【わかる】現在分詞Ving/過去分詞Vp.p.と関係代名詞の書き換え

形容詞・副詞

 

今回は現在分詞Ving/過去分詞Vp.p.と関係代名詞の書き換えをまとめてみました。

 

たとえば、次の文はそれぞれ下記のように書き換えができるのですが、現在形/進行形が使われているのはなぜでしょうか?

 

<進行形で書き換え>

the girl speaking English (英語を話している女の子)

≒ the girl who is speaking English

≠ the girl who speaks English (英語を話す女の子)

 

<現在形で書き換え>

the building belonging to the lady (その婦人に所属している建物 / その婦人所有の建物)

≒ the building which belongs to the lady

≠ the building which is belonging to the lady (←基本的には使用不可)

 

 

今回の記事では、上記の秘密をサクッと説明してみたいと思います。

 

現在分詞Ving/過去分詞Vp.p.と関係代名詞の書き換え

現在分詞Ving/過去分詞Vp.p.と関係代名詞の書き換えのルールまとめです。

 

 

ポイント

【現在分詞Vingの書き換え原則】

  • 動作を示す動詞のとき:進行形で書き換え
  • 状態を示す動詞のとき:現在形で書き換え

 

【過去分詞Vp.p.の書き換え原則】

  • 他動詞のとき:受動態で書き換え
  • 自動詞のとき:現在完了形で書き換え

 

 

詳しくは下記にて確認していきましょう。

 

現在分詞Vingの書き換え原則

現在分詞Vingの書き換え原則からです。

 

動作を示す動詞のとき:進行形で書き換え

まず前提として押さえておきたいのが、Vingには原則として「いまVしている」というイメージが伴うことです。現在進行形にVingが使われることを考えても、このことは明らかですね。

 

つまり、関係代名詞で書き換えを行うときは、「いまVしている」というイメージをそのまま生かすために、原則として進行形を使うことになります。

 

下記の例では、「speak: 話す」という動作を示す単語が使われており、進行形で書き換えられています。

<進行形で書き換え>

①the girl speaking English (英語を話している女の子)

≒ ②the girl who is speaking English

≠ ③the girl who speaks English (英語を話す女の子)

 

 

ちなみに、進行形には「短時間/一時的に」その行為を行っている、というニュアンスがある(詳しくは次の項目で説明します)ので、①、②は「今、一時的に英語を話している」というニュアンスになります。

 

一方、現在形は「いつもやっていること」というニュアンスを持つので、③では「いつも英語を話している」というニュアンスを持つことになります。

 

※たとえば、”I get up at six every day. (毎日6時に起きる)”は、「いつも6時に起きている」という意味ですよね。このように、現在形は「いつもやっていること」というニュアンスを持ちます。

 

状態を示す動詞のとき:現在形で書き換え

一方、進行形との相性が良くない単語というものが存在します。それは、状態動詞と呼ばれるものです。

 

状態動詞が進行形にできない理由を理解するためには、進行形のニュアンスを理解する必要があります。

 

 

進行形には「短い時間/一時的に」というニュアンスがあります。

 

たとえば、“I am watching TV now. (いまテレビを見ている)”という文は、「(せいぜい数時間の)一時的にテレビを見ている」というニュアンスを含んでいます。

 

「1年間ぶっつづけでテレビを見ている」という状況は想像しにくいですよね。ここからわかるように、進行形は「短い間/一時的に」というイメージを持つのですね。

 

 

一方、状態動詞とは一定期間継続する動詞のことです。たとえば「know: ~を知っている」は状態動詞の代表格ですが、一度何かのことを知れば、「知っているという状態」は当分の間続きますよね。

 

状態動詞は当分の間続く意味を持つので、進行形が持つ「短い間/一時的に」という意味合いとは相性が悪いのです。

 

 

したがい、現在分詞Vingを関係代名詞で書き換える際は、進行形ではなく現在形を使用する必要があるのです。

<現在形で書き換え>

the building belonging to the lady (その婦人に所属している建物 / その婦人所有の建物)

≒ the building which belongs to the lady

≠ the building which is belonging to the lady (←基本的には使用不可)

 

 

※ちなみに、進行形が原則不可の動詞については、【まとめて理解!】進行形にできない動詞とは?にさらに詳しくまとめてあります。5分程度で読めるのでぜひ目を通してみてくださいね。

 

【過去分詞Vp.p.の書き換え原則】

次に過去分詞Vp.p.の書き換え原則です。

 

過去分詞Vp.p.が他の名詞を修飾する際、

  • 他動詞なら「~される/された(受動態)」
  • 自動詞なら「~した/してしまった(完了)」

の意味になるという原則があります。

 

この原則を押さえておけば、書き換えのルールがすんなり理解できると思います。

 

他動詞のとき:受動態で書き換え

他動詞のときは受動態で書き換えます。

 

これは、過去分詞Vp.p.が他の名詞を修飾する際、

  • 他動詞なら「~される/された(受動態)」

という意味を持つためですね。

 

 

つまり、下記のように書き換えることが出来ます。

<受動態で書き換え>

the mountain covered with snow (雪で覆われた山)

≒ the mountain which is covered with snow

 

自動詞のとき:現在完了形/過去形で書き換え

自動詞のときは過去形/現在完了形で書き換えます。

 

これは、過去分詞Vp.p.が他の名詞を修飾する際、

  • 自動詞なら「~した/してしまった(完了)」

という意味を持つためですね。

 

 

つまり、下記のように言い換えることが出来ます。

<現在完了形で書き換え>

the train just arrived at the station (駅にちょうど着いた電車)

≒ the train which has just arrived at the station

 

※ちなみに、複数の文法書を調べてみましたが、基本的には現在完了形で書き換えるようでした。ただ、文脈次第では過去形で書き換えるのもアリ(?)かもしれません。どなたか詳しい方がいれば、コメント欄にてご教示頂ければ幸いです。

 

まとめ

いかがでしたか? 最後に改めて全体像を眺めてみましょう。

 

ポイント

【現在分詞Vingの書き換え原則】

  • 動作を示す動詞のとき:進行形で書き換え
  • 状態を示す動詞のとき:現在形で書き換え

 

【過去分詞Vp.p.の書き換え原則】

  • 他動詞のとき:受動態で書き換え
  • 自動詞のとき:現在完了形で書き換え

 

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