今回は「助動詞 have 過去分詞(Vp.p.)」のパターンを全てまとめてみたいと思います。
※Vp.p.は過去分詞のことです。参考書によっては「助動詞 have done」等と記載されているかもしれません
助動詞はややこしくてつまずきがちな分野ですが、細かいニュアンスを理解するのに必要です。
今回はそんな助動詞についてまとめてみました。
「助動詞+have 過去分詞(Vpp)」意味/使い方まとめ
「助動詞+have 過去分詞(Vpp)」意味/使い方まとめは下記の通りです。
<推量>
- might have Vp.p. : Vしたかもしれない
- may have Vp.p. : Vしたかもしれない
- must have Vp.p. : Vしたに違いない
- have to have Vp.p. : Vしたに違いない
- can’t have Vp.p. : Vしたはずがない
- could not have Vp.p. : Vしたはずがない
- should have Vp.p. : Vしてしまったはずだ/Vするはずだったのに
- ought to have Vp.p. : Vしてしまったはずだ/Vするはずだったのに
※can/couldは通例否定の形で使用
<義務・必要>
- should have Vp.p. : Vするべきだったのに
- ought to have Vp.p. : Vするべきだったのに
- need not have Vp.p. : Vする必要はなかったのに
※needは通例否定の形で使用
上記の助動詞は、助動詞+have Vp.p.の形では、意味がある程度限られてくるという点に要注意です。
どういうこと?
たとえば、must/have to Vは「Vに違いない(推量)」「Vしなければいけない(義務)」という二つの意味を持ちます。
一方、must have Vp.p./have to have Vp.p.という形では、「Vだったに違いない(推量)」の意味にしかならないのですね。
また、may Vは「Vかもしれない(推量)「Vしてもよい(許可)」の意味を持ちます。
一方、may have Vp.p.の形では、「Vだったかもしれない(推量)」という意味にしかならないのです。
上記のように、多くの助動詞は
- 推量(Vにちがいない/Vかもしれない等)
- 許可/義務(Vしてもよい/Vに違いない等)
の二つの意味を持ちます。
しかし、have Vp.p.が付くと、片方の意味しか持たなくなることが多いのです。
具体的には例文付きで見ていきましょう。
「助動詞+have 過去分詞(Vp.p.)」の例文
助動詞+have 過去分詞(Vp.p.)の例文です。
may/might have Vp.p. : Vしたかもしれない(推量)
「may/might have Vp.p. : Vしたかもしれない」です。
mightの方が控えめな表現ですが、mayと意味はほぼ同じです。
She may have missed the train.
She might have missed the train.
(彼女は電車に乗り遅れたのかもしれない)
must/have to have Vp.p. :Vしたに違いない(推量)
「must/have to have Vp.p. :Vしたに違いない」です。
まずはmustのパターンから。
She must have missed the train.
(彼女は電車に乗り遅れたに違いない)
次にhave toのパターンです。こちらは、通常be動詞と結びつくことが多いです。
It has to have been a tree.
(それは木であったに違いない)
can’t/could not have Vp.p. : Vしたはずがない(推量)
「can’t/could not have Vp.p. : Vしたはずがない」です。can’t/could notのどちらもほぼ同じ意味になります。
なお、「can’t/couldn’t V: Vするはずがない」は「must V: Vに違いない」の逆の意味で使われています。意外と見落としがちです。
したがって、can’t/couldn’tは、通常否定の形で使われる点に要注意です。
She can’t have missed the train.
She could not have missed the train.
(彼女は電車を逃したはずがない)
should/ought to have Vp.p. : Vしてしまったはずだ/Vするはずだったのに(推量)、Vすべきだったのに(義務・必要)
「should/ought to have Vp.p. : Vしてしまったはずだ/Vするはずだったのに(推量)、Vすべきだったのに(義務・必要)」です。
こちらは「推量」と「義務・必要」のどちらの意味にもなります。(「義務・必要」の意味の方が良く使われると思われますが)
まずは「推量」の意味からです。
「Vしてしまったはずだ」という過去の完了した出来事に対する「推量」と、「Vするはずだったのに」という過去の事実に反する「推量」の意味になります。
She should have missed the train.
She ought to have missed the train.
(彼女は電車を逃してしまったはずだ)
She should have caught the train.
She ought to have caught the train.
(彼女は電車に間に合うはずだったのに)
次は「義務・必要」の意味です。実際は「Vしなかった」という過去の事実に反する意味を持ちます。
She should have caught the train.
She ought to have caught the train.
(彼女は電車に乗るべきだったのに)
need not have Vp.p. : Vする必要はなかったのに
「need not have Vp.p. : Vする必要はなかったのに」です。
通常否定の形で使われる点に要注意です。
※haveを使わないneed not Vのパターンでも、やはり否定の形が普通です。
実際は「Vするひつようはなかった」という過去の事実に反する意味を持ちます。
She need not have caught the train.
(彼女は電車に乗る必要はなかったのに)
まとめ
いかがでしたか? 最後にまとめです。
<推量>
- might have Vp.p. : Vしたかもしれない
- may have Vp.p. : Vしたかもしれない
- must have Vp.p. : Vしたに違いない
- have to have Vp.p. : Vしたに違いない
- can’t have Vp.p. : Vしたはずがない
- could not have Vp.p. : Vしたはずがない
- should have Vp.p. : Vしてしまったはずだ/Vするはずだったのに
- ought to have Vp.p. : Vしてしまったはずだ/Vするはずだったのに
※can/couldは通例否定の形で使用
<義務・必要>
- should have Vp.p. : Vするべきだったのに
- ought to have Vp.p. : Vするべきだったのに
- need not have Vp.p. : Vする必要はなかったのに
※needは通例否定の形で使用
助動詞は、実は難易度の高い分野です。全体像をつかんだうえで、あとは数多く文を読みこなすしていくとよいですね!
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