突然ですがみなさん、a number ofとthe number ofの違いってわかります?
え、似たようなものじゃないの??
それが全然違うんです。
この記事では、
- どのように意味が違うのか?
- なぜ意味が違うのか?
を説明します。
理由がわかれば、意味が混乱することは二度となくなるハズです!
意味の違い
まずは意味の違いを下記の通り押さえましょう。
- a number of~:たくさんの~(文脈によっては「いくらかの~」)
- the number of~:~の数
※theは「特定の数」を表すため、「特定の集団の数」を示す
「たくさんの~」と「~の数」という違いがあるんだね。
でもどうして??
the number of~から違いを考える
“a number of~”と”the number of~”で、
なぜ意味に違いが出るのか?
これは、“the number of~”の成り立ちを押さえると覚えやすいのです。
theの意味とは?
ここでは”the”に注目しましょう。
“the”には名詞を特定する働きがあるんですね。
たとえば下の例文をみてください。
I have a dog. (わたしは一匹のイヌを飼っている)
I have the dog. (わたしはそのイヌを飼っている)
上の方は”a”を使っていますね。これは「一匹のイヌ」という意味を持つだけで、「そのイヌが具体的にどんなイヌなのか?」までは触れていないんです。
一方、”the”を使っている方は、「そのイヌ=特定のイヌ」を示しているんですね。日本語の例文で詳しく見てみましょう。
A: ソフトバンクのお父さん犬って知ってる?
B: うん、知ってるよ。
A: 実は、わたしがそのイヌを飼っているんだ。(= I have the dog.)
ここで”I have a dog.”と言うことはあり得ないんですね。なぜなら、会話の流れ上、「お父さん犬」という「そのイヌ=特定のイヌ」を思い浮かべているから。
特定の何かを指すときは、”a”ではなく”the”を使うんです。
the number of~は特定の集団を指している
“the”は特定の何かを指している、ということを押さえたうえで、”the number of~”という表現を見てみましょう。
これは、直訳すると「その数=特定の数」ってことなんですね。つまり、特定の集団の数を指すことになるんです。
一方で”a number of~”はそうはなりません。
特定の何かを指すわけではないので、単純に「たくさんの~」という意味になるのです。
(”a number of~”は「たくさんの~」と丸暗記した方が良いです)
最初に貼りつけたポイントをもう一度示しましょう。
今度は覚えやすくなっているのではないでしょうか?
- a number of~:たくさんの~(文脈によっては「いくらかの~」)
- the number of~:~の数
※theは「特定の数」を表すため、「特定の集団の数」を示す
ちなみに、“a number of~”は「たくさんある」という意味なので複数形扱い、
“the number of~”は「特定集団の数をヒトカタマリで捉える」ので単数形扱いが一般的です。
とくに”the number of~”が単数形扱いというのは盲点なので注意してください。
A number of books were stolen. (たくさんの本が、盗まれた)
The number of supporters was small. (支援者の数は、わずかだった)
上の例文は“a number of~”なので複数扱いの”were”、
下の例文は“the number of~”なので単数扱いの”was”、
が使用されていますね。
おわりに
いかがでしたか? 一見まぎらわしい熟語表現も、その成り立ちを考えてみると、混乱せず覚えることができますね。迷ったら単語レベルの成り立ちを考えるクセをつけるとよいかもしれません。
※theについては、さらに詳しい説明が下記にあります。5分ほどで読める&theの本質がわかるので超おススメです。
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