こんにちは、講師のNです。
実は先日、ボスニア・ヘルツェゴビナのサラエボへ旅行に行ってきました。
二週間くらいヨーロッパを回っていたので、ついでに行ってきたんですね。
(講師って、時期さえ選べば長期旅行ができます。わたしがこの仕事を気に入っている理由です笑)
サラエボとか、治安悪そう…
紛争のイメージもあり、日本人からすれば危険なイメージもありますが、
結論から言うと問題ありませんでした。
スリとか浮浪者とか、海外旅行で気を付けるべきポイントさえ押さえておけば、
他の国と変わりません。
むしろ、人々は温かく接してくれるし、物価は安いし、料理もうまい!
ヨーロッパへ行く機会があれば、ぜひ立ち寄って欲しい場所です。
せっかくなので、そんな素晴らしき街・サラエボの旅行記を書いてみました。
註:2018年12月頃の情報です。外務省等の最新情報は各自チェックしてくださいね。
経路(行き方/帰り方)
わたしの場合、次の経路を使いました。
行きはクロアチアからバスで入国、
帰りはハンガリーへ飛行機で出国したのですね。
ドゥブロヴニク(クロアチア)
↓<バスで約6時間>
サラエボ(ボスニア・ヘルツェゴビナ)
↓<飛行機で約2時間>
ブダペスト(ハンガリー)
それぞれの注意点を挙げていきます。
行き(クロアチア~サラエボ)
行きはgetbybusという会社を使用しました。
本当はFlix Busを使いたかったのですが、わたしのときは見つからなかったんですね。
クロアチアのドブロヴニクからは一日2本(午前便と午後便)しか出ていません。
既に午前便がいっぱいだったため、午後便に乗るハメになりました。
16:00出発~22:00到着のハードスケジュールです。
「夜遅くにサラエボを出歩きたくないな…」と思っていたのですが、
諦めこの便で行くことにしました。
行きのバスで注意すべき点は下記のとおりです。
- バスは自由席
- 荷物を預けると追加で料金発生?(わたしは全て手荷物にしたのでナシ。たまたま知り合った日本人は預けていたが、どうやら取られなかった模様。謎)
- 運転手は英語が通じない
- トイレ休憩は全部で3回くらい
- 途中でパスポートチェックが何度かある
- サラエボに到着してからホテルまでの移動
特に4~6は追加での解説を要するので、下記で詳しく説明します。
トイレ休憩
トイレ休憩は全部で3回ありました。大体2時間に一回のペースです。
が、「トイレ休憩だよ!」というアナウンスが全くなかったのですね。
あったとしても全て現地の言葉。。。バスの運転手は基本的に英語を使ってくれませんでした。
うかつにバスを降りて、そのまま出発…みたいなことがあったら怖すぎます。
トイレ休憩と思いきや、それが単なるバス停での停車だったらヤバいです。
夜のボスニアに置いてけぼりはさすがに避けたい。
というわけで、わたしは一回目のトイレ休憩を逃しました。笑
ただ、二回目はそうもいきません。なぜなら、わたしの膀胱は破裂寸前だったからです。
冬のヨーロッパは冷えるので、基本的には膀胱との戦いなのです。
あのナポレオンも「膀胱を制する者は冬を制す」と言ったとか言っていないとか。(言ってない)
大きな駅(たしかモスタルだったと思います)に長めに停車する雰囲気だったので、
運転手に「トイレ、OK?」「ブレークタイム?(休憩時間?)」「オレ come back」と詰め寄ります。
向こうは英語が通じないので、簡単な単語の羅列です。
大切なのは、
「おれはトイレに出るだけだから、戻ってくる。先に出発してくれるなよ?」
と運転手にしっかり認識させることです。
無事バスの外へ出ることに成功しましたが、もう一つ関門が待ち受けていました。
小銭問題です。
ヨーロッパでは、トイレに入るのにワンコインとられることが多いんですね。
大体100円前後。
既にボスニア国内に入っていたので、ボスニアのお金(マルカ、KM)が求められますが、
そんなもの持っていません。日本では入手困難なので、サラエボで両替するつもりでしたから。
…漏らすしかない
旅の恥はかき捨て。異国の地でのお漏らしを覚悟した時、おじさんが「ユーロOK」と言ってくれました。
ボスニアでは「1ユーロ=2マルカ」のレートで、ユーロをそのまま使わせてくれることも多いんですね。ありがとうおじさん、ありがとうユーロ。
というわけで、せめてユーロの小銭くらいは持ってバスに乗ると安心です。
(というより、ヨーロッパ旅行全般に当てはまります。トイレのためにも小銭は確保しておきましょう)
途中のトイレ休憩(たしかモスタル)
パスポートチェック
これはそのままですね。
国境が結構入り組んでいるので、陸路で入るときはいろんな国(わたしの場合はクロアチアとボスニア)の国境を二~三度またぐことになるんです。
そのたびにパスポートを渡さなければいけません。
(パスポートをとられたままバスが走ったことも。最後に返ってきましたが)
というわけで、パスポートをすぐ出せるように準備しておきましょう。
サラエボ到着後のホテルまでの移動
一番の問題はコレ。サラエボ到着後のホテルまでの移動ですね。
サラエボに着いたのは夜の22:00。
それほど危険ではないのですが(治安については後述)、
やはり知らない街を夜中にウロウロするのは避けたいですよね。
解決策は二つです。
- バス停の近くにホテルをとる
- タクシーを使う
わたしが予約したホテルは、街の中心部(the old town=旧市街と地元の人は呼んでました)です。バス停(*)からは大体3kmくらいです。
そのため、タクシーを使うことにしました。タクシー乗り場はバス停のすぐ近くにあります。
運転手のおっちゃんがたむろしている場所があるので、
- 料金(わたしの場合7ユーロ)
- ユーロ使えるか?(マルカを持っていないけどOKか?)
の二点を運転手に確認して、ホテルへ向かいましょう。
バスを降りてすぐ、「タクシーどう?」と
積極的にはなしかけてくる兄ちゃんがいましたが、白タク(無許可での営業)でした。
徒歩30秒くらいの位置に、正規のタクシーが集まっている場所があるので、必ずそちらを使うようにしましょう。
ちなみに、兄ちゃんは最初「10ユーロ」といってきましたが、最後「7ユーロ」にまけてくれました。乗りませんでしたが笑。きっと、大体の相場がそのくらいなのでしょう。
* わたしはボスニア側のバス停を使いました。バスの便によってはセルビア側に着くパターンもあるようなので要注意。
帰り
帰りはホテルにタクシーを呼んでもらい、空港まで行きました。
旧市街地から空港までの所要時間は30分前後で、大体10~15ユーロ弱だったような気がします。
先ほどの地図には載っていませんが、バス停からさらに数キロ南西に外れた場所に空港はあります。空港近くにはトンネル博物館があったりしますが、ほかに観光地らしきものはないと思います。
わたしの場合、サラエボから出られればなんでも良かったので、
skyticketで格安航空券を探し、ハンガリーまで行きました。
(ハンガリーのほかには、ドイツ方面の便なんかが多めだったような印象です)
宿泊先
先ほども触れましたが、わたしは旧市街にホテルを取りました。
メインストリート(ラテン橋がある辺り)から、北に徒歩5~10分くらいの場所です。
「ホテル ヴィラ ベートラン」というホテルで、1泊5,000円程度でした。
オフシーズンだったので、夏場よりはやや安かったハズです。
サラエボではそこそこイイ部類のホテルです。小ぎれいで、スタッフの雰囲気も良かったです。
ただ、どのホテルに泊まるにせよ、
到着が遅くなる場合(概ね21~22時以降になる場合)は、
事前に連絡を入れておいた方が良さそうですね。
なお、海外のホテル予約サイトは、
(10泊で1泊分の無料ボーナスがつくので、わたしはホテルズドットコム派です笑)
掲載件数が多いので、オフシーズンであれば、前日~当日でも余裕で予約出来ました。
サラエボの治安
お次はサラエボの治安です。最初でも触れましたが、基本的には問題ないです。
スリや浮浪者に気を付ける、ひとけのない場所にはあまり行かない(特に夜)、
といった、海外旅行での最低限のケアをしておけばOKです。
なんならドイツのフランクフルト(移民で治安が悪化している)の100倍安全でした。
特に安全なのは旧市街(the old town, オールドタウン)と言われる場所です。
サラエボの繁華街でもあり、観光スポットがぎゅっと詰まっている場所でもあります。
あの有名なラテン橋(第一次世界大戦のきっかけとなった暗殺が起きた場所)もココにあります。
先ほどの地図の右側ですね。旧市街地の場所はざっくり下記の通り。
川を挟んで北側のエリアは特に安全です。
ホテルの受付(太っちょの女性)に「夜の外出は危険?」と聞いたところ、
「旧市街地なら大丈夫」とのことでした。
(わたしなんて夜23時に歩いて帰るのよ。太ってるから誰も襲わないの、どういうわけ? とかなんとか笑いながら言ってましたが、カンペキに蛇足でした)
事実、わたしは夜0時ころまで飲み歩いていましたが、全く危険を感じることはありませんでした。治安が良すぎてビビりました。人通りも多いし、街も明るい。その割にスリをしそうな人間はいなさそうでした。
金曜夜ということもあり、そこら辺の兄ちゃんからハイタッチを求められたりと、なかなか楽しかったです。
写真は夜の旧市街地
一方、旧市街地を南に外れたところは、ちょっとヤバいかな、という気がしました。
ラテン橋が旧市街地の南にあるのですが、
川を渡り南側へ行くと、雰囲気が一気にダークになります。
特に危険な目に遭ったわけではないのですが、昼間ここらへんで写真撮影をしていると、
なんか浮浪者に絡まれたりしました。無視しましたが。
サラエボの通貨
通貨はマルカで、日本では基本的に入手困難です。わたしはサラエボ市内で現地調達しました。
体感的には、物価は日本の6~7割くらいでしょうか。
安いです。そして、その割に料理がおいしいです。
お肉と野菜の素材がとてもGOODでした。
マルカについては、基本的には両替所でユーロを小刻みに両替していく感じです。
ただ、ユーロ⇔マルカの両替は、両替所が開いている日中しかできません。
一方、キャッシングマシーンがそこら中にあり、こちらは夜でも稼働しています。夜に両替をしたいのであれば、カードも用意しておいた方がいいですね。
ボスニアでは「1ユーロ=2マルカ」という固定相場が定着しているようですが、
マルカしか使えないお店もそこそこある印象です。
なので、マルカの持ち合わせがない場合、
入店時に「ユーロOKか?」「カード使えるか?」の二点を確認しておいた方が良いでしょう。
ちなみに、マルカを日本で両替することは困難なので、
使い残しがある場合は、ボスニア国内で日本円やユーロに両替するのを忘れないように注意してくださいね。
おわりに
いかがでしたか?
サラエボ旅行は不安なことも多いかな?
ということで、治安やアクセスに絞った記事にしました。
ただ、基本は親切な人ばかりで、とても良い気分で過ごすことが出来ました。物価も安いし、ヨーロッパ旅行のオアシスでした。
サラエボは観光地がたくさんあるわけではないですが、歴史的にも一見の価値があると思います。ラテン橋はもちろん、1990年代の民族紛争の傷がそこら中に残っています(銃痕のある建物がそこら中にありました)。
ただ、紛争を忘れようとするよりは、それを後世に残そうとする意思を街のそこかしこでみかけました。大小さまざまなモニュメントが、あちこちにちりばめられているんですね。そういう意味では、広島にちょっと近いかもしれません。(博物館には、広島から寄贈された謎の楯?がありました)
正直、サラエボだけを目的にヨーロッパに行くのは少し厳しいですが、
ヨーロッパへ行く機会があれば、旅行の一部に組み込んでも損はないと思います。
個人的には、数年後また再訪したい都市のひとつです。
というわけで、みなさま良き海外旅行を!
それでは!
コメント
[…] 先日のサラエボ旅行記が意外にも好評でしたので、 […]