今回は進行形にできない動詞をまとめてみたいと思います。
なんか聞いたことあるような…
よくわからなかったけど
進行形が持つ意味を本質から理解すれば、もう忘れることはありませんよ!
さらに、記事後半では「例外的に進行形にできる場合」もまとめてみました!
長時間続く動詞は進行形にできない!
「どのような動詞が進行形にできないのか?」を覚える際に記憶すべきルールはただ一つ。
それは、長時間続く動詞は原則進行形にしないということです。
どういうこと?
進行形というのは、下記のように躍動感あふれる表現です。
- 比較的短い時間の継続
- 動作や状態が途中であること(終わっていないこと)
つまり、長時間続くことを意味する動詞とは相性が悪いのです。
原則として進行形にしない動詞は下記の通りです。全て長時間続く (概ね数週間以上) 動詞であることを意識してくださいね。
- believe: ~を信じる
- belong to: ~に所属する
- contain: ~を含む
- have, own, possess: ~を持っている、~を所有している、~を所有している
- know: ~を知っている
- like, love: ~が好き、~を愛する
- live: 住む
- remember: ~を覚えている
- resemble: ~に似ている
- understand: ~を理解する
- want: ~が欲しい
例文で確認してみましょう。
I know him.
(わたしは彼を知っている)
「彼を知っている」という状態は、相当なことがない限り、しばらく続きますよね。
そのうち忘れてしまうことはあるかもしれませんが、それでも「知っている」という状態はある程度の期間継続されるハズです。
参考書によっては、
「3秒ごとに再開したり止めたりできない動詞は進行形にしてはいけない!」
という記述がありますが、これも言っていることは同じです。
ある程度の期間継続される動詞 (=再開&止めることが出来ない動詞)は、進行形と相性が悪いのです。
例外
しかし、何事にも例外はあるものです。
先ほど挙げた「進行形不可な動詞」でも、進行形にできてしまうことがあるのです。
・have: 食べる
<例外2:一時的な状態を強調>
・live: 住んでいる
<例外3:どんどんある状態に近づく>
・love: 愛している
<例外4:意味が変わる>
・stop: 止まる、die: 死ぬ
カンベンしてよ…
大丈夫です!
進行形が持つ
- 比較的短い時間の継続
- 動作や状態が途中であること(終わっていないこと)
という躍動感を頭に置いておけば、一発で理解できます!
具体例は個別に見ていきましょう。
例外1: 単語内の意味の違い
まずはhaveです。
先ほどはhave「~を持っている」なら進行形は不可と記述しましたが、
haveには「~を食べる」という意味もあります。
「何かを食べる」という行為が数週間続くことはありえませんね。
つまり、短い時間しか継続しないので、
have「~を食べる」という意味の場合は進行形にできるのです。
コチラが例文です。
He is having dinner.
(彼は夕食を食べている)
例外2: 一時的であることを強調する場合
一時的であることを強調する場合、進行形にすることもあります。
例文を見てみましょう。
He is living in Nagoya.
(彼は一時的に名古屋に住んでいる)
中期の出張か何かで数か月ほど名古屋に住んでいるのだ。
名古屋に住んでいるのは一時的なコトなのだ。
一時的であることを強調したいとき、
原則進行形不可の動詞が進行形になることもあります。
例外3: ドンドンある状態に近づくとき
ドンドンある状態に近づくことを強調するとき、進行形を使うことがあります。
I am loving it.
(わたしはそれをドンドン好きになる)
「好き」という状態に向かいズンドコ突き進んでいく躍動感を、進行形によって表現しているのですね。
ちなみに、例文に使用したのはマクドナルド (マック)で使われているフレーズです。
“I’m lovin’ it.”というやつですね。「マックをドンドン好きになる」ということを意味しています。
例外4: 意味が変わる場合
進行形にするかどうかで意味が変わることもあります。ある意味例外3とも似ている感覚です。
stopなどはその代表格でしょう。
たとえば下記の例文を見てください。
The bus stopped.
(バスは止まった)
The bus was stopping.
(バスは止まりかけていた)
stopは「止まる」という一回きりの行為を表す単語です。
そのため、stoppingが「停まっている」という意味になることはありません。なぜなら、「止まる⇒動く⇒止まる⇒動く…」という行為を躍動感と共に何度も繰り返すのはおかしいからです。
あくまで「止まる」のは一回きりです。
つまり、stoppingだと、「止まる」という一回きりの行為に向かって躍動感をもって向かっている感じが出されます。そのため「止まりかけている」という和訳になるのです。
「停まっている」という意味にしたいときは、standing/waitingなどを使って表現します。
The bus was standing/waiting.
(バスが停まっていた)
他に似たものとしては、die「死ぬ」という単語もあります。
「死ぬ」というのも一回きりの動作ですから、何度も「死ぬ⇒生き返る⇒死ぬ⇒生き返る…」という動作を躍動感と共に繰り返すのはヘンです。
つまりdyingであれば、「死ぬ」という一回きりの動作に向かっている感じが出されます。そのため、「死にかけている、死にそうだ」という和訳になるのです。
He is dying.
(彼は死にかけている)
なお、これは超例外ですが、不特定多数の集団を想定してdyingを使用した場合は、「色々な人が次々に死ぬという動作を繰り返している」ということで、dyingも「死んでいる」という通常通りの進行形の意味になります。
人が複数人いれば、「死ぬ」という動作を繰り返すことも可能ですよね。(あまり良い話ではないですが…)
A lot of people are dying in the region.
(その地域ではたくさんの人々が次々になくなっている)
なお、die/dying/dead/deadlyの違いを知りたい方は下記の記事も併せてお読みください。これらの単語、なかなか結構クセものですよ。
【お前はまだ死んでいない?】die/dying/dead/deadlyの意味の違い
おわりに
進行形のニュアンスを本質から理解すれば、一見「?」なルールもスルっと理解できますね!
進行形の様々な用法は下記の記事でも紹介しています。ご興味があれば、ぜひお読みください。
参考:【決定版】進行形とは? 進行形が持つ様々な意味をザクっとまとめてみた
また、進行形と似た形の現在分詞Vingの持つ本質的な意味にも、下記の記事では迫っています。
参考:【絶対わかる】現在分詞Ving/過去分詞Vp.p.と関係代名詞の書き換え
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