今回は「準動詞は品詞ではない」という話をしたいと思います。
準動”詞”だから、品詞なんじゃないの?
実は少し違うのですね。
一体どういうことなのか? これを機会に知識をサラッと整理してみましょう!
準動詞は不定詞/動名詞/現在分詞/過去分詞の総称
準動詞とは、動詞Vが少し形を変えたもののことです。
具体的には、
- 不定詞 to V
- 動名詞 Ving
- 現在分詞 Ving
- 過去分詞 Vp.p.
のことです。
全て、「動詞 V」の形が一部だけ変化していますね。
そのため、動詞に準ずるものということで、不定詞 to V/動名詞 Ving/現在分詞 Ving/過去分詞 Vp.p.の総称として「準動詞」という名前が与えられているのですね。
準動詞の品詞は名詞/形容詞/副詞
準動詞である不定詞 to V/動名詞 Ving/現在分詞 Ving/過去分詞 Vp.p.が、文中でどのような品詞として働くかというと、下記のとおりです。
名詞 | 形容詞 | 副詞 | |
to V(不定詞) | 〇 | 〇 | 〇 |
Ving(動名詞/現在分詞) | 〇 | 〇 | 〇 |
Vp.p.(過去分詞) | △ | 〇 | 〇 |
Vp.p.(過去分詞)以外は、名詞/形容詞/副詞の全てに変化するんだね!
その通りです!
具体的には、例文付きで下記にて見ていきましょう!
to V(不定詞)
to V(不定詞)から見ていきましょう。
to V(不定詞)は、
- 名詞
- 形容詞
- 副詞
の全てとして使用されます。
上から名詞、形容詞、副詞の例文です。
To speak French is difficult.
(フランス語を話すことは難しい)
I have homework to do.
(わたしには、すべき宿題がある)
I studied hard to pass the exam.
(その試験に合格するために、わたしは一生懸命勉強した)
Ving(動名詞/現在分詞)
Ving(動名詞/現在分詞)です。
Ving(動名詞/現在分詞)も
- 名詞
- 形容詞
- 副詞
の全てになることができます。
まずはVing(動名詞)です。基本的には、名詞として使用されます。
Speaking French is difficult.
(フランス語を話すことは難しい)
Ving(現在分詞)です。基本的には、形容詞と副詞として使用されます。上が形容詞、下が副詞の例文です。
Do you know the boy speaking French?
(あなたはフランス語を話している少年を知っている?)
Turning to the right, you will find the church.
(右に曲がれば、教会がありますよ)
なお、Ving(動名詞)も形容詞的に働くことがあります。Ving(動名詞)が形容詞として機能する場合、「Vするための(目的)」という意味を帯びます。
I need a washing machine.
(洗濯機が必要だ
= 洗うための機械が必要だ)
Vp.p.(過去分詞)
Vp.p.(過去分詞)です。
Vp.p.(過去分詞)は
- 形容詞
- 副詞
として働くのが基本です。
基本的には、名詞にはなりません。
上が形容詞、下が副詞の例文です。
Show me the car broken by him.
(彼によって壊された車を見せなさい)
Seen from here, the island looks like a banana.
(ここから見ると、その島はバナナのように見える)
なお、the Vp.p.の形で「~な人々/人/モノ」という意味になることもあります。やや特殊な形ですが、この場合Vp.p.は名詞的な機能を果たしていますね。
He asked a question the learned.
(彼は質問を博学な人に尋ねた
= 彼は質問を学んだ人に尋ねた)
おわりに
いかがでしたか? 以上、盲点となりがちな準動詞の品詞まとめでした。
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