。筆者はこの方法で約6000語の英単語を2か月で頭にねじ込みました。

 

 

なお、参考までにその時の復習のサイクルも下記に載せておきます。単語の横に「〇」「×」をつけていき、三回連続で正解した単語は、次の周では外すようにしていました。(つまり、覚えるべき単語がドンドン減っていくイメージです)

 

復習サイクルの例
  1. 当日に単語学習
  2. その日の夜にサッと復習(寝る前の30分くらい)
  3. 次の日の朝、起きてすぐにサッと復習(起床直後30分くらい)
  4. 「1.の一週間後」に、一週間前にやった単語を復習
  5. 「4.で復習した単語」を、その日の寝る前に復習(寝る前の30分くらい)
  6. 「4.で復習した単語」を、次の日の朝、起きてすぐにサッと復習(起床直後30分くらい)
  7. 「1.の約三~四週間後」に、三~四週間前にやった単語を復習
  8. 「7.で復習した単語」を、その日の寝る前に復習(寝る前の30分くらい)
  9. 「7.で復習した単語」を、次の日の朝、起きてすぐにサッと復習(起床直後30分くらい)

 

 

大きな核となっているのは、「当日 → 一週間後 → 三~四週間後」という復習サイクルですね。

 

寝る前と起床直後に復習していることも含め、そのくらいのサイクルで復習をするのが、一般的に脳科学では効率が良いとされているのです。

 

 

復習と同時並行で、新しい単語も進めていかなければいけないので、分量的には2~3周目の単語学習が一番苦戦するかもしれません。

 

 

なお、参考までに具体的な学習スケジュールの例をカレンダー付で載せておきます。

 

※クリックすると画像拡大できます。

 

 

スケジュール管理は、多少ラフな感じでも良いです。あまりガチガチにやろうとすると、スケジュール管理が大変になり、肝心の単語学習がおろそかになってしまいます。

 

 

とにかく、大切なのはシンプルに繰り返しまくることです。そこさえ外さなければ細かい部分は自分流に変えてOKです。

 

よくわからない点等あれば、コメント欄にてご質問くださいね。

 

イメージで覚えるべし(google画像検索も有効)

辞書や単語帳の意味を丸暗記するのでなく、イメージで単語を覚えましょう。

 

例えばoweという単語を調べると、

  1. ~に…を借りている
  2. ~に…を負っている
  3. …のおかげをこうむる(おかげである)

なんて訳が出てきますが、

 

共通するのは「誰かに借りを作っている」というイメージですよね。

 

 

こんな風に複数の訳語に目を通しつつ、自分なりに単語に対するイメージを描けるようにしましょう。

 

 

 

あとこれは余談ですが、英単語をそのままグーグルの画像検索に打ち込んでみても面白いです。その単語のイメージ画像が結構出てくるので、それを手助けに単語のイメージを作ってみても良いですね。

 

語源&日本語を使うべし

語源や日本語を使いましょう。

 

 

まず、語源については、下記の例を見てみましょう。

 

例えば下記の単語、ぱっと見て、何か共通部分があるのに気がつきましたか?

  • refuse
  • confuse
  • diffuse
  • infuse
  • suffuse

 

 

そうです。これらの単語は全て、「fuse: 注ぐ」という語源が共通しています。

 

 

そこに着目すると…

  • refuse: : ~を拒否する(re元に + fuse注ぐ ⇒相手に注いであげたお酒を元に注ぎ返したら、相手の好意を拒否することになりますね)
  • confuse: ~を困惑させる(con共に + fuse注ぐ ⇒ドリンクバーでウーロン茶やコーラを混ぜまくり、一緒にして注いでいる人がいたら困惑しますよね)
  • diffuse: ~を拡散させる(dif離れて + fuse注ぐ ⇒一か所に集めたものをバラバラに注いで回ったら、何かを拡散することになりますね)
  • infuse: ~に注ぎ込む(in中に + fuse注ぐ ⇒何かを何かに注ぎ込む、というイメージそのまんまの訳です)
  • suffuse: ~を一杯にする(suf下に + fuse注ぐ ⇒何かを注いでいくと、下からコップが満たされていきますね。その結果、コップは一杯になりますね)

 

 

こんな風に語源で理解していくと、

いろんな単語を一気に覚えられ、

しかも単語のイメージをつかめることも多いのでおススメです。

(なんでもかんでも語源に頼るのは良くないですが)

 

 

 

また、日本語に溶け込んでいる英単語も実は結構多いので、適宜活用できると良いです。

 

例えば、こちらの単語は「コンテナ」という日本語と紐づけると覚えやすいです。

  • contain: ~を含む
  • container: 容器、コンテナ

 

他にも、「アンハッピー (unhappy)」、「アンラッキー (unlucky)」というのも日本語に溶け込んでおり、ここから「un-: -ではない」という語源を覚えることが出来ますね。(正確に言えば接頭辞)

 

「un-: -ではない」という語源は様々な単語に出てくるので、やはり日本語と紐付けておくと便利です。

 

 

当ブログでは、主要な語源はもちろん、普通の参考書には載っていない語源もまとめてあります。ぜひぜひ目を通してみてくださいね。

【英語語源】語根・単語イメージ一覧【超決定版・語源辞典】

 

長文や文法問題の単語を全て覚えるべし

長文や文法問題の中の単語を全て覚えましょう。

 

長文読解力や文法力も身につくので一石二鳥で、

個人的にはこれが最も効果的&王道の単語の覚え方だと思っています。

 

長文であれば、同じ文を20~30回程度音読するのがオススメです。下手に手を広げて消化不良に陥るよりは、ある程度絞り込んで同じ長文を読み込んだ方が学習効果は高いです。

 

どうして? たくさんやった方がよくない?

 

 

もちろんたくさんやった方が良いのは事実です。しかし、「本当にそれを消化しきれているか?」は常に気をつけてください。

 

うまく消化しきれていないのに、次から次に新しい教材に手を伸ばすのは、穴の開いたバケツに水を注ぐようなものです。まずはしっかり水を貯めていくことに集中しましょう。量を増やすのは、ある程度実力がついてきてからでも遅くはないです。

 

単語帳のチョイスに気をつけるべし(自分のタイプを知ろう)

単語帳のチョイスをする際は、自分のタイプを知るようにしましょう。

 

タイプって?

 

 

ざっくり言って、

  1. ガリガリ単語帳で覚える派
  2. 長文などの文脈の中で覚える派

の二つです。

 

 

「1. ガリガリ単語帳で覚える派」は、単語帳をガツガツと覚えていくのが得意なタイプに向いています。単語帳での学習がそれほど苦でないのであれば、短期決戦で一気に単語帳に取り組んでしまいましょう。

 

単語帳は自分が気に入ったものを使えばOK。大手が出している有名ドコロであれば特に大きく外すことはないでしょう。ただし、英語は音読することがとても重要ですので、必ず音声付きの教材を選ぶようにしましょう。

 

個人的には、システム英単語がオススメです。網羅性が高く、あの駿台が出していることもあり、安心感が違います。

 

左が書籍、右がCD(音声)です。別売りですが、その価値はあります。

 

 

 

その他、レベル別に取り組むことが出来る英単語ターゲット1200英単語ターゲット1400英単語ターゲット1900もいいですね。音声を無料でダウンロードできるので、コスパも良いです。

(1200: 中学~高校入学レベル、1400: センター試験~中堅私大レベル、1900: 難関大レベルとなっています)

 

 

 

一方、「2. 長文などの文脈で覚える派」は、Z会が出している速読英単語系のシリーズが良いでしょう。個人的にも大好きな単語帳で、圧倒的におススメです。

 

単語力だけでなく、長文読解力、CDを利用しつつ音読をすればリスニング力の向上にも役立つので、英語力を総合的に鍛えることが出来ます。

 

※ここら辺の話は下記の記事でさらに詳しく説明しています。興味のある方はぜひお読みくださいね。

【元東大生&現役講師が贈る】最強の英語音読のやり方&オススメ教材

 

 

下記に挙げるのは受験生向けに作られた単語帳ですが、一般の方が使っても全く問題ありません。というより、必修編レベルの単語なら絶対に外せないレベルのモノですので、やっておいて損することは絶対にありません。

 

 

速読英単語(中学版)

超入門編。中学レベルの英文・単語から始めたい人向け。音声付きなので、買って即音声をダウンロードすることが出来ます。

 

 

速読英単語(入門編)

高校の初歩レベルの英文・単語が並んでいます。CDは別売りなので、別途購入する必要があります。(右側の画像をクリックで詳細を見ることが出来ます)

 

  

 

速読英単語(必修編)

大学受験レベルですが、その中でも基礎的な英文・単語(言い方を変えれば超重要な単語)が集められています。共通テスト(旧センター試験)で8割くらいを目指すのであれば、これをやり込めばOK

 

ある程度英語力を持っている社会人の方もおすすめです。このレベルの単語・英文をすらっと理解できるようになれば、今後英語力を爆発的に伸ばすための土台が整います。

 

最新版の書籍では(画像をクリックすると詳細確認できます)、英文の解説もついています。独学にも便利。

 

残念なのは、速読英単語必修編のCDも別売りになっている点です。

 

 

速読英単語(上級編)

大学受験生であれば、偏差値70オーバー、

社会人であれば、TOEIC900超えをコンスタントに狙う方向けです。

 

英文・単語のレベルともかなり歯ごたえがあります。

 

残念ながらCDは別売りです(右側の画像クリックで詳細確認可能です)。

 

  

速読英熟語

速読英単語系の番外編です。熟語表現が集められています。

 

英文のレベルはやや易しく、感覚的には速読英単語(入門編)と速読英単語(必修編)の間くらいです。

 

ある程度の基礎力があれば取り組みやすく、かつ熟語表現を一気に確認できるので、個人的にはおススメの一冊です。

 

CDは別売りです。右側の画像クリックで詳細を確認できます。

 

  

 

 

 

また、Z会からは一般向けの速読系の単語帳も出ています。試験のタイプ別に取り組みたい方は、こちらを使っても良いかもしれません。

 

上からレベル別になっており、Advancedが最も難しいです。(英検1級レベルの単語が並んでいます)

速読速聴・英単語 Basic 2400 ver.3 (速読速聴・英単語シリーズ)

速読速聴・英単語Daily1500 ver.3 (速読速聴・英単語シリーズ)

速読速聴・英単語 Core1900 ver.5

速読速聴・英単語 Advanced 1100 ver.4

 

 

↓ビジネスで頻出の単語を集めたものです

速読速聴・英単語 Business 1200

 

 

↓TOEICに頻出の単語を集めたものです

TOEIC(R) TEST 速読速聴・英単語 GLOBAL 900 ver.2 (速読速聴・英単語シリーズ)

 

まとめ

いかがでしたか?

 

長くなってしまったので、改めて要点をまとめてみたいと思います。

 

最強の英単語暗記法
  1. まずは目標を知るべし(覚えるべき語数を把握)
  2. 音読&書き取りをすべし
  3. 接触回数を大切にすべし(完璧になり過ぎず何度も)
  4. イメージで覚えるべし(google画像検索も有効)
  5. 語源&日本語を使うべし
  6. 長文や文法問題の中の単語を全て覚えるべし
  7. 単語帳のチョイスに気をつけるべし(自分のタイプを知ろう)

 

 

 

もちろん細かい部分は自分流に変えてOKです。

 

なんとなくで良いので、まずは今日から始めてみましょう。そして、この記事を参考にアレコレと試行錯誤をして、自分なりの方法を確立してくださいね。

 

その方法論は、きっとこの先大きな財産となるはずです。

 

コメント

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