今回はby以外の前置詞を使う受動態をまとめてみました。
受動態というと、反射的にbyを使ってしまいますが、by以外の前置詞と結びつく表現がいくつかあるのですね。
今回はそんな表現を一気にまとめてみました。前置詞のイメージとセットで考えると記憶に残りやすいですよ!
by以外の前置詞を使う受動態まとめ
by以外の前置詞を使う受動態まとめは下記の通りです。前置詞ごとに分けて考えると覚えやすいと思います。
- be disappointed at: ~に失望している
- be excited at: ~に興奮している
- be surprised at: ~におどろく
- be shocked at: ~に衝撃を受ける
<with: 一緒にいるイメージ>
人がくるパターン
- be acquainted with: ~と知り合いだ
- be crowded with: ~で混雑している
ある程度長く続く感情がくるパターン
- be delighted with: ~で喜んでいる
- be pleased with: ~で喜んでいる
- be satisfied with: ~に満足している
モノがくるパターン
- be concerned with: ~と関係がある
⇒be concerned about: ~について心配している
- be covered with: ~で覆われている
- be filled with: ~でいっぱいだ
=be full of: ~でいっぱいだ
⇒be worried about: ~について心配している
<in: 中に包み込まれているイメージ>
- be absorbed in: ~に夢中になっている
- be caught in: ~にあう
- be engaged in: ~に従事している、~に夢中だ
- be injured in: ~でケガをする
- be interested in: ~に興味がある
<to: 方向のイメージ>
- be accustomed to 名詞/Ving: ~に慣れている(状態)
- be used to 名詞/Ving: ~に慣れている(状態)
- get/become accustomed to 名詞/Ving: ~に慣れる(動き)
- get/become used to 名詞/Ving: ~に慣れる(動き)
- be devoted to 名詞/Ving: ~に専念している
<known系>
- A be known to B: AはBによって知られている (toは方向)
- A be known as B: AはBとして知られている (asはイコール)
- A be known by B: AはBによってわかる (byは「~によって」)
- A be known for B: AはBが理由で知られている (forは理由)
上記の前置詞が使われる理由は、下記にて個別に確認していきましょう!
at: 指をさすイメージ
atには指をさすイメージ、一点をさすイメージがあります。
そのため、感情が一点に集中するような表現と結びつく傾向があります。
- be disappointed at: ~に失望している
- be excited at: ~に興奮している
- be surprised at: ~におどろく
- be shocked at: ~に衝撃を受ける
なお、前置詞atのイメージは下記の記事でさらに詳しく説明しています。目からウロコの情報が盛りだくさんですよ!
with: 一緒にいるイメージ
withには一緒にいるイメージがあります。
そのため、withの後ろには人やモノ、程度長く続く感情がくる傾向があります。
<with: 一緒にいるイメージ>
人がくるパターン
- be acquainted with: ~と知り合いだ
- be crowded with: ~で混雑している
ある程度長く続く感情がくるパターン
- be delighted with: ~で喜んでいる
- be pleased with: ~で喜んでいる
- be satisfied with: ~に満足している
モノがくるパターン
- be concerned with: ~と関係がある
⇒be concerned about: ~について心配している
- be covered with: ~で覆われている
- be filled with: ~でいっぱいだ
=be full of: ~でいっぱいだ
⇒be worried about: ~について心配している
なお、aboutやofには「~について」という意味があるのですね。
そのため、
- be concerned withは「~と関係がある」
- be concerned aboutは「~について心配している」
という意味の違いを生むこともあります。
なお、前置詞with/ofのイメージはそれぞれ下記の記事でまとめています。知らなきゃソンする情報てんこ盛りです。
in: 中に包み込まれているイメージ
inには中に包み込まれているイメージがあります。
そのため、inの後ろには人を包み込むような状況などがくる傾向があります。
<in: 中に包み込まれているイメージ>
- be absorbed in: ~に夢中になっている
- be caught in: ~にあう
- be engaged in: ~に従事している、~に夢中だ
- be injured in: ~でケガをする
- be interested in: ~に興味がある
be caught inやbe injured inは少し意味が分かりにくいと思うので、一応例文も載せておきます。
I was caught in a sudden shower.
(わたしはどしゃぶりにあった)
I was injured in the car accident.
(わたしは車の事故でけがをした)
なお、前置詞inのイメージは下記でまとめているのでもしよければお読みくださいね。
to: 方向のイメージ
toには方向のイメージがあります。
そのため、toの後ろには動作の行きつく先がくる傾向があります。
なお、この表現の注意点は下記の通りです。
- toは前置詞なので、後ろには名詞か動名詞がくる
- toの後ろは”to V”とはしない(不定詞にはしない)
- be動詞と結びつくときは「~している」という「状態」を示し、get/becomeと結びつくときは「~する」という「動作」と結びつく
上記に注意したうえで、下記の表現を眺めてくださいね。
<to: 方向のイメージ>
- be accustomed to 名詞/Ving: ~に慣れている(状態)
- be used to 名詞/Ving: ~に慣れている(状態)
- get/become accustomed to 名詞/Ving: ~に慣れる(動き)
- get/become used to 名詞/Ving: ~に慣れる(動き)
- be devoted to 名詞/Ving: ~に専念している
前置詞toのイメージは下記にてまとめているので、ぜひ参考にしてください。
known系
最後にknown系の表現です。
これもそれぞれの前置詞の違いに注目すると覚えやすいです。
例文と一緒に見ていきましょう。
まず、「A be known to B: AはBによって知られている」は、Aという情報がBという方向に届いているイメージです。toには方向のイメージがあるのですね。
下記の例文では、「日本のアニメ」という情報が、「世界中の人々」の方向に届いているイメージです。
Japanese animation is known to people all over the world.
(日本のアニメは世界中の人々に知られている)
「A be known as B: AはBとして知られている」は、AはイコールBとして知られている。というイメージです。asにはイコールのイメージがあるのですね。
下記の例文では、「彼」が、イコール「アニメ監督」としてイメージです。
He is known as an animation director.
(彼はアニメ監督として知られている)
asという単語が持つイメージは下記の記事で詳しく説明しているので、ぜひお読みくださいね。
「A be known by B: AはBによってわかる」は、AはBによって知られる。というイメージです。「A be known to B: AはBによって知られている」の意味で使われることもありますが、一般的には、「AはBによってわかる」の意味で使用されます。
前置詞byの「~によって」は、通常の受動態の表現で使われるときと同じイメージです。例文は下記の通りです。
Men are known by the company he keeps.
(人は、付き合う仲間によってわかる)
「A be known for B: AはBが理由で知られている」は、AはBが理由で知られている。というイメージです。forには理由のイメージがあるのですね。
これは、
- Thank you for coming. (来てくれてありがとう = 来てくれたことを理由に感謝する)
という表現を考えてみるとわかりやすいと思います。
下記の例文では、「アニメ映画」が理由にきているイメージです。
Japan is known for animation films.
(日本はアニメ映画で知られている =アニメ映画が理由で知られている)
なお、前置詞forの意味は下記の記事にまとめてあります。「理由」の他にも「交換」「比較」などの様々な意味を持ちますが、あるイメージを核に据えると、一気に理解できますよ。
おわりに
いかがでしたか? 改めて全体像に目を通してみましょう。
- be disappointed at: ~に失望している
- be excited at: ~に興奮している
- be surprised at: ~におどろく
- be shocked at: ~に衝撃を受ける
<with: 一緒にいるイメージ>
人がくるパターン
- be acquainted with: ~と知り合いだ
- be crowded with: ~で混雑している
ある程度長く続く感情がくるパターン
- be delighted with: ~で喜んでいる
- be pleased with: ~で喜んでいる
- be satisfied with: ~に満足している
モノがくるパターン
- be concerned with: ~と関係がある
⇒be concerned about: ~について心配している
- be covered with: ~で覆われている
- be filled with: ~でいっぱいだ
=be full of: ~でいっぱいだ
⇒be worried about: ~について心配している
<in: 中に包み込まれているイメージ>
- be absorbed in: ~に夢中になっている
- be caught in: ~にあう
- be engaged in: ~に従事している、~に夢中だ
- be injured in: ~でケガをする
- be interested in: ~に興味がある
<to: 方向のイメージ>
- be accustomed to 名詞/Ving: ~に慣れている(状態)
- be used to 名詞/Ving: ~に慣れている(状態)
- get/become accustomed to 名詞/Ving: ~に慣れる(動き)
- get/become used to 名詞/Ving: ~に慣れる(動き)
- be devoted to 名詞/Ving: ~に専念している
<known系>
- A be known to B: AはBによって知られている (toは方向)
- A be known as B: AはBとして知られている (asはイコール)
- A be known by B: AはBによってわかる (byは「~によって」)
- A be known for B: AはBが理由で知られている (forは理由)
前置詞のイメージに注目すると英語の学習が楽しくなりますね! 知らなかった表現は5回ほど音読してみると良いと思います。
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