今回はasの意味についてまとめてみたいと思います!
とても多くの意味を持つasですが、「ある語源」を押さえると、大部分の意味を一気に覚えられるのです。
その語源とは何なのか? 早速見ていきましょう。
asの語源はalso
まず、asの語源はalsoという点を押さえておきましょう。alsoが縮まり、aとsだけが残ったのがasというわけです。
alsoは「~もまた」という意味を持つ単語ですが、このような成り立ちのため、
asの根底には「イコール(=)」のイメージが流れているのです。

知らなかった…
このイメージを参考に、asの意味をまとめてチェックしてみましょう。
asの意味まとめ
asの意味は下記の通りです。品詞ごとにまとめてみました。とてもたくさんあります。
- 時:SVするとき/SVしながら/SVするにつれて
- 理由:SVなので
- 譲歩:SVだけれども(名詞/形容詞/副詞/動詞 as SVの形で使用)
- 対比:SVである一方
- 様態:SVするように/SVするような
- 比較:SVと同じくらい (as~asの二つ目のas)
- 時:~の時
- 様態:~のような
- 機能・役割:~として、~と
- 比較:~と同じくらい (as~asの一つ目のas)
- 関係代名詞:直前の名詞を修飾・説明 (suchなどとセットで使われることが多い)
一見たくさんありますが、「asはイコールのイメージだ」ということを頭の隅に置いておくと、その大部分をスッキリ理解することが出来ます。
一つずつ見ていってみましょう。
asの用法(接続詞)
まずは接続詞から見ていきましょう。全てas SVの形で使われます。
時:SVするとき/SVしながら/SVするにつれて
まずは「時:SVするとき/SVしながら/SVするにつれて」から見ていきましょう。
コチラが例文です。どの文も、二つの出来事が同時(イコール)で起きている点に注目しましょう。
As I entered the room, everybody ran away. (私が部屋へ入っていくと、皆が逃げた)
He sang a song as he walked along. (彼は歩きながら、歌をうたった)
As you grow up, you become obstinate. (成長するにつれて、頑固になる)
理由:SVなので
「理由:SVなので」です。
コチラが例文です。イコールに矢印がついたイメージで考えるとよいです。「物事の理由⇒物事の結果」ということですね。
As he didn’t study hard, he failed the exam. (彼は一生懸命勉強しなかったので、試験に落ちた)
譲歩:SVだけれども
「譲歩:SVだけれども」です。
これは「名詞/形容詞/副詞/動詞 as SV」の形で使用されます。
なお、注意して欲しいのは、
- 譲歩は必ず上記の形を取るが、
- 上記の形を取ったからと言って、必ずしも譲歩の訳にはならない
という点です。
ただ、この形は圧倒的に譲歩の訳になることが多いので、まずは譲歩の可能性を考えてみるのがよいでしょう。
例文はコチラです。
Rich as he is, he doesn’t spend so much money.
(裕福ではあるけれど、彼はそんなに多くのお金を使わない)
Try as he does, he can’t pass the exam.
(彼は一生懸命頑張ってはいるが、その試験に合格できない)
なお、譲歩のasはイコールのイメージで捉えるのがやや難しいので、これは丸暗記するのが良いのでしょう。
※一応成り立ちを説明すると、元々は分詞構文が変化したものと考えられています。(興味がなければ読み飛ばしてください)
- Being as rich as he is, he doesn’t spend so much money. (「この通りお金持ちであるほど彼はお金持ちだ。彼はそんなにたくさんのお金を使わない」⇒分詞構文なので、意味がつながるように二つの文をくっつけると「お金持ちであるけれど、彼はそんなにたくさんのお金を使わない」)
Being asRich as he is, he doesn’t spend so much money. (Being asが欠落)
分詞構文が元になっているので、訳は文脈次第です。「この形を取ったからといって必ずしも譲歩の訳になるわけではない」と書いたのには、このような背景があるのです。
対比:SVである一方
「対比:SVである一方」です。
コチラが例です。二つの出来事をイコールで並べて描写しているイメージですね。
Tom loves apples as John loves oranges.
(ジョンはオレンジが好きな一方、トムはリンゴが好きだ)
なお、この用法はwhileで置き換えることが出来ます。(whileを使う方が普通です)
様態:SVするように/SVするような
「様態:SVするように/SVするような」です。
コチラが例です。「君が振舞う内容=君が好きなコト」と考えれば、やはりasのイメージ通り使われていますね。
You can behave as you like.
(君が好きなように振舞ってよい)
比較:SVと同じくらい
「比較:SVと同じくらい」です。これは「A as~as B: AはBと同じくらい~」でおなじみの表現ですね。
コチラが例文です。asが持つ「イコール」の意味合いが前面に出ていますね。
He is as tall as Mary.
(彼はメアリーと同じくらい背が高い)
なお、接続詞となっているのは二個目のasです。”~as Mary (is).”のように、Vが省略されてはいますが、as SVの形になっているので、接続詞です。
一個目のasは「as tall: 同じくらい背が高い」という日本語からもわかる通り、直後の形容詞tallを修飾しています。形容詞を修飾しているので、一個目のasは副詞ということになります。
asの用法(前置詞)
次に前置詞です。基本的にはas 名詞の形で使われます。
(一部、as 形容詞という形になることもあります)
時:~の時
「時:~のとき」です。
コチラが例文です。二つの出来事がイコールで起きていると考えればOKです。
I loved Mary as a child.
(子供のとき、わたしはメアリーが好きだった)
様態:~のような
「様態:~のような」です。
例文はコチラ。二つの状態が似ている(イコール)と考えればOKですね。
Just as you, I love Mary.
(ちょうど君のように、わたしはメアリーが好きだ)
機能・役割:~として、~と
「機能・役割:~として、~と」です。
例文はコチラです。
I have to behave politely as a teacher.
(先生として、わたしは礼儀正しく振舞わなければいけない)
I regard him as genius.
(わたしは彼を天才とみなしている)
上の例文であれば、「振舞い=先生」「彼=天才」と捉えているわけですね。
asの用法(副詞)
次は副詞のasです。
比較:~と同じくらい
「比較:~と同じくらい」です。
接続詞as「同じくらい」のところでも出てきましたね。一つ目のasが副詞として使われています。
コチラが例文です。
He is as tall as Mary.
(彼はメアリーと同じくらい背が高い)
asの用法(関係代名詞)
最後に関係代名詞です。
関係代名詞:直前の名詞を修飾・説明
関係代名詞として使われることもあります。suchやsameとセットで使われることが多いです。
- 「直前の名詞を修飾・説明」し、
- 「~ような」
という訳になるのが一般的です。
「直前の名詞=修飾・説明内容」と考えれば、やはりasの根本イメージ通りですね。
コチラが例文です。(赤字が修飾されるモノです)
I have never heard such a story as you told him.
(わたしは、君が彼に話してくれたような物語を一度も聞いたことがない)
I bought such things as are necessary.
(わたしは、必要なものを買った)
I don’t know the truth, as is usual for ordinary people.
(一般人によくあるように、わたしは真実を知らない)
※非制限用法です。前文の内容全体を説明しています。
まとめ
最後に冒頭の内容を改めてまとめましょう。
- 時:SVするとき/SVしながら/SVするにつれて
- 理由:SVなので
- 譲歩:SVだけれども(名詞/形容詞/副詞/動詞 as SVの形で使用)
- 対比:SVである一方
- 様態:SVするように/SVするような
- 比較:SVと同じくらい (as~asの二つ目のas)
- 時:~の時
- 様態:~のような
- 機能・役割:~として、~と
- 比較:~と同じくらい (as~asの一つ目のas)
- 関係代名詞:直前の名詞を修飾・説明 (suchなどとセットで使われることが多い)
文章を読みながら慣れていく作業はもちろん必要ですが、「イコール」のイメージを持っておけば、しっくりくることも多くなるはずです。
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コメント
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