【自動詞?他動詞?】意外な意味の自動詞9選 -last/keep/matter/read/run/count/long/pay…

文型(動詞・助動詞・受動態)

 

今回の記事では意外な意味を持つ自動詞を一覧にまとめてみました。

 

たとえば、runには「立候補する、上演される」という自動詞の意味があるんですね。

 

「走る」だけだと思ってた…

どうしてそんな意味になるの??

 

 

丸暗記ではなかなか覚えづらいですが、単語が持つ本質的な意味を考えていけば、スムーズに理解できるはずです。

 

一つずつ意味を見ていきましょう!

 

 

参考記事:えっ!意外な意味を持つ他動詞11選

 

意外な意味の自動詞9選

まずは全体像を見てみましょう。

 

今回紹介する他動詞は全部で9個です。ここを押さえておけば、試験で困ることはほとんどなくなるでしょう。

 

意外な意味を持つ自動詞
  1. count:重要である (=matter)
  2. keep:(飲食がダメにならずに)もつ
  3. last:続く
  4. long:切望する
  5. matter:重要である (=count)
  6. pay:利益になる、割に合う
  7. sell:売れる
  8. read:読める、解釈される
  9. run:立候補する

 

 

イマイチぴんとこない…

 

 

この手のモノは例文を見るのが一番です。一覧表を眺めるだけじゃ絶対覚えられません。

 

というわけで、例文付きで一つずつ見ていきましょう。

 

count

自動詞countには、「重要であるという意味があります。

 

 

この単語、カタカナ読みをすると「カウント」です。「カウントする=数える」という表現は日本語にも定着していますね。

 

countは「数える」という意味がコアイメージにあるのですが、そこから派生して「重要である」という意味につながっていきます。

 

まあ、わざわざ数えるってことは、それが重要だってコトですよね。だから「重要である」という意味を持つようになったのです。

 

 

というわけで例文です。自動詞「重要である」の意味で使われていますね。

Individuality counts.

(個性が重要だ)

 

What he says counts.

(彼が言うことは重要である)*

 

* What he saysで「彼が言うこと」という主語のカタマリを作っています

 

 

ちなみに、matterにも「重要である」という意味があります。(のちほど取り上げます)

 

keep

自動詞keepには「(飲食が腐らずに)もつ」という意味があります。

 

 

「その状態をキープする」という表現が日本語にも定着している通り、keepには「保持する」というコアイメージがあります。

 

 

他動詞であれば、「~を保持する」ですね。

 

自動詞であれば、主語自身が保持される対象になると考え、

「主語が保持される」

「腐らずにもつ」と考えましょう。

 

 

コチラは自動詞「(飲食が腐らずに)もつ」の例文です。

The yogurt keeps for a week.

(そのヨーグルトは一週間もつ)

 

last

自動詞lastには「続く」という意味があります。

 

 

他動詞lastにも「~を持ちこたえさせる(≒続けさせる)」

という意味があるのでセットで覚えた方が良いです。

 

lastは形容詞の「最後の」というイメージが強いと思いますが、動詞のlastは「継続する」という意味合いで使われるんですね。lastの場合、形容詞と動詞は別物と考えると良いでしょう。

 

 

というわけで自動詞「続く」の例文です。

The party lastedfor over an hour.

(そのパーティーは一時間以上続いた)

 

一応、他動詞「~を持ちこたえさせる」も載せておきます。直訳で考えると理解しやすいです。

The food will last us for a week.

(その食糧で1週間持つだろう

≒ その食糧は我々を1週間持ちこたえさせるだろう)

 

long

自動詞longには「切望する」という意味があります。

 

 

longでぱっと浮かぶのは「長い」という意味ですね。

 

日本語でも「首を長くして待つ」なんて表現がありますが、英語も似ています。

 

「首を長くして待つ*」→「望む、切望する」ということですね。

*英語だとgrow long(長くなる)という表現から来ているみたいです。

 

 

なお、自動詞longはlong forの形で使われることが多いです。「~を切望する」という意味です。

 

leave for Paris(パリへ向けて出発する)のように、forは「~へ向けて」という気持ちの方向性を示しています。long forは、そちらの方向へ気持ちが向いているのですね。

 

 

それでは例文です。long forで「~を切望する」です。

The couple long for a child.

(そのカップルは子どもを切望している)

 

 

ちなみに、longは他動詞でも「~を切望するという」意味を持ちます。(なんじゃそりゃ)

 

その場合、long to Vで「Vすることを切望する」という形で使われます。

The couple is longing to see the new baby.

(そのカップルは、新しい子供が生まれることを切望している

≒直訳:そのカップルは、新しい子供を見ることを切望している)

 

matter

自動詞matterには「重要である」という意味があります。否定文や疑問文で使用されることが多いです。(肯定文も絶対ダメ、ということではないです。)

 

 

count(上の方で出てきました)と同じ「重要である」という意味ですね。

 

matterには「問題」というコアイメージがあり、

「問題である」→「(問題になるくらいだから)重要である」ということですね。

 

 

それでは例文です。自動詞matter「重要である」です。

The fact doesn’t matter much to me.

(事実は、わたしにはそれほど重要ではない)

 

 

また、matter whether / if~で、「~かどうかが重要だ」という形で使われることも多いです。countにこの用法はないので要注意です。

It doesn’t matter much to me whether he will come.

= It doesn’t matter much to me if he will come.

(彼が来るかどうかは、わたしにとってあまり重要ではない)

* itは仮主語(形式主語)です。whether / if~のカタマリ(彼が来るかどうかということ)をitの位置に代入して訳します。

 

なお、形式主語itやwhether/ifは下記にて詳しくまとめています。よろしければどうぞお読みくださいね。

参考記事:形式主語it

参考記事:whetherとifの使い分け(~かどうか)

 

pay

自動詞payには「利益になる、割に合う」という意味があります。

 

 

PayPay(ペイペイ)という決済サービスが普及していますが、payは「お金などを支払う」という意味をもともと持っています。

 

お金に関わることなので、そこから派生して「利益になる、割に合う」という意味を持つというコトですね。

 

 

学生のみなさんはあまり使わないかもしれませんが、ビジネスマンだと「それって本当にペイするの?(=儲かるの?割に合うの?)」と、日本語でも使ったりしています。

 

 

それでは例文です。自動詞pay「利益になる、割に合う」

Gambling doesn’t pay.

(ギャンブルは割に合わない)

 

Kindness  sometimes doesn’t pay.

(親切はときとして割に合わない)

 

sell

自動詞sellには「売れる」という意味があります。

 

 

これはそのままですね。

 

sellは他動詞だと「~を売る」という意味ですが、自動詞だと「売れる」という意味になることがあります。

 

他動詞のときは売られるモノが目的語にくるのですが、

自動詞のときは売られるモノが主語にくることがあるのですね。

 

 

例文で見てみましょう。まずは自動詞sell「売れる」です。

Bicycles are selling well.

(自転車がよく売れている)

 

コチラは他動詞sell「~を売る」です。人が主語、モノが目的語にきている点に注目です。

She sold the books on Mercari.

(彼女はメルカリでその本を売った)

 

read

自動詞readには「読める、解釈されるという意味があります。

 

 

これもsellと同じです。

 

readは他動詞だと「~を読む」という意味ですが、自動詞だと「読める、解釈される」という意味になることがあります。

 

他動詞のときは読まれるモノが目的語にくるのですが、

自動詞のときは読まれるモノが主語にくることがあるのですね。

 

 

例文で見てみましょう。まずは自動詞read「読める、解釈される」

This book reads easily.

(この本は簡単に読める

≒直訳:この本はカンタンに解釈される/読まれる)

 

コチラは他動詞read「~を読む」です。人が主語、モノが目的語にきている点に注目です。

He read this book.

(彼はその本を読んだ)

 

run

自動詞runには「立候補する」という意味があります。

 

 

runは「走る」という意味を持っていますが、自動詞runは「立候補する」という意味を持つことがあります。

 

選挙というレースに出走するイメージで捉えておけば良いと思います。

(そういえば日本語でも「出馬」と言ったりしますね)

 

 

なお、立候補の意味では、前置詞とセットで使われることも多いですが、

  • run in~:単純に「選挙」という単語が後ろにくる(立候補する場所)
  • run for~:「役職名」が後ろにくる(立候補する役職)
  • run against:「対立候補」が後ろにくる(立候補する際の敵)

という違いがあります。

 

細かすぎる違いなので、「試験に出るか?」と言われたら微妙ですが…。

 

 

まずは自動詞run「立候補する」の例文を示しておきます。

He ran in the election.

(彼は、その選挙に立候補した)

 

He ran for President.

(彼は、大統領に立候補した)

 

He ran against Donald Trump.

(彼は、ドナルド・トランプの対立候補として立候補した)

 

 

なお、runには他動詞で「~を経営する」という意味もあります。

 

参考記事:えっ!意外な意味を持つ他動詞11選

 

まとめ

いかがでしたか?

 

単語の意味をきちんと考えていけば、丸暗記の量は少なくてすみそうですね! 単語の意味を考えることは本質的な理解につながりますので、ぜひこれからもそうする習慣をつけてください。

 

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