【なぜ?】have gone to/have been toの意味の違い -have just been to/have been inも

文型(動詞・助動詞・受動態)

 

今回はhave gone to/have been to/have just been to/have been inの意味の違いを解説してみました。

 

まぎらわしい現在完了の言い換え表現ですが、イメージに着目すれば、「なぜそのような意味になるのか」が一気に理解できます。

 

 

一緒に確認していきましょう!

 

have gone to/have been to/have just been to/have been inの意味の違い

have gone to/have been to/have just been to/have been inの意味の違いは下記の通りです。まずはサラッと読み流すだけで大丈夫です。

 

ポイント

<意味・用法の違い>

  1. 【結果】have gone to: ~へ行ってしまっている(その結果、今ここにいない)*
  2. 【経験】have been to: ~へ行ったことがある
  3. 【完了】have just been to: ~へちょうど行ってきたところだ
  4. 【継続】have been in: ~にずっといる

 

<イメージ>

  • haveの直訳は持っている
  • toは「~へ」という移動のイメージ
  • inは「~の中に」という包まれているイメージ
  • goは遠ざかるイメージがあるので「今ここにいない」
  • be動詞は存在のイメージがあるので「今ここにいる」

 

* 主にアメリカ英語では「~へ行ったことがある」の意味で使われることもある

 

 

例文はこちらです。

She has gone to Nagoya.

(彼女は名古屋へ行ってしまった (その結果、いまこの場所にはいない) )

 

She has been to Nagoya twice.

(彼女は二回名古屋行ったことがある)

 

She has just been to Nagoya.

(彼女は名古屋へちょうど行ってきたところだ)

 

She has been in Nagoya for two years.

(彼女は2年間名古屋ずっといる)

 

 

どうしてこんな意味になるの?

 

 

 

ポイントは、

  • haveの直訳のイメージ
  • 前置詞to/inのイメージの違い
  • go/be動詞のイメージの違い

です。

 

少し詳しく見てみましょう。

 

haveの直訳のイメージ

haveの直訳のイメージは、「持っている」です。

 

“I have a pen. (わたしはペンを持っている)”などからもわかりますね。

 

実は現在完了でも「持っている」感覚が生きているのです。まずはこの感覚を頭の隅に置いておいてください。

 

前置詞to/inのイメージの違い

次に前置詞to/inのイメージの違いを考えてみましょう。

 

 

toは、「ある方向に矢印が伸びている」イメージを持ちます。

 

“go to Osaka (大阪に行く)”という使い方からもよくわかりますね。この場合、大阪に矢印が伸びているイメージで理解できますね。

 

 

 

 

一方、inは、「ある空間に包まれている」イメージを持ちます。

 

“in the box (箱の中に)”という使い方からもよくわかりますね。この場合、箱という空間の中に包まれているイメージで理解できますね。

 

 

go/beのイメージの違い

さらに、go/be動詞のイメージの違いを考えてみましょう。

 

 

goは、「ある場所から離れる」イメージを持ちます。

 

“go to Osaka (大阪に行く)”は、「いまいる場所を離れる」というイメージが伴っています。

※ comeは逆に「ある場所に近づいてくる」イメージです

 

 

一方、be動詞は、「ある場所にいる」イメージを持ちます。

 

“He is in the room. (彼はその部屋の中にいる)”は、「ある場所にいる」というイメージが伴っていますね。goのように「ある場所から離れる」イメージがない点がポイントです。

 

have gone to/have been to/have just been to/have been inのイメージの違い

以上の説明を理解したうえで、have gone to/have been to/have just been to/have been inの違いを考えて見ましょう。

 

have gone toのイメージ

have gone toは「『ある場所へ離れて移動した』ことを今持っている」がイメージです。

She has gone to Nagoya.

(彼女は名古屋へ行ってしまった (その結果、いまこの場所にはいない) )

 

 

たとえば”She (彼女)”が大阪に元々いたとしましょう。

 

have gone toは「『大阪を離れて名古屋へ移動した』ことを今持っている」が直訳です。

 

離れた状態を持っているため、have gone toは「~へ行ってしまった (結果、いまここにいない)」という意味になるのですね。現在完了の「結果」の用法で訳すとうまくいくのです。

 

 

 

have been to/have just been toのイメージ

一方、have been toの”been”には、”gone”のように「離れた」イメージはありません。

 

“to”があるので「移動」はしているのですが、離れてはいません。つまり、「行って帰ってきている」イメージにつながります。今回の例でいえば、「名古屋に行って、大阪に帰ってきている」という意味になるのです。

 

 

 

そのため、have been toは「~に行ったことがある」という訳につながるのですね。現在完了の「経験」の用法で訳すとうまくいくことが多いのです。

She has been to Nagoya twice.

(彼女は二回名古屋行ったことがある)

 

 

 

また、have just been toは、have been toに”just”が加わったイメージで捉えるとわかりやすいです。”just”には「ちょうど」という意味があるので、「行って帰ってきている」という動きを「ちょうど」持っている、という直訳のイメージにつながります。

 

今回の例でいえば、「名古屋に行って、大阪に帰ってきている」という動きを「ちょうど」終えたというイメージです。

 

 

そのため、have just been toは「~へちょうど行ってきたところだ」という、現在完了の用法のうち「完了」で捉えられるのですね。

She has just been to Nagoya.

(彼女は名古屋へちょうど行ってきたところだ)

 

have been inのイメージ

have been inは、「『ある場所の中にいる』ことを持っている」が直訳のイメージです。

She has been in Nagoya for two years.

(彼女は2年間名古屋ずっといる)

 

 

 

このため、have been inは「~にずっといる」という意味になるのですね。現在完了の「継続」の意味で捉えることが出来ます。

 

まとめ

いかがでしたか? 改めて今回の表現をまとめておきます。

 

イメージはもちろん、位置関係を捉えながら考えると頭に入ってきやすいですね!

 

 

ポイント

<意味・用法の違い>

  1. 【結果】have gone to: ~へ行ってしまっている(その結果、今ここにいない)*
  2. 【経験】have been to: ~へ行ったことがある
  3. 【完了】have just been to: ~へちょうど行ってきたところだ
  4. 【継続】have been in: ~にずっといる

 

 

 

<イメージ>

  • haveの直訳は持っている
  • toは「~へ」という移動のイメージ
  • inは「~の中に」という包まれているイメージ
  • goは遠ざかるイメージがあるので「今ここにいない」
  • be動詞は存在のイメージがあるので「今ここにいる」

 

* 主にアメリカ英語では「~へ行ったことがある」の意味で使われることもある

 

She has gone to Nagoya.

(彼女は名古屋へ行ってしまった (その結果、いまこの場所にはいない) )

 

She has been to Nagoya twice.

(彼女は二回名古屋行ったことがある)

 

She has just been to Nagoya.

(彼女は名古屋へちょうど行ってきたところだ)

 

She has been in Nagoya for two years.

(彼女は2年間名古屋ずっといる)

 

 

イメージがわかると、丸暗記せずに済みますね!

 

コメント