今回はin/later/afterの違いをまとめてみました。
全て「~後、後に」という日本語の和訳になるのですが、微妙に意味・用法が異なるのですね。
とても紛らわしいですが、イメージ図付きでサクッと理解してしまいましょう!
after/later/in「~後」の意味・用法の違い
after/later/in「~後」の意味・用法の違いは下記の通りです。
違いを知る際のコツは、
- 過去/現在/未来のどこを起点にしているか?
- 具体的な数字表現等を伴うか?
の二点です。
過去 | 現在 | 未来 | |
in (具体的な数字表現ナシ) | × | × | × |
in (具体的な数字表現アリ) | △ | 〇 | × |
later(具体的な数字表現ナシ) | 〇 | 〇 | 〇 |
later(具体的な数字表現アリ) | 〇 | × | △ |
after(具体的な数字表現ナシ) | △ | × | △ |
after(具体的な数字表現アリ) | 〇 | × | 〇 |
これだけだとよくわかりませんね。
- 過去/現在/未来のどこを起点にしているか?
- 具体的な数字表現等を伴うか?
を軸に、一つ一つの表現を例文付きで見ていきましょう。
in
まずはinです。
これは、話し手の視点に立ち「~経ったら」という意味になる表現です。そこに至る途中の経過も意識されます。
話し手の視点は普通は「現在」なので、「今から~経ったら」のように、現在を起点とした未来の文脈で使用されることが多いです。
また、「漠然と現在から後」という意味では使われず、ハッキリした期間を示し、「5分後」「3か月後」「10年後」というように、具体的な数字表現と共に使用されます。
例文はコチラです。
Lunch will be ready in ten minutes.
(10分でランチの用意が出来ます)
I am going to leave in three hours.
(3時間後に出発する予定です)
Let’s leave here in 30 minutes.
(30分でここを出発しましょう)
I will be there in a few minutes.
(数分でそこへいきます)
The exam is in two weeks.
(試験は2週間後だ)※
※確定的な未来の予定は、現在形で示すことが出来ます
なお、動作の完了を表す動詞が使われている場合、時制に関係なく、inを使用することもあります。
He couldn’t finish the work in three hours.
(彼はその仕事を3時間で終わらせることが出来なかった)
また、話し手の視点が過去にあれば、過去形と使用されることもあります。
He went out of the room, and in a few hours, his girl friend came in.
(彼は部屋の外へ出て行き、数時間後、彼のガールフレンドが部屋へ入って来た)
later
laterです。これはちょっとややこしいです。
過去/現在/未来のどの時点も起点に出来ますが、それぞれやや用法が違います。
まずは現在を起点にした場合です。
現在を起点にした場合、具体的な数字表現を伴うことは出来ません。「漠然と後で」という意味になります。
See you later.
(あとで会おうね =現在から後で)
I will call you later.
(後で電話します =現在から後で)
なお、現在を起点に具体的な数字を伴う場合は、laterではなくinを使用します。
×:I will call you ten minutes later.
〇:I will call you in ten minutes.
(10分後に電話します =現在から10分後)
次に、過去を起点にした場合です。
過去を起点にした場合、具体的な数字表現はあってもなくても大丈夫です。
The party was held later.
(パーティーは後に開かれた)
I learned the title of the music some time later.
(かなり後になってその音楽のタイトルを知った)
I visited Kyoto few days later.
(数日後、わたしは京都を訪れた)
未来を起点にする場合です。
具体的な数字表現を伴わない場合は普通に使用できますが、
具体的な数字表現を伴う場合、あらかじめ時の基準点を示しておく必要があります。
Later, they will be grateful for it.
(のちに、彼らはそれを感謝することでしょう)
Sooner or later, they will find it.
(遅かれ早かれ、彼らはそれを見つけるだろう)
I’ll be there on Monday, and she will leave three days later.
(私は月曜日に行くだろう。そして、彼女はその3日後に出発するだろう)
after
afterです。過去か未来を起点に「~後に」という意味になります。
afterは「その後の結果」に話し手の関心がある表現なので、結果が分かっている過去の文脈で使われることが多いです。
まずは具体的な数字表現を伴わないパターンからです。soon, right, ever, shortly, immediately等といった単語とセットで使用されます。
The party was held soon after.
(パーティーはすぐ後に開かれた)
※soon, right, ever, shortly, immediately等、afterを修飾する語がない場合、laterが普通
The party was held later.
(パーティーは後に開かれた)
次に具体的な数字表現を伴うパターンです。過去や未来を起点とすることが出来ます。
下記の例ではlaterとの語順の違いに注目です。
I met him after two weeks.
(わたしは彼に2週間後に会った)
※laterを使用した場合は語順に注意
I met him two weeks later.
(わたしは彼に2週間後に会った)
また、laterとの違いは、「〇〇の後」のように、「特定の出来事〇〇」を直後に持ってくることが出来る点にもあります。
I met him ten minutes after lunch.
(昼食の10分後、わたしは彼に会った)
You will feel better about 30 minutes after you take the pill.
(その錠剤を飲んで約30分後に、あなたは気分が良くなるだろう)
つまり、laterとの違いは
- after three days/three days laterという語順
- ten minutes after lunchと後ろに特定の出来事を持ってこれる(laterは不可)
- 漠然と「後」という意味では使えない(laterは可)
という点ですね。
さらに、afterは現在完了との相性は良くないので要注意です。
現在完了は「過去+現在」という表現であり、現在を起点に出来ないafterとは相性が良くないのですね。
現在完了は「過去から現在に至るまで」という意味を持つsinceとの相性が良いので、afterの代わりにsinceを使いましょう。
×:A lot has happened after 2000.
(2000以降、多くのことが起きた)
〇:A lot has happened since 2000.
(2000以降,、多くのことが起きた)
なお、現在完了が「過去+現在」という意味を持つことを知らなかった方は、下記の記事をお読みくださいね。サクッと理解できます。
【イメージ理解】現在完了/過去完了の意味・用法まとめ【過去形との違いとは】
まとめ
いかがでしたか? 改めて全体像を示しておきます。
過去 | 現在 | 未来 | |
in (具体的な数字表現ナシ) | × | × | × |
in (具体的な数字表現アリ) | △ | 〇 | × |
later(具体的な数字表現ナシ) | 〇 | 〇 | 〇 |
later(具体的な数字表現ナシ) | 〇 | × | △ |
after(具体的な数字表現ナシ) | △ | × | △ |
after(具体的な数字表現アリ) | 〇 | × | 〇 |
なかなか頭に入りづらい方は、
- inは現在起点
- after/laterは過去/未来起点が普通(特に過去起点)
という大原則だけでもまずは押さえておければよいと思います。
そのうえで、細かいルールに少しずつ慣れていきましょう。
なお、「~前に」という表現もややこしいので要注意です。コチラについては下記の記事にまとめてありますので、ぜひお読みくださいね。イメージ付きでサクッと理解出来ます。
【イメージ付き】before/ago/early「~前」の意味・用法の違い
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