今回は代名詞oneの意味・用法をまとめてみました。
この代名詞oneですが、使っても良いとき/使ってはいけないときがきちんと決まっています。
今回はそのパターンを確認していきたいと思います。
参考記事: 代名詞itとoneの違いを徹底解説
代名詞oneの全体像…全部で5種類!
代名詞oneの用法はざっくり5種類に分けられます。
- one単独
- a 形容詞 one
- 形容詞 ones
- these ones (those ones), this one (that one)
- the one, the ones
全部で5種類…
ぱっと見ただけじゃわからない…
順番に見ていきましょう!
one単独
まずはoneが単独(前の方にtheやら形容詞やらが付かない場合)で使われる場合です。
oneが単独で使われるとき、oneは可算名詞の単数形を指します。直前の単語の繰り返しを避けるために使用できます。
例文で見てみましょう。
I lost a pen, and I have to buy one (= a pen).
わたしはペンを失くしたので、ペンを買わなければいけない。
ここで、oneは1本のペン(=a pen)を指しています。
「わたしはa penを失くした」とありますが、もう一度a penと繰り返すのはまどろっこしいので、繰り返しを避けるため、oneという表現を使っているわけです。
そして、a penが単数形であることに注目ですね。単数形だから、oneで指すことが出来ているんです。
注意すべき点は、oneが単独で使われた場合、
- 可算名詞の複数形は指すことが出来ない
- 不可算名詞は指すことが出来ない
ということです。
なぜ可算名詞複数形、不可算名詞を指すことが出来ないか? それは、oneの成り立ちを考えれば一発でわかります。
oneというのはone, two, three…と、数をかぞえるときの表現で、「一つ」という意味ですね。「一つ」なのに、可算名詞の複数形や不可算名詞をさせたらおかしいというわけなのです。
a 形容詞 one
代名詞のoneですが、形容詞とセットで、a 形容詞 oneという使い方も出来ます。
例文を見てみましょう。
I lost a pen, and I have to buy a new one (=a new pen).
わたしはペンを失くしたので、新しいペンを買わなければいけない。
「one単独」との違いは全部で二つ。
- 「new (新しい)」という形容詞が加わったこと
- 「a (一つ)」という冠詞が加わったこと
です。
この場合、よくある間違いがnew oneとしてしまうこと。aを忘れちゃいけないんです。
a new oneとしなければならないのです。
「one単独」では”a pen = one”だったよね??
“a one”とはしなかったじゃん!
ただ、例文のかっこ内を見てください。今回は“a new pen = a new one”なんですね。
このoneは繰り返しを避けるための表現ではあり、元の形はなるべく崩さないように出来ているのです。
a new penを、new oneとしてしまったら、パッと見の形ではaがどこかへ消えたようにも見えてしまいます。
そこで、a new oneとすることで、a new penという元の形を維持した、ということになるのです。(もう少し正確な言い方をすると、”one”は”pen”だけを受けています)
形容詞 ones
形容詞とセットで、形容詞 onesという使い方もできます。
ポイントは、onesが可算名詞の複数形を指しているということです。
I lost pens, and I have to buy new ones (=new pens).
わたしは複数のペンを失くしたので、複数の新しいペンを買わなければいけない。
もともとは、単数形を受けるからoneを使っていたわけです。それがなんと、oneの語尾にsをつけて無理やり複数形に出来てしまうのです。
onesという形で無理やり複数形にしちゃうとは…
なんでもアリだなあ。
ただ、ここで注意してほしいのは、ones単独では使えないということです。必ず形容詞 onesの形で使ってください。
oneが単数形の時は、単独で使えたのに…
these ones (those ones), this one (that one)
形容詞の他、theseやthisも、one(s)の直前につけることが出来ます。
まずは、theseとthoseからです(thisやthatの複数形)。
theseやthoseをそのまま頭にくっつけたのがthese ones, those onesです。theseやthoseは複数形ですので、後ろのoneも、ones(複数形)になっているのです。
I lost pens, and I bought these ones (=these pens).
わたしは複数のペンを失くしたので、これらのペンを買った。
例文ではtheseを使いましたが、仮にこれがthoseであれば、「あれらのペンを買った」となります。どちらを使ってもOKです。
そして、this, thatも同じ要領で、this one, that oneという風に使います。単数形なので、onesではなくoneになっている点に注意してください。
I lost a pen, and I bought this one (=this pen).
わたしはペンを失くしたので、このペンを買った。
the one, the ones
theとone, onesを組み合わせて使うこともできます。
“Is this pen yours?”
“No, it isn’t. Mine is the one (=the pen) on the desk.”
「このペンは君のもの?」
「いいえ。わたしのは机の上にあるペンです」
ここで注目してほしいのは、”this pen ≠ the one”というところです。
「このペン君の?」と聞かれて、「わたしのは机の上のペン」と答えているのがこの例文。つまり、このペン (=this pen)と机の上のペン (=the one)とは全くの別物なんです。
ただ、全くの別物ではあるんですが、”pen”という点だけは唯一共通しているのですね。
「ああ、わたしのはそのペンだよ」と机の上を指さしているわけですが、何回も”pen, pen!!”と繰り返しては少々くどい。
というわけで、”the pen”という表現を使っているんです。
仮にこれが“this pen = the one”のように全くの同一物であれば、the oneの代わりにitを使う必要があるんです。
なぜなら、全くの同一のものを指すときはitを使わなければいけない、というルールがあるためです。(こちらの点については代名詞itとoneの違いを参照してください)
the onesも、the oneと同じ要領です。一応例文です。
“Are these pens yours?”
“No, they aren’t. Mine are the ones (=the pens) on the desk.”
「これらのペンは君のもの?」
「いいえ。わたしのは机の上にあるペンです」
ここも”these pens ≠ the ones”となっていますね。もしも”these pens = the ones”であれば、themやthey (itの複数形)を使う必要があるのです。the onesの出番はないのです。
おわりに
いかがでしたか? パターンは多いですが、一つ一つ理解しながら押さえていけば、案外イケるはずです。
そして、これは英語学習全般に通じることなのですが、理解したらあとはひたすら音読し、身体で覚えてしまいましょう。
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