【自動詞との違い】意外な意味の他動詞11選 -last, run, stand, meet, fail…

文型(動詞・助動詞・受動態)

 

今回は意外な意味を持つ他動詞を一覧にまとめてみました。

 

たとえば、lastには「~持ちこたえさせる」という他動詞の意味があるんですね。また、runは自動詞と他動詞で意味が異なります。

 

なにそれ…

 

 

見落としがちなので、試験でも狙われるポイントです。ただ、単語が持つ本質的な意味を考えていけば、スムーズに理解できるはずです!

 

 

参考記事:【自動詞?他動詞?】意外な意味の自動詞9選

 

意外な意味の他動詞11選

まずは全体像を見てみましょう。

 

今回紹介する他動詞は全部で11個です。ここを押さえておけば、試験で困ることはほとんどなくなるでしょう。

 

意外な意味を持つ他動詞
  1. consult:(医者などに)かかる、(専門家に)意見を聞く
  2. fail:~の役に立たない
  3. fire:~を解雇する
  4. last:~を持ちこたえさせる
  5. meet:(要求などに)応じる
  6. miss:~がいないのを寂しく思う
  7. put:~を表現する
  8. run:~を経営する、(機械)を動かす
  9. see:(時代が)~を目撃・経験する、(医者などに)診てもらう
  10. stand:~を我慢する
  11. treat:~に(食事などを)ごちそうする、おごる

 

 

イマイチぴんとこない…

 

 

そうですね。この手のモノは例文を見るのが一番! 一覧表を眺めるだけじゃ覚えられません。

 

というわけで、例文付きで一つずつ見ていきましょう。

 

consult

他動詞consultには、「(医者などに)かかる」、「(専門家に)意見を聞く」という意味があります。

 

 

この単語、カタカナ読みをすると「コンサルト」です。日本語でも、「コンサルタント」「コンサル」といった表現を聞いたことがありませんか?

 

「コンサルに相談しよう」なんて会話はビジネスの現場ではそこそこ飛び交っているものと思います。(業界にもよると思いますが…)

 

日本語で「コンサルに相談しよう」と言うときは、

「専門的な知識や技術を持っている人・会社へ相談しよう」

という意味合いを持ちます。

 

 

英語のconsultも同じですね。

 

  • (医者などに)かかる
  • (専門家に)意見を聞く

 

どちらも要するに専門的な人に相談するってコトです。

 

「風邪を引いたので医者にかかろう…」って、

「風邪への対処法を専門家に相談しよう」ってコトですから。

 

 

というわけで例文です。これは医者に相談するパターン。

He consulted a doctor.

(彼は医者に診てもらった

≒彼は医者に相談した)

 

こちらは専門家(expert)に相談するパターンです。

He consulted an expert on the matter.

(彼はその問題について、専門家に相談した)

 

 

のちほど触れますが、seeにも「(医者などに)診てもらう」という意味があります。

 

fail

他動詞failには「~に落ちる」、「~の役に立たない」という意味があります。

 

 

自動詞だと「失敗する」なんですが、

他動詞だと「~に落ちる、落第させる」「~の役に立たない」という意味になるんですね。

 

「~に落ちる、落第させる」という意味の方は自動詞のときとあまり変わりませんが、「~の役に立たない」は少し注意が必要ですね。

 

 

コチラは他動詞「~に落ちる、落第させる」の例文です。

The student failed the exam.

(その生徒はその試験に落ちた)

 

The professor failed the student.

(その教授はその生徒を落第させた)

 

これは他動詞「~の役に立たない」の例文です。直訳した方が理解しやすいと思います。

My tongue failed me.

(わたしは言葉が出なかった

≒わたしの舌はわたしの役に立たなかった)

 

最後に自動詞「失敗する」の例文です。自動詞なので、後ろに前置詞を付けています。

He failed in the exam.

(彼はその試験に失敗した)

 

fire

他動詞fireには「~を解雇する」という意味があります。

 

 

名詞だと「火」という意味がありますね。

 

他動詞の「~を解雇する」という意味は、直感的にも理解しやすいですね。

(また、他動詞には「(銃など)を発砲する」という意味合いもあります)

 

 

例文はコチラ。他動詞の「~を解雇する」です。

The president fired him from the job.

(社長は彼をクビにした

≒社長は彼をその職から解雇した)

 

他動詞の「(銃など)を発砲する」の例文も一応載せておきます。

He fired the rifle at the enemy.

(彼は敵に向かいライフルを発砲した)

 

 

蛇足ですが、バック・トゥ・ザ・フーチャー2の冒頭で、日本のメーカーの人が米国人に向かって、

“You’re fired.(お前はクビだ)”と宣告するシーンがあります。

 

日本経済が超強かったころの話で(なんだかんだ今もそこそこ強いですが)、時代を感じますね。

 

last

他動詞lastには「~を持ちこたえさせる」という意味があります。

 

 

そもそも自動詞lastにも「続く」という似たような意味があるので、セットで覚えた方が良いかもしれません。

 

lastは形容詞の「最後の」というイメージが強いと思いますが、動詞だと「継続する」という意味合いで使われるんですね。

 

 

というわけで他動詞「~を持ちこたえさせる」の例文です。直訳から理解しましょう。

The food will last us for a week.

(その食糧で1週間持つだろう

≒ その食糧は我々を1週間持ちこたえさせるだろう)

 

おまけで自動詞「続く」の例文も。他動詞より、自動詞lastの方がよく使われる印象があります。

The meeting lastedfor an hour.

(その会議は一時間続いた)

 

meet

他動詞meetには「(要求などに)応じる」という意味があります。

 

 

他動詞meetには「~に会う」という有名な意味がありますが、イメージはこれに似てますね。

 

  • 「Aさんと、Bさんが会う」
  • 「Aという要求に、Bという対応で応じる」

 

どちらも、顔と顔、要求と対応とが出会っているイメージですね。

 

 

というわけで、他動詞「(要求などに)応じる」の例文です。ビジネス英会話なんかでよく使えます。

The proposal meets all our requirements.

(その提案は、我々の全ての要求事項を満たしている

≒ その提案は、我々の全ての要求事項に応じている)

 

miss

他動詞missには「~がいないのを寂しく思う」という意味があります。

 

 

ひょっとすると、日本語にもなじんでいる表現かもしれません。

 

「ミスユー、ベイビー(君がいなくて寂しいよ)」とか、なんとなく聞いたことありません?

 

 

ちなみに、「ああミスった!」という表現にも見られるような、他動詞「~し損なう」という意味もあります。

 

 

それでは例文です。まずは他動詞「~がいないのを寂しく思う」

I miss you badly.

(君がいなくて本当に寂しいよ

≒ わたしは君がいないことを本当に寂しく思う)

 

他動詞「~し損なう」も一応紹介しておきます。

He missed the ball.

(彼はそのボールを捕り損ねた)

 

He missed the train.

(彼はその電車に乗り遅れた)

 

※なお、このmissは、下記の記事を読めば歌いながら理解・暗記可能です。

【洋楽で理解】missの意味・用法【AEROSMITH – I Don’t Want To Miss A Thing】

 

put

他動詞putには「~を表現する」という意味があります。

 

 

put O in/into~という形で使われることが多く、

「Oを~で表現する」という意味になります。

 

 

「Oを~に置く」

「Oを~で表現する」という発想で理解できそうです。

 

 

例文で見てみましょう。put O in/into~の形で使われています。

I cannot put my feelings into words.

(わたしは、わたしの感情を言葉で表現できない)

 

ついでに、「端的に言うと」という意味の熟語 to put it simply も押さえておきましょう。

To put it simply, I was wrong.

(端的に言うと、わたしが間違っていた

それを端的に表現すると、わたしが間違っていた)

 

run

他動詞runには「~を経営する」という意味があります。

 

 

「走る」というのはおなじみの意味ですが、ここから派生して「経営する」の意味も持つのですね。

 

 

「~を走らせる」

「~を回す、経営する」というイメージで理解することが出来そうです。

 

会社をあくせくやっていくイメージですね。

 

 

それでは例文です。他動詞で「~を経営する」

He runs ABC company.

(彼はABC社を経営している)

 

なお、「機械を走らせる」ということで、「~を動かす」という意味でも使われます。

Steam runs the motor.

(Steamがそのモーターを動かしている)

 

 

なお、runには自動詞で「立候補する」という意味もあります。

 

参考記事:【自動詞?他動詞?】意外な意味の自動詞9選

 

see

他動詞seeには「(時代が)~を目撃・経験する」、「(医者などに)診てもらう」という意味があります。

 

 

どちらも、「見る」というseeの意味で理解できそうです。

 

  • ある時代がある出来事を「見る」=「目撃する」
  • 人が医者を「見る(会う)」=「診てもらう」

 

ということですね。

 

 

まずは他動詞「(時代が)~を目撃・経験する」の例文です。

His generation has seen the Second World War.

(彼の世代は、第二次世界大戦を経験している)

 

また、他動詞「(医者などに)診てもらう」の例文はコチラ。

I saw a doctor.

(わたしは医者に診てもらった)

 

stand

他動詞standには「~を我慢する」という意味があります。

 

 

standには「立つ」というおなじみの意味がありますね。何か嫌なものがある場所にずーっと立ち続けたら、何かを我慢するイメージにつながりますね。

 

 

それでは例文です。他動詞で「~を我慢する」

I cannot stand the rude attitude.

(わたしは、その無礼な振る舞いに我慢できない)

 

stand -ingで「~することに我慢する」、stand O -ingで「Oが~することに我慢する」、という用法もあります。

I cannot stand waiting for two hours.

(わたしは、二時間待つのに我慢できない)

 

I cannot stand him speaking loudly.

(わたしは、彼が大声で話すのに我慢できない)

 

treat

他動詞treatには「~に(食事などを)ごちそうする、おごる」という意味があります。

 

 

treatはカタカナ読みをすると「トリート」ですね。

 

「トリートメント」という日本語からもわかるように、「扱う」とか「治療する」といった意味を持ちます。

 

 

何か/誰かに対し、いたわるような行動をとるイメージです。そこから、「~に(食事などを)ごちそうする、おごる」という意味が出てきます。

 

 

コチラが例文です。他動詞「~に(食事などを)ごちそうする、おごる」です。

He treated me to a drink.

(彼はわたしに1杯おごってくれた)

 

まとめ

いかがでしたか?

 

最初は「なぜこの意味??」と疑問に思うかもしれませんが、単語の意味をきちんと考えれば、丸暗記をせずにすみそうです。本質的な理解につながるので、ぜひ単語の意味を捉えるクセをつけてくださいね!

 

コメント

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