今回はso~that…構文とsuch~that…構文の使い分けを徹底解説します。
どちらも日本語訳は「とても~なので…だ」ですが、実はハッキリ区別して使わなければならないのです。
一体どのような違いがあるのでしょう? サクッと確認してみましょう!
so that / such that構文の使い分けまとめ
so~that… / such~that…構文の違いは、ズバリ品詞です。
形容詞(あるいは副詞)を間に挟む場合はso~that…構文、名詞を間に挟む場合はsuch~that…構文(soを使った言い回しも可)を使用します。
・so 形容詞 (副詞) that SV: とても形容詞 (副詞) なのでSVだ
・such a+形容詞+名詞 that SV: とても形容詞+名詞なのでSVだ
= so 形容詞+a+名詞 that SV: とても形容詞+名詞なのでSVだ
*1 so many+名詞 that SVで「とても多くの名詞なのでSVだ」。manyの代わりにmuch, few, littleなどが入ることもある。この構文でのsuchは使用不可
*2 間に挟まれる名詞が複数名詞、不可算名詞のときsoは不可。suchのみ可
なぜこのような違いが生じるのか?
それは、soが副詞であるのに対し、suchは形容詞であるためです。詳しく解説します。
so~that…の使い方
so~that…構文を詳しく記述すると、「so 形容詞 (副詞) that SV: とても形容詞 (副詞) なのでSVだ」となります。
I was so tired that I could not play tennis.
(わたしはとても疲れていたので、テニスをすることが出来なかった)
so tiredに注目してください。so+形容詞になっていますね。「とても <so>→疲れている <tired>」というように、soがtiredを修飾しているんです。
soの品詞は副詞なので、形容詞tiredを修飾することが出来るんです。
一方のsuchは、この構文で使うことが出来ません。なぜなら、suchは形容詞だからです。
仮にsuch tiredという語順になると、「とても <such>→疲れている <tired>」というように、suchがtiredを修飾している形になってしまいます。これだと「形容詞→形容詞」という修飾の関係になってしまうため、文法の原則から外れてしまいます。
形容詞が修飾できるのは名詞だけです。つまり、「形容詞→名詞」という語順にならなければいけないのです。
such~that…の使い方
上の話を踏まえたうえで、such~that…構文もみてみましょう。
「such a+形容詞+名詞 that SV: とても形容詞+名詞なのでSVだ」となります。
He is such a great playerthat everyone knows him.
(彼はとても偉大な選手なので、皆が彼を知っている)
such a great playerに注目してください。such a+形容詞+名詞になっていますね。
このとき、<a great player>だけをみると「偉大な選手」となります。つまり、<a great player>が大きな名詞のカタマリになっているのですね。
つまり、「とても <such>→偉大な選手 <a great player>」というように、<such>が<a great player>を修飾しているんです。
suchの品詞は形容詞なので、名詞のカタマリ<a great player>を修飾することが出来るんです。
so 形容詞+a+名詞
さて、このsuch~that構文ですが、実はsoを使った書き換えが可能です。
下記のように書き換えることが出来るのです。
- such a+形容詞+名詞 that SV: とても形容詞+名詞なのでSVだ
= so 形容詞+a+名詞 that SV
He is such a great playerthat everyone knows him.
= He is so great a playerthat everyone knows him.
(彼はとても偉大な選手なので、皆が彼を知っている)
so great a playerという語順に注目です。aとgreatの位置が入れ替わっていますね。それは、soが副詞であるためです。
ここでは、「とても偉大な<so→great> → 選手<a player>」という関係が成り立っています。副詞soは形容詞greatを修飾しているんですね。
suchのときは、<such>→<a great player>でしたね。
soでも同じ語順にしてしまうと<so>→<a great player>となってしまい、<so>が名詞のカタマリ<a great player>を修飾してしまうことになるんです。
ただ、soが副詞であることを考えるとこれはマズイ。副詞は名詞を修飾できないから。なので、形容詞greatを前に出して、<so→great>という関係を無理やり作ってしまったわけです。そのため、suchを使用したときとで、語順の違いが生じているのです。
so many~that…
おまけその①です。
間にmanyやmuch, few, littleなどの形容詞が来たときは、次のような語順になります。
「so+many+名詞 that SV: とても多くの名詞なのでSVだ」
He has so many books that he cannot read all of them.
(彼はとても多くの本を持っているので、その全てを読むことが出来ない)
この場合はsuchを使用することは出来ません。
soがmanyという形容詞を修飾していると考えられるためです。suchを入れてしまうと、manyという形容詞を修飾することはできませんね。
間に挟まれる名詞が複数名詞、不可算名詞のときsoは不可。suchのみ可
おまけその②です。間に挟まれる名詞が複数名詞、不可算名詞のときsoは不可で、suchのみ可です。
例文はコチラです。
He got such nice presents that he looked so happy.
(彼はとても素敵なプレゼントをもらったので、とても幸せそうだった)
He had such delicious milk that he got so healthy.
(彼はとてもおいしい牛乳を飲んだので、とても健康になった)
ちなみに、おまけ①に次のような例文がありましたが、この場合は名詞が複数形でも、後ろにmanyがあるので、soが使われているのですね。
He has so many books that he cannot read all of them.
(彼はとても多くの本を持っているので、その全てを読むことが出来ない)
まとめ
いかがでしたか? 最後に改めてまとめを載せます。
・so 形容詞 (副詞) that SV: とても形容詞 (副詞) なのでSVだ
・such a+形容詞+名詞 that SV: とても形容詞+名詞なのでSVだ
= so 形容詞+a+名詞 that SV: とても形容詞+名詞なのでSVだ
*1 so many+名詞 that SVで「とても多くの名詞なのでSVだ」。manyの代わりにmuch, few, littleなどが入ることもある。この構文でのsuchは使用不可
*2 間に挟まれる名詞が複数名詞、不可算名詞のときsoは不可。suchのみ可
soが副詞、suchが形容詞だからだね!
soやsuchの直後の品詞に注目すれば覚えやすいね!
なお、似たような構文に、S is such that構文というものがあります。3分程度で読めますので、ぜひお読みくださいね。
<参考>S is such that~の訳し方・書き換えとは
コメント
[…] <参考>so that / such that構文の違い徹底解説 […]
[…] so~that-, such~that-の違いはコチラの記事(【とても~なので…だ】so that / such that構文の違い徹底解説)で詳しく説明しています。 […]