今回はhave gone to/have been to/have just been to/have been inの意味の違いを解説してみました。
まぎらわしい現在完了の言い換え表現ですが、イメージに着目すれば、「なぜそのような意味になるのか」が一気に理解できます。
一緒に確認していきましょう!
have gone to/have been to/have just been to/have been inの意味の違い
have gone to/have been to/have just been to/have been inの意味の違いは下記の通りです。まずはサラッと読み流すだけで大丈夫です。
<意味・用法の違い>
- 【結果】have gone to: ~へ行ってしまっている(その結果、今ここにいない)*
- 【経験】have been to: ~へ行ったことがある
- 【完了】have just been to: ~へちょうど行ってきたところだ
- 【継続】have been in: ~にずっといる
<イメージ>
- haveの直訳は持っている
- toは「~へ」という移動のイメージ
- inは「~の中に」という包まれているイメージ
- goは遠ざかるイメージがあるので「今ここにいない」
- be動詞は存在のイメージがあるので「今ここにいる」
* 主にアメリカ英語では「~へ行ったことがある」の意味で使われることもある
例文はこちらです。
She has gone to Nagoya.
(彼女は名古屋へ行ってしまった (その結果、いまこの場所にはいない) )
She has been to Nagoya twice.
(彼女は二回名古屋へ行ったことがある)
She has just been to Nagoya.
(彼女は名古屋へちょうど行ってきたところだ)
She has been in Nagoya for two years.
(彼女は2年間名古屋にずっといる)
どうしてこんな意味になるの?
ポイントは、
- haveの直訳のイメージ
- 前置詞to/inのイメージの違い
- go/be動詞のイメージの違い
です。
少し詳しく見てみましょう。
haveの直訳のイメージ
haveの直訳のイメージは、「持っている」です。
“I have a pen. (わたしはペンを持っている)”などからもわかりますね。
実は現在完了でも「持っている」感覚が生きているのです。まずはこの感覚を頭の隅に置いておいてください。
前置詞to/inのイメージの違い
次に前置詞to/inのイメージの違いを考えてみましょう。
toは、「ある方向に矢印が伸びている」イメージを持ちます。
“go to Osaka (大阪に行く)”という使い方からもよくわかりますね。この場合、大阪に矢印が伸びているイメージで理解できますね。
一方、inは、「ある空間に包まれている」イメージを持ちます。
“in the box (箱の中に)”という使い方からもよくわかりますね。この場合、箱という空間の中に包まれているイメージで理解できますね。
go/beのイメージの違い
さらに、go/be動詞のイメージの違いを考えてみましょう。
goは、「ある場所から離れる」イメージを持ちます。
“go to Osaka (大阪に行く)”は、「いまいる場所を離れる」というイメージが伴っています。
※ comeは逆に「ある場所に近づいてくる」イメージです
一方、be動詞は、「ある場所にいる」イメージを持ちます。
“He is in the room. (彼はその部屋の中にいる)”は、「ある場所にいる」というイメージが伴っていますね。goのように「ある場所から離れる」イメージがない点がポイントです。
have gone to/have been to/have just been to/have been inのイメージの違い
以上の説明を理解したうえで、have gone to/have been to/have just been to/have been inの違いを考えて見ましょう。
have gone toのイメージ
have gone toは「『ある場所へ離れて移動した』ことを今持っている」がイメージです。
She has gone to Nagoya.
(彼女は名古屋へ行ってしまった (その結果、いまこの場所にはいない) )
たとえば”She (彼女)”が大阪に元々いたとしましょう。
have gone toは「『大阪を離れて名古屋へ移動した』ことを今持っている」が直訳です。
離れた状態を持っているため、have gone toは「~へ行ってしまった (結果、いまここにいない)」という意味になるのですね。現在完了の「結果」の用法で訳すとうまくいくのです。
have been to/have just been toのイメージ
一方、have been toの”been”には、”gone”のように「離れた」イメージはありません。
“to”があるので「移動」はしているのですが、離れてはいません。つまり、「行って帰ってきている」イメージにつながります。今回の例でいえば、「名古屋に行って、大阪に帰ってきている」という意味になるのです。
そのため、have been toは「~に行ったことがある」という訳につながるのですね。現在完了の「経験」の用法で訳すとうまくいくことが多いのです。
She has been to Nagoya twice.
(彼女は二回名古屋へ行ったことがある)
また、have just been toは、have been toに”just”が加わったイメージで捉えるとわかりやすいです。”just”には「ちょうど」という意味があるので、「行って帰ってきている」という動きを「ちょうど」持っている、という直訳のイメージにつながります。
今回の例でいえば、「名古屋に行って、大阪に帰ってきている」という動きを「ちょうど」終えたというイメージです。
そのため、have just been toは「~へちょうど行ってきたところだ」という、現在完了の用法のうち「完了」で捉えられるのですね。
She has just been to Nagoya.
(彼女は名古屋へちょうど行ってきたところだ)
have been inのイメージ
have been inは、「『ある場所の中にいる』ことを持っている」が直訳のイメージです。
She has been in Nagoya for two years.
(彼女は2年間名古屋にずっといる)
このため、have been inは「~にずっといる」という意味になるのですね。現在完了の「継続」の意味で捉えることが出来ます。
まとめ
いかがでしたか? 改めて今回の表現をまとめておきます。
イメージはもちろん、位置関係を捉えながら考えると頭に入ってきやすいですね!
<意味・用法の違い>
- 【結果】have gone to: ~へ行ってしまっている(その結果、今ここにいない)*
- 【経験】have been to: ~へ行ったことがある
- 【完了】have just been to: ~へちょうど行ってきたところだ
- 【継続】have been in: ~にずっといる
<イメージ>
- haveの直訳は持っている
- toは「~へ」という移動のイメージ
- inは「~の中に」という包まれているイメージ
- goは遠ざかるイメージがあるので「今ここにいない」
- be動詞は存在のイメージがあるので「今ここにいる」
* 主にアメリカ英語では「~へ行ったことがある」の意味で使われることもある
She has gone to Nagoya.
(彼女は名古屋へ行ってしまった (その結果、いまこの場所にはいない) )
She has been to Nagoya twice.
(彼女は二回名古屋へ行ったことがある)
She has just been to Nagoya.
(彼女は名古屋へちょうど行ってきたところだ)
She has been in Nagoya for two years.
(彼女は2年間名古屋にずっといる)
イメージがわかると、丸暗記せずに済みますね!
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