今回は代名詞itとoneの意味・用法の違いをまとめてみました。
わかりそうでわからない二つの違い。苦手な方も多い分野です。
世界一わかりやすく解説してみます。サクッと確認していきましょう!
代名詞itとoneの意味・用法の違いまとめ
まずは結論から。代名詞itとoneの意味・用法の違いをまとめてみましょう。
- it: 同一のものを指す (the+名詞が前提、可算名詞の単数 or 不可算名詞を指せる)
- one: 同じ種類のものを指す (a+名詞が前提、可算名詞の単数 (と複数)を指せる)
具体的に見てみましょう。
同一のものを指すか否か
代名詞とは、繰り返しを避けるために使われるものです。その点を踏まえたうえで、具体的に英語で見てみましょう。itとoneを使った例文です。
He lost his pen, but he found it (=the pen).
彼はペンをなくした。しかし、彼はそれ(=そのペン)を見つけた。
ここでは「そのペン」と二回言うのがまどろっこしいので、「それ」という風に代名詞itを使っています。
このitの使い方には比較的慣れているかもしれません。彼はペンをなくしたんだけれども、なくしたハズのそのペンを見つけた。
ここで注目してほしいのは、「失くしたペン=見つけたペン」となっているところです。二つは同一のものなのです。
一方、次の例文はどうでしょうか。
He lost his pen, and he has to buy one (=a pen).
彼はペンをなくした。彼はペンを買わなければいけない。
ここでも「ペン」という単語の繰り返しを避けていますが、itではなくoneを使用しています。なぜでしょうか。
それは、oneがさす「ペン」は、なくしたものと同一のペンではないからです。
「ペン」という同一種類の単語について言及してはいるけれども、彼が買う「ペン」は別のペンであって、なくした「ペン」ではないんです。つまり、“his pen ≠ one (=a pen)”なのです。
ペンという同じ単語を繰り返したい。けれど、そのペンは前の方で出てきたペンと同一のものではない。別のペンだ。そんなとき、oneが使えるのです。
可算名詞を受けるか不可算名詞を受けるか
itとoneには、もう一つ違いがあります。
itは可算名詞の単数/不可算名詞を指せるけど、oneは可算名詞の単数(と複数)を指すということです。
例文で見てみましょう。
He bought some cheese. It (=the cheeseは不可算名詞) was very good.
彼はいくらかチーズを買った。それはとてもおいしかった。
cheeseは不可算名詞です(=いくらでも切れるので数えてもムダ、という発想です※)
※参考:可算名詞と不可算名詞の見分け方
そして、「彼が買ったチーズ」と「おいしかったチーズ」は同一のものですね。なので、itで指せています。
一方、oneが不可算名詞を指すことはあり得ないのです。なぜなら、oneは不可算名詞を指すことができない、というルールがあるからです。
少し考えてみればわかるかもしれません。“one, two, three…”というように、oneというのは、ものを数えるときに使う単語ですよね。だから、oneは不可算名詞との相性が悪いんです。
oneは、全く同一ではない可算名詞の単数や複数を指すことが出来ます。
I lost a pen, and I have to buy one (= a pen).
わたしはペンを失くしたので、ペンを買わなければいけない。
I lost pens, and I have to buy new ones (=new pens).
わたしは複数のペンを失くしたので、複数の新しいペンを買わなければいけない。
oneの詳しい用法のまとめは下記にあります。よろしければどうぞ。
おわりに
いかがでしたか? itとoneの違いがわかりましたか? 最後にまとめを再掲しておきます。
- it: 同一のものを指す (the+名詞が前提、可算名詞の単数 or 不可算名詞を指せる)
- one: 同じ種類のものを指す (a+名詞が前提、可算名詞の単数 (と複数)を指せる)
ぜひ、次回英文を書く際は、itとoneの違いに注目しながら両者を使ってみてくださいね。
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