今回は比較表現のmore thanについてまとめたいと思います。
覚えるのイヤだなあ…
「どうしてこんな訳になるのか?」を考えてみると、カンタンに覚えられますよ!
more thanの意味・使い方
more thanにはざっくり二つの用法があります。その用法は次の通りです。
- 数字の前で使い、「~より多い」
- 名詞/形容詞/副詞/動詞/節の前で使い、「~以上で、十二分に」
→コアイメージは「~よりも多い」
moreが「より多い」、thanが「~よりも」という意味を持っているので、more thanは「~よりも多い」という意味が基本となります。
そのまんまだね!
そうです、単純に考えてOKです。この「~以上」というイメージを押さえておくと、次の例文の理解が楽になりますよ!
数字の前で使うパターン
まずは数字の前で使うパターンから。例文で見てみましょう。
The book is published in more than 100 countries.
(その本は、100以上の国々で出版されている)
in 100 countriesだと「100の国々」という意味になりますが、ここでは「~以上」というニュアンスを出したいんですね。そこで、数字の前にmore thanを付け足して、in more than 100 countriesとしたわけです。
なお、日本語で「100以上」と言うとき、100は含まれていますが、英語で「more than」と言うとき、厳密には100は含まれません。
ただ、細かいことを気にしなくてよい文脈であれば、more thanを100以上(100を含む)と訳してOKです。
仮に「100を含むか、含まないか」が問題になるような文脈であれば、or moreを使って表現します。
The book is published in 100 countries or more.
(その本は、100以上の国々で出版されている
≒直訳:その本は、100の国々、あるいはそれ以上の国々で出版されている)
名詞/形容詞/副詞/動詞/節の前で使うパターン
次は名詞/形容詞/副詞/動詞/節 の前で使うパターンです。
文によって訳が若干違うので、いくつか例文を見ていきましょう。
まずは節の前で使われているパターンです。more than S can Vの形で使われています。「~できない」と訳します。
The problem is more than he can handle.
(その問題は、彼には対処できないことだ
≒直訳:その問題は、彼が対処できる以上のことだ)
直訳の方を見てください。「対処できる以上のことだ」という意味です。
「対処できる以上のこと」→「対処できる能力を超えている」→「対処できない」という意味になるのです。連想ゲームのようですが、ほんの少し意味を考えてみると、その訳になる理由がわかりますね。
次は形容詞happyの前で使われているパターンです。「喜んで~する」と訳します。
I am more than happy to meet you.
(わたしは喜んであなたにお会いします
≒直訳:わたしはあなたにお会いすることが幸せ以上です)
これも基本的な考え方は同じですね。
「会うのが幸せ以上」→「会うのが超うれしい」→「喜んで会います」ということですね。
最後に動詞の前で使われるパターンです。「とても~する」と訳します。
I more than love you.
(わたしはとてもあなたを愛しています)
「愛している以上」→「超愛してる」→「とても愛してる」ということですね。
おわりに
最後までお付き合いくださりありがとうございました。
和訳だけ見ると「?」と思うこともありますが、more thanのコアイメージを捉えておけば、「なぜその訳になるのか」がよくわかりますね。
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