今回は“where~”系の単語の意味・用法をまとめてみました。
whereby, whereabout, whereabouts, whereas…たくさんありますが、イマイチ用法がわからないですよね。
今回は、そんな「謎の?」”where~”系の単語についてサクッとまとめてみました。この機会にまとめて確認してみましょう。
whereas/whereby/whereabout…の意味・使い方まとめ
“where~”系の単語の意味・用法まとめは下記の通りです。意味だけでなく、品詞にも注目すると良いです。
- whereabout/whereabouts:【名詞】所在、ゆくえ、【疑問副詞】どのあたりに
- whereas:【接続詞】~であるが、~だがしかるに
- whereat:【疑問副詞】どこに、なんのことで、【関係副詞】それに対して(=at which)
- whereby:【疑問副詞】どのようにして、どのような手段で、【関係副詞】それによって(=by which)
- wherefore:【疑問副詞】どういう理由で、なぜ、【関係副詞】そのために~する理由(=for which)、【名詞】理由、原因(通例the why(s) and wherefore(s)の形で使用)
- wherein:【疑問副詞】どういう点で(=in what)、【関係副詞】その中で~する(=in which)
- whereof:【疑問副詞】何について、誰について、【関係副詞】それについて~するところの
- whereon:【疑問副詞】何の上に、【関係副詞】その上に~する(=on which)
- wherewith:【疑問副詞】なにで、なにによって、【関係副詞】それによって~する(=with which)
★1 接尾辞の違いがそのまま意味の違いになっている。基本的には、全て疑問副詞/関係副詞のどちらかになる
★2 ただし、whereabout/whereabouts/whereforeが名詞、whereasが接続詞になる点に留意
例文付きで見ていきましょう!
whereabout/whereabouts
whereabout/whereaboutsです。どちらも同じ意味を持ちます。
aboutには「周囲/周辺」という意味があるので、下記のような意味になります。
※aboutの意味は【イメージ理解】about/around/almost/nearly/approximately/roughlyの意味の違いを参照
- 【名詞】所在、ゆくえ
- 【疑問副詞】どのあたりに
という意味があり、単数/複数扱いのどちらにもなります。
例文はコチラです。
The whereabouts of the student is(are) still unknown.
(その生徒の所在はまだ明らかになっていない)
Whereabouts in Tokyo do you live?
(東京のどこのあたりに君は住んでいるの?)
whereas
whereasです。
asには譲歩の意味があるので、下記のような意味になります。
※asの意味は【決定版】asの意味用法まとめ【語源で考える】を参照
後ろにSV-を伴い、
- 【接続詞】~であるが、~だがしかるに
という意味になります。
whileの「~する一方」と意味は同じですが、固い表現です。
例文はコチラです。
Whereas Tom is introvert, his brother is extrovert.
(トムは内向的であるが、彼の弟は外向的だ)
Mary is kind, whereas the other members of the club are not.
(メアリは親切だが、クラブのその他のメンバーはそうでもない)
whereat
whereatです。whereとatのイメージを内包している単語です。
- 【疑問副詞】どこに、なんのことで
- 【関係副詞】それに対して(=at which)
という意味になります。
例文はコチラです。
Whereat was Mary offended?
(なんのことでメアリは怒ったのだ?)
This is the word whereat she angered.
=This is the word at which she angered.
(これが彼女が怒った言葉だ)
whereby
wherebyです。whereとbyのイメージを内包している単語です。
- 【疑問副詞】どのようにして、どのような手段で
- 【関係副詞】それによって(=by which)
という意味になります。
ただ、疑問詞の方の意味では現在は使われていないようで、辞書にも例文の記述がありませんでした。そのため、今回例文を載せるのも関係副詞のパターンのみとします。
Language is the means whereby we can communicate with each other.
Language is the means by which we can communicate with each other.
(言語は、それによって我々がお互い意志疎通を出来る手段だ)
wherefore
whereforeです。whereとfor (理由)のイメージを内包している単語です。古い表現で、個人的には、文中で見た記憶があまりありません。
- 【疑問副詞】どういう理由で、なぜ
- 【関係副詞】そのために~する理由(=for which)
- 【名詞】理由、原因(通例the why(s) and wherefore(s)の形で使用)
という意味になります。
例文はコチラです。疑問詞/関係副詞の方の意味では現在は使われていないようです。(辞書によってはきちんとした記述のないものもありました)
関係副詞の用法については、辞書に例文が見当たらなかったため割愛しています。
Wherefore art thou Romeo?
=Why are you Romeo?
(どうしてあなたはロメオなの?)
Please tell me the whys and wherefores.
(わたしに理由を教えてください)
wherein
whereinです。whereとinのイメージを内包している単語です。
- 【疑問副詞】どういう点で(=in what)
- 【関係副詞】その中で~する(=in which)
という意味になります。
例文はコチラです。
Wherein was I wrong?
(どういう点でわたしは間違っていたのか?)
This is the tale wherein lies a mystery.
(これは謎のあるお話だ)
whereof
whereofです。whereとofのイメージを内包している単語です。
- 【疑問副詞】何について、誰について
- 【関係副詞】それについて~するところの
という意味になります。
例文はコチラです。関係副詞の方はあまりに古すぎて、現在使用されていないので例文は割愛しています。
He knows of whereof he is speaking.
(彼は自分の話していることについてわかっている)
whereon
whereonです。whereとonのイメージを内包している単語です。
- 【疑問副詞】何の上に
- 【関係副詞】その上に~する(=on which)
という意味になります。
例文はコチラです。疑問副詞のパターンは例文が見つからなかったので割愛しています。
This is the chair whereon she sat.
(これは彼女が座った椅子だ)
wherewith
wherewithです。whereとwithのイメージを内包している単語です。
- 【疑問副詞】なにで、なにによって
- 【関係副詞】それによって~する(=with which)
という意味になります。
例文はコチラです。疑問副詞のパターンは例文が見つからなかったので割愛しています。
This is the pen wherewith he is used to writing.
(これは彼が書きなれているペンだ)
まとめ
いかがでしたか? 最後にまとめを再掲しておきます。
- whereabout/whereabouts:【名詞】所在、ゆくえ、【疑問副詞】どのあたりに
- whereas:【接続詞】~であるが、~だがしかるに
- whereat:【疑問副詞】どこに、なんのことで、【関係副詞】それに対して(=at which)
- whereby:【疑問副詞】どのようにして、どのような手段で、【関係副詞】それによって(=by which)
- wherefore:【疑問副詞】どういう理由で、なぜ、【関係副詞】そのために~する理由(=for which)、【名詞】理由、原因(通例the why(s) and wherefore(s)の形で使用)
- wherein:【疑問副詞】どういう点で(=in what)、【関係副詞】その中で~する(=in which)
- whereof:【疑問副詞】何について、誰について、【関係副詞】それについて~するところの
- whereon:【疑問副詞】何の上に、【関係副詞】その上に~する(=on which)
- wherewith:【疑問副詞】なにで、なにによって、【関係副詞】それによって~する(=with which)
★1 接尾辞の違いがそのまま意味の違いになっている。基本的には、全て疑問副詞/関係副詞のどちらかになる
★2 ただし、whereabout/whereabouts/whereforeが名詞、whereasが接続詞になる点に留意
少し固い/古い表現なので、自分で使うというよりは、文中で出てきたときに反応できるようにしておくと良いですね。(whereabout/whereabouts/whereas以外はあまり使われていない気がします)
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