こんにちは、講師のNです。
今回ご紹介するのは、
know better than do V:Vするほど愚かではない
no better than~:~にすぎない、~同然だ
です。

どうしてこんな訳になるの?
詳しく見ていきましょう。
know better than to V 例文
まずはknow better than to Vの例文から見てみましょう。
He knows better than to trust a stranger.
(彼は、知らない人を信用するほどバカではない)
こちらはよいですね。型通りの使い方と訳になっています。
なお、文脈上明らかな場合はthan以下が省略されることもあります。
(今回なら、前の文で「知らない人を信用するなよ」といった話題に触れられていれば、改めてthan以下の「知らない人を信用する」に触れる必要がなくなります)
単語の成り立ちから考える
なぜ「Vするほど愚かではない」という訳になるのか?
単語の成り立ちから考えてみましょう。
まずはknow better。
直訳は「よりよく知っている」「もっと知っている」くらいですね。
次にthan to V。
直訳は「Vするよりも」です。
両方を合わせると、「Vするよりもよりよく知っている」ですね。
これをもう少し見ていくと、
「Vするよりよく知っている」
↓
「Vするよりも知っているので、Vすることはない」
↓
「Vするほど愚かではない」
となり、最初の訳にたどり着きますね。
no better than~ 例文
次はno better than~
「~にすぎない、~同然だ」と訳します。
He is no better than a beast.
= He is little better than a beast.
(彼はケモノ同然だ)
これも先ほどと同じく、単語レベルで捉えていけば理解できます。
no better than~の直訳は「~より全然よくない」です。
もう少し見ていくと、
「~より全然よくない」
↓
「~と同じようなもの」
↓
「~にすぎない、~同然だ」
ということです。
なお、little better thanでも同じ意味になります。littleはnoよりも少し弱い表現ですが、「ほとんど~ない」という意味を持ちます。やはり、上記のような理解で、熟語の訳にたどり着くことが出来ますね。
おわりに
いかがでしたか?
一見ヘンな熟語も、単語の成り立ちから考えるとスッと理解できるものです。「なんでこんな訳になるのだろう?」と疑問に思うクセをつけてくださいね。
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