第4文型SVOO (give ヒト モノ)の受動態でtoが必要な理由について解説したいと思います。
え、意味わかんない…
ちなみに、to以外にもforやofが必要なパターンもあります。たとえばbuy ヒト モノの受動態ならば、forが必要です。
一体どういうことなのか? 下記にて確認していきましょう!
そもそも第4文型って?
まずは大前提の知識から整理していきましょう。
第4文型とはSVOOの形をとるものですが、
- SVO1O2 = SV ヒト モノ ⇔ SVO2 to O1 = SV モノ to ヒト
のように書き換えが出来ます。
例文はコチラ。ヒト = John, モノ = a presentですね。
She gave John (ヒト) a present (モノ).
= She gave a present (モノ) to John (ヒト).
(彼女はジョンにプレゼントをあげた)
これを受動態にする際、
ヒト = Johnを主語にすることも出来るし、
モノ = a presentを主語にすることも出来るのですが、
ヒトとモノのどちらを主語にするかによって、書き換えのルールが若干変わってきます。
具体的には、モノを主語にした場合、toが必要になるのですが、
今回はその理由について考察してみたいと思います。
ポイントは語順です。
英語の文は「旧情報⇒新情報」という流れで出来ている!
英語の文は原則として、「旧情報⇒新情報」流れで成立しているのです。
つまり厳密に言えば、先ほどの例文も、上下で意味合いが若干異なってくるのです。
She gave John (ヒト) a present (モノ).
= She gave a present (モノ) to John (ヒト).
(彼女はジョンにプレゼントをあげた)
上は“a present”のほうが読み手にとって新しい情報です。
(「ジョンは何をもらったの? …プレゼント!」というイメージです)
下は“a present”のほうが読み手にとって新しい情報です。
(「プレゼントは誰がもらったの? …ジョン!」というイメージです)
このように、語順が変わると文が持つ意味も変わるのです。
ヒトを主語にする場合
語順が結構大事!ということを踏まえ、次の書き換えを見てみましょう。
She gave John (ヒト) a present (モノ).
= John (ヒト) was given a present (モノ) by her.
(彼女によって、ジョンはプレゼントを与えられた)
どうです?
John (ヒト)⇒a present (モノ)という情報の流れは変わっていませんね。
なのでこの文はOKです。
モノを主語にする場合⇒toが必要!
では、モノを主語にしたらどうでしょう?
次の書き換えはややNGです。 (明確にNGというわけではないですが)
She gave John (ヒト) a present (モノ).
<ややNGな書き換え>
= A present (モノ) was given John (ヒト) by her.
(彼女によって、ジョンはプレゼントを与えられた)
さてこの書き換え、情報の流れという観点から考えてどうでしょう?
上の文ではJohn (ヒト)⇒a present (モノ)なのに、
下の文ではa present (モノ)⇒John (ヒト)になっている!
その通り! 情報の流れが変わってしまっているのですね。
情報の流れを変えないためには、どうすればいいの?
toを入れれば良いのです。
どうして?
冒頭で紹介した第4文型の書き換えを思い出してください。
- SV ヒト モノ ⇔ SV モノ to ヒト
というヤツです。
これを使うことにより、ヒトとモノの語順を変えることに成功しています。
She gave John (ヒト) a present (モノ).
= She gave a present (モノ) to John (ヒト).
(彼女はジョンにプレゼントをあげた)
つまり、モノを主語にして受動態を作る場合、
下の形 “a present (モノ) to John (ヒト)”を使えば、語順を変えないで済むのです。
具体的には下記のようになります。
She gave a present (モノ) to John (ヒト).
= A present (モノ) was given to John (ヒト).
(彼女はジョンにプレゼントをあげた)
こうすれば、
a present (モノ)⇒John (ヒト)という情報の流れを変えずに済みますね。
だから、モノを主語にするときは、原則toがあった方が良いのです。
なるほど!
ちなみに、動詞がbuyの時はtoではなくforを使うのですが、やはり同じ要領で書き換えをします。
She bought a present (モノ) for John (ヒト).
= A present (モノ) was bought for John (ヒト).
(彼女はジョンにプレゼントを買ってあげた)
ちなみに、前置詞はto/for/ofが使われることがあり、そのパターンと理由は下記にて詳しく解説しています。5分程度でサクッと読めるので、ぜひどうぞ!
関連記事:【要注意!】第4文型の受動態【to/for/ofの使い分け】
まとめ
いかがでしたか?
少しややこしいので、書き換えのパターンを下記にまとめておきます。
- 主語がヒト:to不要
She gave John (ヒト) a present (モノ).
= John (ヒト) was given a present (モノ) by her.
- 主語がモノ:to必要
She gave a present (モノ)to John (ヒト).
= A present (モノ)was given to John (ヒト).
(彼女はジョンにプレゼントをあげた)
※「旧情報⇒新情報」の流れを変えないことがポイント
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