代名詞itとthat (this)の使い分け・意味の違いについてまとめてみたいと思います。
どちらも前の文や節、句の内容を指して「それ」と訳すことが出来るのですが、実は結構大きな違いが存在します。
一体どういった違いが生まれるのか? 例文付きでサクッとチェックしてみましょう!
代名詞it/that (this)の使い分けと意味の違い
代名詞it/that (this)の使い分けと意味の違いです。
- it: 一般論を指す
- that (this): 具体例を指す
※ thatは「遠いもの」、thisは「近いもの」を指す
同じ「それ」でも、
itの方が一般論的な意味合いを持ちやすく、
that (this)の方が具体例的な意味合いを持ちやすいという違いがあります。
一体どういうことなのか、例文付きで見ていきましょう。
it
例えば、下記の例文を見てください。
Early to bed and early to rise is good for your health. It keeps you in good condition.
(早寝早起きはあなたの健康に良い。それは、あなたを良い健康状態に維持する)
※ early to bed and early to riseは「早寝早起き」
ここでitは「早寝早起き」を指しています。そして、「それ(=早寝早起き)は健康状態維持に役立つ」とつながっています。
「それ(=早寝早起き)が身体に良い」というのは、ある個別事例というよりは、一般論に近いですよね。基本的には、全人類、誰にでも当てはまる事柄のハズです。
そのため、ここではitを使っているのですね。
that
一方、下記の例文を見てください。
“I want to discuss the matter with Tom. What do you think?”
“That’s a good idea!”
「その問題についてトムと話したいと思う。あなたはどう思う?」
「それは良いアイデアだね!」
ここでthatは「トムとその問題について議論すること」を指しています。そして、「それ(=トムとその問題について議論すること)は良いアイデアだ」とつながっています。
「それ(=トムとその問題について議論すること)が良いアイデアだ」というのは、ある個別事例ですよね。
場合によっては、「トムと話さない方が良い」こともあるでしょうし、そもそも「トムって誰?」という感じです。一般的な法則というイメージからは遠いです。
そのため、ここではthatを使っているのですね。
おわりに
いかがでしたか? 感覚的にはわかっている方も多いでしょうが、意外と盲点だと思います。
最後にit/thatを使った例文を一つずつ紹介するので、「一般論か具体例か」に着目し、使い分けをチェックしておいてくださいね。
Don’t speak while you are eating. It is bad manners.
(食べている最中、話すな。それは行儀が悪いです)
Mary studied so hard, and that led her to success.
(メアリはとても一生懸命勉強した。そして、そのことは彼女を成功に導いた)
※ lead 人 to~で「人を~に導く」
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