【イメージ理解】before/ago/earlierの意味と使い方の違い -例文付

前置詞

 

今回は「~前」を意味するbefore/ago/earlierの違いをまとめてみました。

 

使い分けに悩む単語ですが、この記事を読めばもうバッチリ!

 

わかりやすい例文付きで、5分程度で読めますよ!

 

before/ago/earlierの意味と使い方の違いまとめ

before/ago/earlier「~前」という表現の違いのまとめです。まずは大まかな違いをザクっと捉えてください。

 

原則

<重要ルール①>

  • ago:現在を起点に特定の過去を指す(「今から~前」という意味になる)
  • before:前後関係を示す(現在に至るまでの期間を意識することアリ)
  • earlier:何かより早期/初期であることを示す現在に至るまでの期間を意識することナシ)

beforeとearlierは代替できることが多い

⇒ただし、現在完了とセットで使えるのはbeforeのみ (現在完了とearlierは併用不可)

(現在完了は「いまどうなっているか」に力点のある表現。beforeは現在とのつながりを意識することがあるのに対し、earlierは現在とのつながりを意識しないため、現在完了不可。現在完了の詳細についてはコチラの記事をご覧ください:現在完了と一緒に使えないときの表現とは?

 

<重要ルール②

  • 数字表現を伴い、「現在から○○前」という形で使用できるのはagoのみ
  • 「過去/未来のある時点から○○前」という形で使用できる音はbeforeとearlier

 

 

よくわからない…

 

下記にて具体的に考えていきましょう!

 

before/ago/earlierの違いのイメージと例文

before/ago/earlierの使い方の違いを例文/イメージ図付きで考えていきましょう。

 

重要ルール①

まずは重要ルール①です。それぞれの単語のイメージをまずはつかみましょう。

 

 

agoは「現在から見た○○前」という表現です。

 

現在からみている点がポイントです。

 

 

「現在から見て過去の○○前」という表現なので、過去形との使用が基本です。

I met her five years ago.

(わたしは彼に5年前に会った)

 

 

 

beforeは、とにかく前後関係を示す語で、文脈によっては現在とのつながりを感じさせる語です。

 

視点は現在・過去・未来のどこにあってもOKです。

 

とにかく時系列で前の出来事に触れるときに使い、現在/過去/未来/現在完了/過去完了と、様々な時制と共に使用可能です。

 

 

とにかく時系列で前の出来事に触れていることを確認してくださいね。

 

まずは現在/過去/未来/現在完了です。

You look beautiful almost the same as before.

(あなたは依然とほとんど同じに見える)

 

I saw him before.

(わたしは以前彼に会った)

 

The situation will become worse before the end of this year.

(今年の終わり前に、状況は悪くなるだろう)

 

I have seen him before.

(わたしは以前彼に会ったことがある)

 

下記は過去完了です。

He became famous in 2000, and I had met you five years before.

(彼は2000年に有名になった。その5年前に、私は彼に会っていた)

 

2000年という過去のある時点より、さらに5年前の出来事に触れていると考えてください。

 

 

 

earlierです。(earlyが「朝早く」などの「早い」という示す語で、earlierはその比較級です)

 

 

何かより早期/初期であることを示す語で、beforeと似ています。

 

beforeと違うのは、現在とのつながりを感じさせない点です。

 

そのため、現在を含む表現との相性は悪く、基本的には未来/過去/過去完了で使用されます。

 

 

未来/過去です。

The event will be held  earlier than usual.

(そのイベントは普段よりも早く開かれるだろう)

 

I met him earlier.

(わたしは彼に以前会った)

 

 

過去完了です。過去のある時点より前について言及しています。

 

本来であれば、どちらの文も過去完了を使用すべきですが、状態を意味する動詞では過去、動作を意味する動詞では過去完了を使う傾向があります。

Two weeks earlier I was in Tokyo.

(その二週間前、わたしは東京にいた)

 

Two weeks earlier I had visited Tokyo.

(その二週間前、わたしは東京を訪問した)

 

 

重要ルール②

重要ルール②です。

 

  • 数字表現を伴い、「現在から○○前」という形で使用できるのはagoのみ
  • 「過去/未来のある時点から○○前」という形で使用できる音はbeforeとearlier

です。

 

 

少しわかりづらいですね。

 

 

要するに、“five years”のような数字表現を伴う際、

  • 過去とセットで使えるのはago
  • 過去完了/未来とセットで使えるのはbeforeとearlier

を使いましょうということです。

 

 

agoは「現在から前」という表現でしたよね。なので、現在に視点を置き、過去形で過去に言及するときは、agoを使うのです。

 

過去に視点を置き、過去完了でさらに過去に言及するときは、beforeとearlierを使いましょう。

 

I visited the city five years ago.

(わたしはその街を5年前に訪ねた)

 

The accident happened in 2000. I had visited the city five years before/earlier.

(その事故は2000年に起きた。わたしは街を5年前に訪れた)

 

まとめ

いかがでしたか? 大まかなルールを再掲します。

 

原則

<重要ルール①>

  • ago:現在を起点に特定の過去を指す(「今から~前」という意味になる)
  • before:前後関係を示す(現在に至るまでの期間を意識することアリ)
  • earlier:何かより早期/初期であることを示す現在に至るまでの期間を意識することナシ)

beforeとearlierは代替できることが多い

⇒ただし、現在完了とセットで使えるのはbeforeのみ (現在完了とearlierは併用不可)

(現在完了は「いまどうなっているか」に力点のある表現。beforeは現在とのつながりを意識することがあるのに対し、earlierは現在とのつながりを意識しないため、現在完了不可。現在完了の詳細についてはコチラの記事をご覧ください:現在完了と一緒に使えないときの表現とは?

 

<重要ルール②

  • 数字表現を伴い、「現在から○○前」という形で使用できるのはagoのみ
  • 「過去/未来のある時点から○○前」という形で使用できる音はbeforeとearlier

 

 

また、細かなルールについてもまとめてみたので、さらっと確認してくださいね。

 

ただ、重要なのはago/before/earlyが持つ根本のイメージを理解することなので、それほど神経質にならなくてもよいと思います。

 

細かなルール
<ago>
  • 品詞は副詞
  • 現在を起点に特定の過去を指す表現(「今から~前」という意味になる)
  • 過去形とセットで原則使用(特定の過去を示す表現なので)
  • 単独での使用は原則不可で、”○○ ago”のように使用される(特定の過去を示す表現なので、時間の長さや特定の年月を意味する語を伴う)
  • その他細かいルール①:”since 〇〇 ago”という文は原則避ける
  • その他細かいルール②:”long ago”のように漠然とした過去を表す場合は、現在完了との併用も可能(「ちょっと前」なら a little while ago 、「数分前」なら minutes ago 、「だいぶ前」ならlong ago)

 

<before>

  • 品詞は副詞、前置詞、接続詞
  • 前後関係を示す表現(現在に至るまでの期間を意識することアリ)
  • 現在形/過去形/現在完了形/過去完了形のいずれとも使用可能
  • 単独での使用/他の語句節との使用どちらもOK

 

<earlier>

  • 品詞は副詞、形容詞
  • 何かより早期/初期であることを示す表現(現在に至るまでの期間を意識することナシ)
  • 過去形/過去完了形と使用可能(現在に至るまでの期間を意識することナシなので、現在完了不可)
  • 単独での使用/他の語句との使用どちらもOK

 

 

その他の文例もザクっと載せておきます。

 

I wonder what Japan was like 100 years ago.

(100年前の日本はどんな風だったのだろう)

 

Did you see Katy? I saw her a little while ago.

(ケイティを見なかった? さっき見たよ)

 

I have long ago graduated from high school.

(ずっと前に高校を卒業した)

 

Long before, they had moved to Tokyo

. (そのずっと前に、彼らは東京へ引っ越した)

 

Last summer, I left the firm that I had joined ten years before.

(昨年の夏、10年勤めていた会社を辞めた)

 

I had met you five years before.

(その5年前にあなたに会った)

 

I met him the day before yesterday.

(昨日の前の日 = 一昨日彼に会った)

 

I got to the station before 5p.m.

(5時前に駅に着いた)

 

I usually take a shower before having breakfast.

(朝食前に、たいていシャワーを浴びる)

 

I finished my homework before I went out.

(外出前に宿題を終わらせた)

※前後関係が明らかなので、I had finished my homework before I went out.とは普通しない

 

①He went there early this year. (彼は今年初めにそこへ行った)

②He went there earlier this year. (今年これまでに ≒現時点より早い段階の時間)

⇒①は単純に「今年の早い時期に」というイメージ、②は比較級ということに注目し「現時点より早い段階の時期に」というイメージ

 

He went there in early May.

(彼は5月初めにそこへ行った)

 

Earlier studies has shown that there is a link between A and B.

(より初期の研究は、AとBの間につながりがあると示した)

 

 

なお、「~後に」という表現もややこしいので要注意です。コチラについては下記の記事にまとめてありますので、ぜひお読みくださいね。イメージ付きでサクッと理解出来ます。

【イメージ付き】after/later/in「~後」の意味・用法の違い

 

コメント

  1. […] 【イメージ付き】before/ago/early「~前」の意味・用法の違い […]