今回は「複数形/3人称単数 s/es の発音」法則についてサクッと解説してみたいと思います。
名詞の複数形や3人称単数の語尾にsやesが付いたときの発音には何種類かあるのをみなさんご存知でしょうか? 例えば、名詞の複数形のpens/caps/classesの太字部分の発音の違いはわかるでしょうか?
ズ?
実は、全て読み方が異なるのですね。
今回はその違いと法則をサクッと説明してみたいと思います。
「複数形/3人称単数 s/es の発音」法則
「複数形/3人称単数 s/es の発音」法則のまとめは下記の通りです。
②無声音で終わる単語は「ス /s/」と発音
③ただし、「ス/s/、ズ/z/ 」「シ/ʃ/、ジ/ʒ/」「チュ/tʃ/、ジュ/dʒ/」で終わる単語は「イズ /iz/」と発音
* わかりやすさ優先で、発音はカタカナ表記も併記しています。正確には隣に記載の発音記号の読み方が正しいです。
よくわからない…という方も大丈夫。具体例と一緒に順番に見ていきましょう。
「複数形/3人称単数 s/es の発音」の具体例
以下が「複数形/3人称単数 s/es の発音」の具体例です。
①有声音で終わる単語は「ズ /z/」と発音、②無声音で終わる単語は「ス /s/」と発音
まずは、①有声音で終わる単語は「ズ /z/」と発音、②無声音で終わる単語は「ス /s/」と発音の法則から見ていきましょう。
まず押さえて頂きたいのが、有声音と無声音の違いです
- 有声音:喉がふるえる音
- 無声音:喉がふるえない音
/z/は有声音で、/s/は無声音です。
つまり、
- 有声音で終わる単語⇒/z/(有声音)につながる
- 無声音で終わる単語⇒/s/(無声音)につながる
というわけですね。
同じ種類の音をつなげた方が自然な発音につながるので、この法則は納得です。
まずは有声音⇒/z/(有声音)のパターンの単語例です。全て、直前には有声音(喉が震える音)が来ていますね。
- pens /z/
- dogs /z/
- babies /z/
- plays /z/
- studies /z/
次に無声音⇒/s/(無声音)のパターンの単語例です。全て、直前には夢精音(喉が震えない音)が来ていますね。
- caps /s/
- ticket /s/ (/t/の後に/s/が続く場合、「ツ」のような音になります)
- stops /s/
③ただし、「ス/s/、ズ/z/ 」「シ/ʃ/、ジ/ʒ/」「チュ/tʃ/、ジュ/dʒ/」で終わる単語は「イズ」と発音
基本は①有声音で終わる単語は「ズ /z/」と発音、②無声音で終わる単語は「ス /s/」と発音で処理できるのですが、例外が存在します。
それが、③ただし、「ス/s/、ズ/z/ 」「シ/ʃ/、ジ/ʒ/」「チュ/tʃ/、ジュ/dʒ/」で終わる単語は「イズ /iz/」と発音です。
もの凄くざっくり言ってしまうと、
「ス/s/、ズ/z/ 」「シ/ʃ/、ジ/ʒ/」「チュ/tʃ/、ジュ/dʒ/」は全て、①や②のs/esの「ズ /z/」「ス /s/」という読み方と非常によく似ています。
たとえばlenses /iz イズ/という単語がわかりやすいです。「レンズズ」のように、語尾に同じ音を連続すると読みにくいですよね。それよりも、「イ」という音を一回挟み、「レンズィズ」とした方がはるかに読みやすいです。
つまり、/s/や/z/に似た音が直前に来ているときは、/iz/の発音になるということです。
(語呂合わせで「寿司厨(すしちゅう)」と覚えても良いです。/s/、/ʃ/、/tʃ/の音さえ覚えれば、その有声音が/z/ 、/ʒ/、/dʒ/になるので、全て押さえることが出来ます)
単語例はコチラです。直前の音に注目しつつ眺めてくださいね。
- buses /s/+/iz/
- classes /s/+/iz/
- brushes /ʃ/+/iz/
- benches /tʃ/+/iz/
- lenses /z/+/iz/
- mirages /ʒ/+/iz/
- judges /dʒ/+/iz/
- passes /s/+/iz/
- pushes /ʃ/+/iz/
- catches /tʃ/+/iz/
まとめ
いかがでしたか? 最後に改めて全体像を確認してみましょう。
②無声音で終わる単語は「ス /s/」と発音
③ただし、「ス/s/、ズ/z/ 」「シ/ʃ/、ジ/ʒ/」「チュ/tʃ/、ジュ/dʒ/」で終わる単語は「イズ /iz/」と発音
* わかりやすさ優先で、発音はカタカナ表記も併記しています。正確には隣に記載の発音記号の読み方が正しいです。
今回は発音について扱いましたが、s/esのスペルについては下記の記事でわかりやすくまとめています。playsとstudiesの違い(どうしてyが残ったり/なくなったりするのか)も、実は法則があるのですね。
なお、発音記号の読み方や、英語の正しい発音方法を一通り学ぶには下記の本がとてもおススメです。初心者向けにわかりやすく書かれているうえ、実は専門的な内容にも触れているので、かなり信頼のできる一冊です。
自分で発音できないものは、当然正しく聞き取ることができません。
そして、正しく発音しないと、ネイティブたち(特にアメリカやイギリス等の田舎に住んでいる人たち。ノンネイティブとの会話に慣れていないので、英会話を許容する幅が非常に狭いです。コチラが少しでも変な発音、変な表現を用いると、一気に「?」という顔をされます)との会話で結構苦労することになります。
発音は超重要事項の一つですので、これを機会にサラッと学び始めてみてはいかがでしょう? 発音をひと通り学び終えると、「なぜ学校でこれを教えてくれなかったのだ…」と愕然とするはずです。
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