こんにちは!
今回は第4文型の受動態についてお話ししたいと思います。
受動態? be動詞に過去分詞くっつければOKなんじゃないの?
…そんな勘違いをしてしまっている方はぜひお読みください。
第4文型の受動態は、実は相当奥が深いのです。
なお、「そもそも第4文型ってナニ?」という方は下記の記事をお読みくださいね。
3つのパターンを押さえよう!
第4文型の受動態については、ざっくり3パターンを押さえましょう。
- to型
- for型
- of型 (ask)
どういうこと?
使われている動詞によって、受動態にした際、
- to
- for
- of (ask)
のどれを使うべきか変わってくるのですね。
そして、そのタイプごとに気を付けるポイントがあるのです。
めんどくさい…
一つずつ丁寧に見ていけば大丈夫です! なお、to型/for型/of型の違いは下記の記事にて詳しく説明していますので、そちらも併せてお読みくださいね。
to型
まずはto型から。
第4文型とはSVOOの形をとるものですが、
- SVO1O2 = SV ヒト モノ
という語順になることが多いです。
例文で見てみましょう。ヒト = John, モノ = a presentという語順になっていますね。
She gave John a present.
(彼女はジョンにプレゼントをあげた)
これを受動態にする際、
ヒト = Johnを主語にすることも出来るし、
モノ = a presentを主語にすることも出来るのです。
ほうほう
ただ、ヒトとモノのどちらを主語にするかによって、
書き換えのルールが若干変わってくるのです。
ヒトを主語にする場合
ヒトを主語にする場合から考えてみましょう。これは単純です。
次の通り書きかえることが出来ます。
She gave John (ヒト) a present (モノ).
= John (ヒト) was given a present (モノ) by her.
(彼女によって、ジョンはプレゼントを与えられた)
モノを主語にする場合⇒toが必要!
モノを主語にする場合です。これは少し難しいです。
次の通り、toを入れるのが原則になります。
She gave John (ヒト) a present (モノ).
= A present (モノ) was given to John (ヒト) by her.
(彼女によって、プレゼントはジョンに与えられた)
toを抜いてしまう形は、完全にNGというわけではないですが、
不自然な印象を与えてしまうので避けるのが無難です。
<やや不自然な文>
She gave John (ヒト) a present (モノ).
= A present (モノ) was given
toJohn (ヒト) by her.(彼女によって、プレゼントはジョンに与えられた)
なお、「なぜ原則toを入れるのか?」は、ややマニアックな説明になるので今回は省きます。
ご興味のある方は、下記の記事をお読みくださいね。
参考記事:【必見!】SVOO (give ヒト モノ)の受動態でtoが必要な理由
for型
次はfor型です。
先ほど同様、第4文型の例文で考えてみましょう。
ヒト = John, モノ = lunchという語順になっていますね。
She cooked John lunch.
(彼女はジョンに昼食を料理してあげた)
ヒトを主語にする場合
for型の場合、ヒトを主語に受動態を作るのは原則不可です。
(100%NGというわけではないですが、一般的には不自然な文とされています)
無理やり例文を作ると下記の通りです。
She cooked John (ヒト) lunch (モノ).
= John (ヒト) was cooked lunch (モノ) by her.
(彼女によって、ジョンは昼食を料理された)
どうしてダメなの?
少し突っ込んだ読み方をすると、
「ジョンが料理された(ジョンが切り刻まれ、煮込まれた)」
という風にも読めるからです。
たしかに…
そのため、for型では原則としてヒトを主語に持ってくることは出来ません。
なお、for型の動詞でも、buyは「買ってあげる」のように、to型の動詞のgiveに近い意味を持つので、ヒトを主語にした文も可能です。
She bought John (ヒト) a bag (モノ).
= John (ヒト) was bought a bag (モノ) by her.
= A bag (モノ) was bought for John(ヒト) by her.
(彼女によって、ジョンはバッグを買ってもらった)
モノを主語にする場合⇒forが必要!
モノを主語にする場合は、原則forが必要です。to型と同じですね。
例文はコチラです。
She cooked John (ヒト) lunch (モノ).
= Lunch (モノ) was cooked for John (ヒト) by her.
(彼女によって、昼食はジョンのために料理された)
「なぜ原則forを入れるのか?」はto同様、マニアックな説明になるので省きます。
気になる方は下記の記事をお読みください。(くどくてゴメンナサイ)
参考記事:【必見!】SVOO (give ヒト モノ)の受動態でtoが必要な理由
of型 (ask)
ラストはof型です。使われる動詞はaskになります。
これまで同様、第4文型の例文で考えてみましょう。
ヒト = John, モノ = a questionという語順になっていますね。
She asked John a question.
(彼女はジョンに質問をした)
なお、askの場合、能動態が一般的で、受動態はあまり一般的ではありません。
(文法的にNGというわけではないですが)
ヒトを主語にする場合
これはヒトを主語にしてもOKです。
例文はコチラ。
She asked John a question.
= John (ヒト) was asked a question (モノ) by her.
(彼女によって、ジョンは質問をされた)
モノを主語にする場合⇒ofが必要!
モノを主語にする場合、ofが必要です。
to型やfor型と同じですね。
例文はコチラです。
She asked John (ヒト) a question (モノ).
= A question (モノ) was asked of John (ヒト) by her.
(彼女によって、質問がジョンにされた)
原則ofを入れる理由はコチラ。toやforと同じです。
もはやくどすぎて笑えます…ゴメンナサイ。
参考記事:【必見!】SVOO (give ヒト モノ)の受動態でtoが必要な理由
おわりに
いかがでしたか?
細かいルールですが、知っているのと知らないのとでは、ライバルに差を付けることが出来ますね!
大学入試でたまに問われるのはもちろんのこと、日常会話でも知っていると結構重宝します。ぜひぜひ身につけてくださいね。
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