今回はcould not Vとcan’t have Vp.p.の違いをわかりやすく整理してみたいと思います。
これは結構間違えやすい点なので要注意です。
記事はサクッと読めますよ!
そもそもcanの意味とは
could not Vとcan’t have Vp.p.の違いを考える前に、その現在形であるcanの代表的な意味を確認してみましょう。
canが持つ代表的な意味はざっくり下記の3つです。
- ~できる
- ~でありうる/~であるはずがない (通例否定文)
- ~してよい
これを過去形にしたのがcould not Vとcan’t have Vp.p.なんですね。
could not Vとcan’t have Vp.p.
では一体、could not Vとcan’t have Vp.p.はどのような意味になるのか?
下記がそのまとめです。
2.~でありうる/~であるはずがない (通例否定文) ⇒could: ~でありうる/~であるはずがない
2’.~でありうる/~であるはずがない (通例否定文) ⇒can’t have Vp.p.: ~したはずがない(通例否定文)
3.~してよい ⇒could: ~してもよい(相手に訪ねる形で)
例文付きで具体的に確認していきましょう!
~できる ⇒could: ~できた
He could swim fast when he was young.
(若かったとき、彼は速く泳ぐことが出来た)
なお、couldとwas able toの違いは下記の記事でまとめています。実はかなり違う意味を持つので要注意です。
【本当のcould】couldは「できた」という意味にはならない【was able toとの違い】
~でありうる/~であるはずがない ⇒could: ~でありうる/~であるはずがない
~でありうる/~であるはずがない ⇒could: ~でありうる/~であるはずがないです。
これは意味の上では「現在」になっている点に注意です。
「過去形」には「心理的な距離を置く」という効果があり、その分canよりも控えめな表現になっています。
※仮定法で使用されることもあります。詳細は下記の記事をご参照ください。
【本質理解!】仮定法を基礎からやり直し【仮定法過去、仮定法過去完了とは?】
canがこの意味を持つとき、通例肯定文では使われにくいですが、
couldは肯定文・否定文のどちらも使用可能です。
例文はコチラです。
This could be true.
(これは本当かもしれない)
This couldn’t be true.
(これは本当であるはずがない)
~でありうる/~であるはずがない ⇒can’t have Vp.p.: ~したはずがない(通例否定文)
~でありうる/~であるはずがない ⇒can’t have Vp.p.: ~したはずがない(通例否定文)です。
couldでは「過去」の意味になりませんでしたが、
can’t have Vp.p.では「過去」に対する推量の意味になります。
He can’t have done it by himself.
(彼はそれを自分自身でしたはずがない)
~してよい ⇒could: ~してもよい(相手に訪ねる形で)
~してよい ⇒could: ~してもよい(相手に訪ねる形で)です。
これも「現在」の意味にはならず、「心理的な距離を置く」意味で過去形が使われています。つまり、canよりも控えめな表現になっています。
相手に対し許可を求める場合に使われることが多いです。
Could I sit here ?
(ここにお座りしてもいいでしょうか)
まとめ
いかがでしたか? 最後にまとめを再掲しておきます。
2.~でありうる/~であるはずがない (通例否定文) ⇒could: ~でありうる/~であるはずがない
2’.~でありうる/~であるはずがない (通例否定文) ⇒can’t have Vp.p.: ~したはずがない(通例否定文)
3.~してよい ⇒could: ~してもよい(相手に訪ねる形で)
助動詞はややこしいところですので、これを機にcan/could形をしっかりマスターしてくださいね!
なお、can’t have Vp.p.のように、may/must/should/need notなどがhave Vp.p.と組み合わせて使われた形は、下記の記事にまとめてあります。
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