関係代名詞の省略まとめ -there is/here is/it isは主格でも省略可能?!

倒置・否定・省略・強調

 

今回は関係代名詞の省略について学びましょう。

 

省略パターンは全部で6つです。特に、後半のルールは知らない方が多いかもしれません。

 

 

え、ぼくは知っていると思うけどなあ…

 

 

果たしてどうでしょう? 1つずつ見ていきましょう!

 

関係代名詞の省略まとめ -主格でも省略可能なパターンとは

まずは全体像を示しましょう。関係代名詞の省略が起きるパターンまとめは下記のとおりです。

 

関係代名詞の省略*1
  • 目的格の場合(動詞の目的格/前置詞の目的格*2)
  • be動詞の補語の場合
  • there is~, here is~に続く場合
  • it is~に続く場合
  • 関係詞節内にthere is~がある場合
  • I thinkやI knowなどが挿入されている場合

*1 制限用法(カンマなし)のみ。非制限用法での関係詞省略は不可。共通するのは、「省略しても関係詞のカタマリを省略できるかどうか」という感覚

*2 前置詞と離れている場合のみ

 

特に後ろの4つは盲点です。例文付きで個別に詳しく見ていきましょう。

 

目的格/前置詞の目的格の場合

目的格の場合、関係代名詞は省略可能です。

 

そして目的格には、

  • 動詞の目的格
  • 前置詞の目的格

が存在します。

 

前置詞の目的格とは、「前置詞の後ろの名詞」と考えれば大丈夫です。

 

 

まず、動詞の目的格の例文はコチラです。whomがmetの目的語になっているので、省略されています。

This is the boy (whom) I met yesterday.

(これが、わたしが昨日会った少年だ)

 

 

次に、前置詞の目的格はコチラです。whichがinの目的語になっているので、省略されています。

This is the town (which) I live in.

(これが、わたしが住んでいる町です)

 

 

なお、前置詞の直後に関係代名詞がくる場合、省略は出来ないので要注意です。下の例文では、inの直後にwhichが来ているため、whichは省略不可です。

This is the town  in which I live.

(これが、わたしが住んでいる町です)

 

be動詞の補語の場合

be動詞の補語の場合、関係代名詞は省略可能です。

 

thatがbeの補語になっているので、省略されています。

John is not the man (that) he used to be.

(ジョンは昔の彼ではない)

 

there is~, here is~に続く場合

there is~, here is~に続く場合も省略できます。これは盲点かもしれません。

 

例文はコチラ。目的格や補語ではないのに(主格になっています)、whoが省略されています。

There is a man (who) wants to see you.

(君に会いたがっている男性がいる)

 

 

ちなみに、ビートルズのIn My Lifeには下記の一節があります。これもやはり、主格なのに関係詞が省略されていますね。

There is no one (that) compares with you.

(君に匹敵する人は誰もいない)

 

ビートルズの曲はamazon musicで聴けるのでオススメです(In My Lifeもあります)。歌詞が自動で流れてくるので、英語の勉強にも最適です。

 

 

it is~に続く場合

it is~に続く場合も関係代名詞は省略可能です。(これはマイナーなルールな気がしますが)

 

例文はコチラ。目的格や補語ではないのに(主格になっています)、thatが省略されています。

It is not everybody (that) can do it.

(誰でもそれを出来るわけではない)

 

関係詞節内にthere is~がある場合

関係詞節内にthere is~がある場合も関係代名詞は省略されます。

 

例文はコチラです。関係詞節内にthere wasがあるので、thatが省略されています。

He made use of every advantage (that) there was.

(彼はあらゆる利点を活用した)

 

 

ちなみに、今回省略されているのは主格です。

 

今回、関係詞のカタマリは”There was every advantage. (あらゆる利点があった)”を前提としていますが、

  • There(M)
  • was(V)
  • every advantage (S)

と分類できるためです。

 

There is構文は「~がある」という和訳からもわかる通り、”~”の部分が主語とみなされるのですね。

 

I thinkやI knowなどが挿入されている場合

I thinkやI knowなどが挿入されている場合も省略が起きます。いわゆる連鎖関係代名詞というやつです。

 

例文はコチラです。I thinkが挿入されているので、whoが省略されています。SVというカタマリが来ることで、関係代名詞の省略が可能となるのですね。

He is the man (who) I think is crazy.

(彼は、アタマがおかしいと私が考えている男です)

 

※連鎖関係代名詞はコチラで死ぬほどわかりやすく解説しています。

【誰でもわかる】連鎖関係代名詞とは?【一発で理解】

 

 

なお、仮にI thinkがない場合、whoは主格になっているので省略出来ません。

He is the man who is crazy.

(彼は、アタマがおかしい男です)

 

おわりに

いかがでしたか?

 

後半部分はややマイナーなルールも含まれていますが、全て網羅出来たら無敵ですね。ぜひぜひ、これを機会に知識を整理してみてください!

 

コメント

  1. ススム より:

    初めまして。大学生です。関係詞の省略について調べていたらこのサイトにたどり着きました!
    it is〜に続く場合も関係代名詞が省略可能であるということを始めて知ったので驚きました。そこで、私が所持している文法書(Forest)で調べたら、上記のことについて書かれている箇所が見つけられませんでした。
    是非、Nさんが使っている文法書の名前を教えて頂きたいです!

    • NN より:

      コメントありがとうございます。辞書やら英語の参考書やら、色々使用していますが、この記事はロイヤル英文法(https://amzn.to/353WzQ5)を参考にした気がします。

      記述はなかなかカタいですが、かなり網羅性の高い文法書です。辞書的な意味合いで、手元に一冊置いておくと便利かもしれません。

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