強調構文の作り方/訳し方まとめ -疑問文/疑問詞の強調構文は?

倒置・否定・省略・強調

 

今回は強調構文の作り方/訳し方についてまとめてみました。

 

一体どのような意味・作り方になるのか? ポイントはなんなのか? さらに、疑問詞の強調構文はどうしてWhat is it~?のような形になるのか?

 

超わかりやすくサクッとまとめてみました!

 

強調構文の作り方/訳し方まとめ

強調構文の作り方/訳し方まとめは下記の通りです。

 

ポイント
<基本ルール>
  • まずは元となる文を用意
  • 強調したい要素を”It is~that…”の “~”部分に挟む
  • 残りの部分は”…”部分にそのまま置く
  • 通常、強調するのは「名詞」か「副詞」

 

<+αルール>

  • 過去形の文については、”It was~that…”を使うのが普通(現在形isの使用もアリ)
  • 強調部分が人ならwho/whom、モノならwhich、時ならwhenを使用することもある(whom, which, whenの使用はまれ)
  • thatは省略されることもある
  • 疑問詞の強調構文は”What is it that…?”(It is what that…?が元の形。「疑問詞なのでwhatが前へ移動+it isが疑問文の語順になった」と考える)
  • 形式主語 (仮主語)との見分け方は、It is thatを取り外して考えた時、文として成立するかどうか。成立すれば強調構文、成立しなければ形式主語

 

具体的な例文付きで見ていきましょう。

 

例文

今回は、

  • Tom played tennis with Mary yesterday. (トムは昨日メアリーと一緒にテニスをした)

という文を元に考えてみたいと思います。

 

基本パターン

まずは基本パターンからです。Tom played tennis with Mary yesterday.を元に考えてみましょう。

 

 

たとえば、Tomという要素を強調したいのであれば、

“It was~that…”の”~”部分にTomを入れて、”…”部分に残りの文をそのまま置きましょう。

(過去形なのでis⇒wasになっています)

 

つまり、

  • It was Tom that
  • played tennis with Mary yesterday

として、

 

It was Tom that played tennis with Mary yesterday.

(昨日メアリとテニスをしたのは、トムだった)

となります。

 

 

名詞や副詞なら強調することが出来るので、

tennis (名詞)やwith Mary (副詞)、yesterday (副詞)も同様のステップで強調することが出来るのですね。

 

It was tennis that Tom played with Mary yesterday.

(昨日トムがメアリとしたのは、テニスだった)

 

It was with Mary that Tom played tennis yesterday.

(昨日トムがテニスをしたのは、メアリとだった)

 

It was yesterday that Tom played tennis with Mary.

(トムがメアリとテニスをしたのは、昨日だった)

 

 

訳し方は、It is~thatに挟まれた”~”の部分を強調するイメージで訳しましょう。日本語の後ろの部分に持ってくるほか、「~こそが」と訳すのもアリです。

 

過去形なのにwas⇒isとなる場合

過去形が使われている場合はwasを使うのが原則ですが、isを使う場合もあります。(ただし、yesterdayのように過去の語句を強調する場合は、必ずwasを使用します)

 

It is tennis that Tom played with Mary yesterday.

(昨日トムがメアリとしたのは、テニスだった)

 

who/whom, which, whenの使用

強調部分が人ならwho/whom、モノならwhich、時ならwhenを使用することもあります。

 

ただし、who以外については、あまり使用されることはありません。自分で英作文をする場合は、全てthatを使っておくと良いでしょう。

 

It was tennis which Tom played with Mary yesterday.

(昨日トムがメアリとしたのは、テニスだった)

 

It was Tom who played with Mary yesterday.

(昨日テニスをメアリとしたのは、トムだった)

 

It was with Mary whom Tom played tennis yesterday.

(昨日トムがテニスをしたのは、メアリとだった)

 

It was yesterday when Tom played tennis with Mary.

(トムがメアリとテニスをしたのは、昨日だった)

 

thatの省略

thatは省略されることもあります。

 

It was tennis (that) Tom played with Mary yesterday.

(昨日トムがメアリとしたのは、テニスだった)

 

It was with Mary (that) Tom played tennis yesterday.

(昨日トムがテニスをしたのは、メアリとだった)

 

It was yesterday (that) Tom played tennis with Mary.

(トムがメアリとテニスをしたのは、昨日だった)

 

疑問詞の強調構文

疑問詞の強調構文です。これは難しいので、丁寧に確認していきます。

 

疑問詞の強調構文は、例えばwhatなら、”What is it that…?”が基本形になりますが、なぜこのような形になるのかは、下記のステップを踏めばわかります。

 

 

今回も下記のパターンを例に考えましょう。

  • Tom played tennis with Mary yesterday.

 

 

このうち、「トムは何をしたの?」のように、tennisの部分を尋ねる疑問文を作るとします。すると、下記のようになります。

  • Tom played what with Mary yesterday.

 

次に、強調する部分をIt was~that…の間に移動させ、その他の部分をthat以下に置きます。

  • It was what thatTom played with Mary yesterday.

 

さらに、疑問詞というのは、原則文の先頭に来なければいけません。whatを先頭に移動させます。

  • What it was thatTom played with Mary yesterday.

 

最後に、it wasを疑問文の語順にしてやれば、疑問詞を使った強調構文の完成です。訳し方は「一体~」くらいにしておけば大丈夫です。

What was it thatTom played with Mary yesterday?

(一体何を、トムは昨日メアリとしたのだろう?)

 

 

他にも、同じ要領で下記のように疑問詞付きの強調構文を作ることが出来ます。

Who was it thatplayed tennis with Mary yesterday?

(一体誰が、昨日メアリとテニスをしたのだろう?)

 

With whom was it that Tomplayed tennis yesterday?

(一体誰と、昨日トムはテニスをしたのだろう?)

 

When was it that Tomplayed tennis with Mary?

(一体いつ、トムはメアリとテニスをしたのだろう?)

 

 

また、howやwhyについても同じような形で強調構文を作れます。

How was it that Tom finished his work?

(いったいどうやって、トムは仕事を終わらせたのだろう?)

 

Why was it that Tom does not like her.

(いったいどうして、トムは彼女のことが好きではないのだろう)

※それぞれ、”Tom finished his work in the way.”と”Tom does not like her for the reason.”という肯定文を前提にしています。

 

形式主語と強調構文との見分け方

最後に形式主語と強調構文の見分け方にも触れておきます。

 

見分け方は下記の通りです。

  • 形式主語:thatの後ろの文に、It is~thatに挟まれた”~”を挿入できない
  • 強調構文:thatの後ろの文に、It is~thatに挟まれた”~”を挿入できる

 

 

たとえば、形式主語は下記の文で考えてみましょう。

  • It is a fact that Tom loves Mary. (トムがメアリを好きなのは事実だ)

 

 

ここでIt is~thatに挟まれた”~”を挿入しようとすると、

  • A fact Tom loves Mary.

のように、文がうまく成立しません。

 

 

一方、Tom played tennis with Mary yesterday.を前提とした強調構文はどうでしょう。

  • It was tennis that Tom played with Mary yesterday.
  • It was with Mary that Tom played tennis yesterday.
  • It was yesterday that Tom played tennis with Mary.

 

 

It is~thatに挟まれた”~”を挿入すると、全て”Tom played tennis with Mary yesterday.”という文が出来上がるので、文として成立しますね。(語順を少し入れ替える必要はありますが)

 

おわりに

いかがでしたか? 最後にまとめを再掲しておきます。

 

ポイント
<基本ルール>
  • まずは元となる文を用意
  • 強調したい要素を”It is~that…”の “~”部分に挟む
  • 残りの部分は”…”部分にそのまま置く
  • 通常、強調するのは「名詞」か「副詞」

 

<+αルール>

  • 過去形の文については、”It was~that…”を使うのが普通(現在形isの使用もアリ)
  • 強調部分が人ならwho/whom、モノならwhich、時ならwhenを使用することもある(whom, which, whenの使用はまれ)
  • thatは省略されることもある
  • 疑問詞の強調構文は”What is it that…?”(It is what that…?が元の形。「疑問詞なのでwhatが前へ移動+it isが疑問文の語順になった」と考える)
  • 形式主語 (仮主語)との見分け方は、It is thatを取り外して考えた時、文として成立するかどうか。成立すれば強調構文、成立しなければ形式主語

 

なお、It is~that…については、形式主語や強調構文の他、関係代名詞や同格の可能性もあります。詳しくは下記の記事で説明していますので、よろしければぜひお読みください。

【決定版】It is~that…の見分け方【形式主語/強調構文/関係代名詞/同格that】

 

強調構文は入試などの試験で問われるばかりではなく、実際の文章でも多々見かける表現です。これを機会にぜひ習得してくださいね。何度か音読してみると頭に残りやすいです。

 

コメント

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