someとanyの意味/用法の違い -単数/複数/不可算名詞の後ろ

冠詞

 

今回はsomeとanyの用法や意味について説明したいと思います。

 

コレ、わかっているようで実はわかっていない表現の筆頭なのです。

 

たしかに…

 

今回の記事で、超わかりやすくサクッと解説してみたいと思います!

 

someとanyの意味/用法の違い -イメージは?

まずはsomeとanyのイメージをざっくり理解しましょう。

 

それぞれのイメージは下記の通りです。

 

  • some: ぼんやり
  • any: なんでも、どれでも

 

 

ほうほう。

けど、具体的な訳し方がよくわからない…

 

 

それはこれから説明します!

 

ただその前に、以下のことを押さえておいてください。

 

someもanyも後ろに

  1. 可算名詞の複数形、不可算名詞
  2. 可算名詞の単数形

を続けることが出来ます。

 

なぜこんなことを言うかというと、someとanyの具体的な用法・訳し方は、後ろに続く名詞の種類で変わってくるからです。

 

ざっくりとしたまとめは下記のとおりです。

 

some/anyの意味・用法まとめ

<some

  • 後ろに複数形/不可算名詞: 肯定文で「いくつかの/いくらかの」(yesの答えを期待する場合は疑問文も可)
  • 後ろに単数形: 肯定文で「ある」

 

<any>

  • 後ろに複数形/不可算名詞: 疑問文で「いくつかの/いくらかの」
  • 後ろに複数形/不可算名詞: 否定文で「全く~ない」
  • 後ろに単数形: 肯定文で「どんな~も」

 

 

後ろに続く名詞の種類ごとに、someとanyの用法や意味を見ていきましょう!

 

some/anyの後ろに可算名詞の複数形、不可算名詞

まずは後ろに可算名詞の複数形、不可算名詞を伴うパターンから考えてみましょう。

 

基本的には、

  • someは肯定文
  • anyは疑問文・否定文

に使用されます。

 

some:肯定文

some+可算名詞複数形/不可算名詞のパターンは、「いくつかの、いくらかの」と訳すのが一般的です。

 

someが持つ「ぼんやり」というイメージとも一致していますね。

 

 

こちらが例文です。

I have some apples.

(わたしはいくつかのリンゴを持っている)

 

I have some water.

(わたしはいくらかのを持っている)

 

それぞれ後ろに「apples:可算名詞」、「water:不可算名詞」が来ていますね。

 

 

なお、yesの答えを期待する場合、肯定文の感覚が生きてくるので、疑問文でもsomeを使用することが可能です。

Would you like some coffee?

(コーヒーはいかがですか?)

 

any: 疑問文

any+可算名詞複数形/不可算名詞のパターンも、「いくつかの、いくらかの」と訳すのが一般的です。

 

例文はコチラです。

Do you have any books?

(あなたはいくつかのを持っていますか?)

 

Do you have any water?

(あなたはいくらかのを持っていますか?)

 

 

ここで思い出してほしいのが、anyが持つイメージです。

 

「なんでも、どれでも」だっけ?

 

 

そうです!

 

「なんでもいい、どれでもいいから本持ってる? 水持ってる?」

 

そんなニュアンスが込められていることも覚えておいてください。

 

 

海外だとよく、発表を終えた後に

「Any questions? (なんでもいいけどなんか質問ある?)」

と言ったりしますね。

 

 

※なお、疑問文のパターンでも、difference/chance/reasonなどでは単数形とセットになることがあります。この場合、肯定文で使われる「any +単数名詞:どんな名詞も、なんでもいいから名詞」という意味に近づきます。

Is there any difference between them?

(それらの間には、何か違いがあるの?)

 

Is there any chance that he will win the game?

(彼がその試合に勝つ可能性は何かあるの?)

 

Is there any reason you don’t like him.

(彼のことを好きではない理由が何かあるの?)

 

any: 否定文

not ~ any+可算名詞複数形/不可算名詞で「全くない」という意味になります。

 

「なんでもいい、どれでもいい」というanyが否定されることで、全否定のニュアンスを帯びるのですね。

 

 

コチラが例文です。上が可算名詞複数形、下が不可算名詞と結びついています。

I do not have any books.

(わたしは一冊も本を持っていない)

 

I do not have any water.

(わたしは少しも水を持っていない)

 

 

ちなみに、not~anyという語順を逆 (any~not)にすることは原則不可なので、注意してください。

 

※any~notの語順が例外的に許容されることもあります。下記の記事にて3分程度で確認できます。

【驚愕の事実】any notの語順が許容される場合とは

 

some/anyの後ろに可算名詞の単数形

次は、後ろに可算名詞の単数形を伴うパターンです。

 

some: 肯定文

後ろに可算名詞を伴う場合、someは肯定文で使用され、「ある」という意味になります。

 

 

例文はコチラです。

I have some book.

(わたしはあるを持っている)

 

 

やはりここでも、someが持つ「ぼんやり」というイメージが反映されていることを意識してくださいね。

 

any: 肯定文

後ろに可算名詞単数形を伴う場合、anyは肯定文でも用いられるのですね。

 

その場合、「どんな~も」という意味になります。

 

 

コチラが例文です。

Any student can attend the class.

(どんな生徒も、その授業に参加することが出来る)

 

おわりに

いかがでしたか?

 

someは「ぼんやり」、anyは「なんでも、どれでも」というイメージを持つことが出来れば、だいぶ理解が進むと思います。

 

 

実はここで紹介できなかった用法もあるのですが、まずは上記の基本をマスターしてください。その上で、さらに応用編もお読み頂ければと思います。

 

※たとえば、応用編として下記のような記事をまとめています。

【驚愕の事実】any notの語順が許容される場合とは

【超シンプル】肯定文や条件文でanyが使われる理由まとめ

 

 

また、someやanyの他、a/theなどの冠詞系についてまとめた本ではaとtheの底力 — 冠詞で見えるネイティブスピーカーの世界がおススメです。これまで読んだ本の中で抜群にわかりやすい&本質に迫る説明がなされています。

 

また、謎解きの英文法 否定も非常に濃い内容です。若干内容が難しいので、手を出す際はそれなりに気合を入れましょう。

 

 

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