今回はanyが肯定文や条件文で使われる理由をまとめてみました。
anyは疑問文と否定文だけじゃないの?
ところが、実はそうではないのですね。今回はそんなanyの「例外」についてわかりやすくまとめてみました。
肯定文や条件文でanyが使われる理由まとめ
肯定文や条件文でanyが使われる理由まとめは下記の通りです。
- anyが使われるのは非肯定文(肯定文ではない文)。文の内容自体が強く肯定するものでなければ、any使用可能(if, doubt, surprisedなど)
- なお、肯定的な内容でanyが使われる場合、「any: どんな/だれでも~」という意味になる
これだけ読んでもよくわからない…
詳しく&わかりやすく個別に見ていきましょう!
anyが使われるのは非肯定文
まずは、anyが使われるのは非肯定文なのだということを強く意識しましょう。
someは肯定文、anyは否定文と疑問で使用というルールは、中学や高校で聞いたことがある人も多いと思います。
※ちなみに、someとanyの基本的な意味・用法は下記にまとめています。
これをもう少し突っ込んで説明すると、
- some: 肯定的な文との相性が良い
- any: 肯定的な文以外(非肯定文)との相性が良い
ということになります。
何かを肯定する文でなければ、見かけ上は否定文/疑問文でなくともanyを使用することが出来るのですね。
その代表例が「if: もし~なら」や「doubt: ~ではないと疑う」、「surprised: 驚いた」などです。
If you have any money with you, please lend me some.
(もしいくらかお金を持っているのであれば、いくらかわたしに貸してください)
I doubt that he said anything like that.
(彼がそのようなことを言ったかは疑わしい)
I was surprised to know he had any money with him.
(彼がいくらかお金を持っていると知り、わたしは驚いた)
全て「ない(かも)」という否定や疑問の気持ちが込められている点に注目です。
さらに、「ない」という気持ちが込められていればany、「ある」という気持ちが込められていればsomeが使用されるという原則は、下記の例でさらに顕著にみられます。
He left the meeting before anyone talked to him.
(彼は誰かが話しかける前に、その会議を後にした)
He left the meeting after someone talked to him.
(彼は誰かが話しかけた後に、その会議を後にした)
beforeとanyoneがセットで使用されているのは、「誰かが話しかける前」⇒「誰も話しかけていない(非肯定の内容)」からです。
一方、afterとsomeoneがセットで使用されているのは、「誰かが話しかけた後」⇒「実際誰かが話しかけた(肯定の内容)」からです。
このように、表面的に肯定文かどうかということを判断するのではなく、意味内容に応じてsome/anyを使い分けられるようになると完璧ですね。
なお、同様の発想で、肯定的な答えを期待する際、疑問文でもsomeを使用することがあります。
Would you like some coffee?
(コーヒーはいかがですか?)
※「飲みますよね?」という気持ちが込められています
肯定的な内容でanyが使われる場合、「any: どんな/だれでも~」
肯定的な内容でanyが使われる場合、「any: どんな/だれでも~」という意味になります。
後ろに可算名詞がくる場合は通例単数名詞がきます。
Any member can attend the party.
(どのメンバーもその会議に参加してよい)
You can leave any time.
(君はいつでも立ち去ってよい)
まとめ
いかがでしたか? 改めてまとめを再掲いたします。先ほどよりずっと頭に入りやすくなっていると思います。
- anyが使われるのは非肯定文(肯定文ではない文)。文の内容自体が強く肯定するものでなければ、any使用可能(if, doubt, surprisedなど)
- なお、肯定的な内容でanyが使われる場合、「any: どんな/だれでも~」という意味になる
なお、今回のような否定については、謎解きの英文法 否定に詳しくまとまっています。少し難易度は高いですが、興味のある人はぜひチャレンジしてみてください。
someとanyに絞った説明では、aとtheの底力 — 冠詞で見えるネイティブスピーカーの世界が面白いです。今まで読んだ冠詞関係の本の中で、個人的にはベストだと思います。
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