今回は不定詞と動名詞の意味の違いについて紹介します。
不定詞はto V、
動名詞はVingのことだっけ?
その通りです。では、訳の違いはわかるでしょうか?
どちらも「~すること」という訳になるんだっけ?
確かに不定詞、動名詞のどちらにも「~すること」という訳はあります。ただ、その意味するところはだいぶ違います。
今回は不定詞と動名詞の違いをまとめたうえで、不定詞、動名詞の代表的な表現を紹介します。不定詞、動名詞の違いを理解していると、暗記がぐっと楽になりますよ!
不定詞と動名詞の意味の違い
ひとことで言うと、不定詞と動名詞の違いは下記の通りです。(あくまで意味については、あくまで傾向ですが)
<不定詞>
- 意味:未来志向、前向き
- 文中での位置:文中でS、C、Oとして働く
<動名詞>
- 意味:過去/現在志向、後ろ向き(反復・中断・逃避)
- 文中での位置:文中でS、C、O、前置詞のOとして働く
※前置詞のOとは、前置詞の直後にくる単語のことを言います。動名詞のみ、前置詞の後に置くことが出来ます。たとえば、in to speakはダメですが、in speakingは大丈夫ということです
意味については、不定詞は未来志向で、動名詞は過去志向。まずはこれを押さえたうえで、次の例文を見てください。
rememberは「覚える」という意味の動詞ですが、不定詞と結びつくか、動名詞と結びつくかでだいぶ意味が変わります。
まずは不定詞から。
remember to V: (これから)Vすることを覚えておく
I remember to meet him tomorrow. (明日の朝、彼に会うことを覚えておく)
これは、「明日の朝、彼と会う予定があるので、それを忘れないように覚えておく」という意味です。これからの予定、未来の予定を忘れないように覚えておこう、ということです。
一方の動名詞はコチラです。
remember Ving: (以前に)Vしたことを覚えている
I remember meeting him yesterday. (昨日、彼に会ったことを覚えている)
これは、「昨日、彼と会ったことを覚えているよ」という意味です。過去の出来事をちゃんと覚えている、ということです。
こんな風に、同じ動詞でも不定詞と結びつくか動名詞と結びつくかで、大きく意味が変わるのです!
不定詞/動名詞の重要表現
不定詞と動名詞の違いを理解したところで、今度は重要表現一気にチェックしてみましょう!
「後ろに不定詞/動名詞が来るか?」「意味が変わるか?」で4パターンに分類できます。
<①どちらも使えて、意味が変わる>
- remember to V: ~することを覚えておく
- remember Ving: ~したことを覚えている
- forget to V: ~しなければいけないことを忘れる
- forget Ving: ~したことを忘れる
- regret to V: 残念ながら~しなければいけない
- regret Ving: ~したことを後悔する
- try to V: ~しようと努力する
- try Ving: 試しに~する
* 未来の表現の中ではどちらも似た意味になる。ただし、to Vの方が「実際うまくいくかわからないが」というニュアンスをやや帯びる
- mean to V: ~するつもりだ
- mean Ving: ~することになる
- need to V: ~必要がある
- need Ving: ~される必要がある
- go on to V: さらに続けて~する
- go on Ving: ~し続ける
- stop to V: ~するために立ち止まる
- stop Ving: ~するのをやめる
<②どちらも使えて、意味がほぼ変わらない>
- start to V/Ving: Vし始める
- begin to V/Ving: Vし始める
- like to V/Ving: Vするのが好き
- love to V/Ving: Vするのが大好き
- hate to V/Ving: Vするのが嫌い
- continue to V/Ving: Vし続ける
<③不定詞のみ使える>
- desire to V: Vしたい
- hope to V: Vしたい
- want to V: Vしたい
- wish to V: Vしたい
- expect to V: Vするつもりである、~するだろうと思う
- promise to V: Vすると約束する
- decide to V: Vすることを決める
- offer to V: Vすることを申しでる
- agree to V: Vすることに同意する
- refuse to V: Vすることを断る
- afford to V: Vする余裕がある
- hesitate to V: Vするのをためらう
- manage to V: どうにかしてVする
- pretend to V: Vするふりをする
- seek to V: Vしようと努める
<④動名詞のみ使える>
- consider: ~しようと思う, contemplate: ~しようと(深く)考える
- resist: ~に抵抗する, recollect: ~したことを思い出す
- deny: ~を否定する, delay: ~を遅らせる
- mind: ~を嫌だと思う, miss: ~しそこなう
- enjoy: ~を楽しむ
- give up: ~をやめる
- avoid: ~を避ける, admit: ~ということを認める
- finish: ~し終える
- escape: ~をせずに済む
- practice: ~を練習する, postpone: ~を延期する
- stop: ~をやめる, suggest: ~を提案する
※「COREDE MEGAFEPS(これで メガフェプス)」という語呂合わせ
下記は動名詞Vingを使った定型表現。inが使われているものは、in省略可
- be busy in Ving: ~するのに忙しい
- have difficulty (trouble) in Ving: ~するのが困難だ
- spend A in Ving: ~するのにAを費やす
- there is no point (sense, use) in Ving: ~しても無駄だ
- It is no use (good) Ving: ~しても無駄だ
- There is no Ving: ~できない
下記にて具体的に見ていきましょう!
どちらも使えて、意味が変わる
まずは不定詞と動名詞どちらも使えて、意味が異なる表現からです。要領としては、先ほど扱ったrememberと同様です。
to Vのときは「これからto Vする」、Vingのときは「以前にVした」という意味になっています。
Remember to do your homework!
(宿題するのを覚えておきなさいよ!)
I remember seeing him before.
(わたしは以前彼に会ったのを覚えている)
I tried to open the box, but I couldn’t.
(箱を開けようとしたが、開けられなかった)
I tried opening the box.
(試しに箱を開けてみた)
なお、tryが未来の表現で使用される場合、意味の違いはそれほどなくなります。ただ、それでもto Vの方が「実際うまくいくかわからないが」というニュアンスを帯びます。
I am going to try swimming across the river.
(その川を泳いで渡ろうと思います)
I am going to try to swim across the river.
(その川を泳いで渡ろうと思います = 実際泳ぎ切れるかはわからないが)
また、実はtoの後ろにVingがきて、to Vingとなることもあります。今回は全てto Vの形ですが、こちらについては別の記事で紹介しているので、もしよろしければお読みください。
どちらも使えて、意味がほぼ変わらない
不定詞と動名詞どちらも使えて、意味がほぼ変わらない表現です。to V/Vingどちらが続いても、意味はほぼ同じです。
He started to do his homework.
He started doing his homework.
(彼は宿題をし始めた)
不定詞のみ使える
不定詞とだけ結びつく表現です。不定詞が持つ「未来志向、前向き」のニュアンスとの相性が良い動詞が多いです。
I want to visit Canada.
(わたしはカナダを訪れたい)
「to visit Canada: カナダを訪れること」は、「これから起こる出来事(未来の出来事)」ですよね。to Vが持つ未来志向の意味との相性が良いのです。
下記の表現を見てみると、ほとんど全て「to Vがこれから/未来の行為」と結びつきやすいことがわかりますね。
<③不定詞のみ使える>
- desire to V: Vしたい
- hope to V: Vしたい
- want to V: Vしたい
- wish to V: Vしたい
- expect to V: Vするつもりである、~するだろうと思う
- promise to V: Vすると約束する
- decide to V: Vすることを決める
- offer to V: Vすることを申しでる
- agree to V: Vすることに同意する
- refuse to V: Vすることを断る
- afford to V: Vする余裕がある
- hesitate to V: Vするのをためらう
- manage to V: どうにかしてVする
- pretend to V: Vするふりをする
- seek to V: Vしようと努める
動名詞のみ使える
動名詞とだけ結びつく表現です。動名詞が持つ「過去志向、後ろ向き(反復・中断・逃避)」のニュアンスに注目してくださいね。
I finished doing my homework.
(わたしは宿題をやり終えた)
「doing my homework: 宿題をする」は、「finished: 終えた」よりも過去の行為ですよね(出来事の流れは、「宿題をする→その後終わる」のハズです)。そのため、Vingが持つ過去の意味との相性が良いのですね。
下記の表現はほぼすべて、「過去志向、後ろ向き(反復・中断・逃避)」のニュアンスとの相性通いですね!
<④動名詞のみ使える>
- consider: ~しようと思う, contemplate: ~しようと(深く)考える
- resist: ~に抵抗する, recollect: ~したことを思い出す
- deny: ~を否定する, delay: ~を遅らせる
- mind: ~を嫌だと思う, miss: ~しそこなう
- enjoy: ~を楽しむ
- give up: ~をやめる
- avoid: ~を避ける, admit: ~ということを認める
- finish: ~し終える
- escape: ~をせずに済む
- practice: ~を練習する, postpone: ~を延期する
- stop: ~をやめる, suggest: ~を提案する
※「COREDE MEGAFEPS(これで メガフェプス)」という語呂合わせ
下記は動名詞Vingを使った定型表現。inが使われているものは、in省略可
- be busy in Ving: ~するのに忙しい
- have difficulty (trouble) in Ving: ~するのが困難だ
- spend A in Ving: ~するのにAを費やす
- there is no point (sense, use) in Ving: ~しても無駄だ
- It is no use (good) Ving: ~しても無駄だ
- There is no Ving: ~できない
なお、赤字部分はゴロ合わせで「これでMEGAFEPS(メガフェプス)」と覚えると便利です。
おわりに
いかがでしたか? 覚える量が多くて大変ですが、不定詞と動名詞が持つニュアンスを理解すれば、暗記の手助けになります。
改めてまとめを再掲しておきます。今度はグッと頭に入りやすくなっているハズです。
<不定詞>
- 意味:未来志向、前向き
- 文中での位置:文中でS、C、Oとして働く
<動名詞>
- 意味:過去/現在志向、後ろ向き(反復・中断・逃避)
- 文中での位置:文中でS、C、O、前置詞のOとして働く
※前置詞のOとは、前置詞の直後にくる単語のことを言います。動名詞のみ、前置詞の後に置くことが出来ます。たとえば、in to speakはダメですが、in speakingは大丈夫ということです
<①どちらも使えて、意味が変わる>
- remember to V: ~することを覚えておく
- remember Ving: ~したことを覚えている
- forget to V: ~しなければいけないことを忘れる
- forget Ving: ~したことを忘れる
- regret to V: 残念ながら~しなければいけない
- regret Ving: ~したことを後悔する
- try to V: ~しようと努力する
- try Ving: 試しに~する
* 未来の表現の中ではどちらも似た意味になる。ただし、to Vの方が「実際うまくいくかわからないが」というニュアンスをやや帯びる
- mean to V: ~するつもりだ
- mean Ving: ~することになる
- need to V: ~必要がある
- need Ving: ~される必要がある
- go on to V: さらに続けて~する
- go on Ving: ~し続ける
- stop to V: ~するために立ち止まる
- stop Ving: ~するのをやめる
<②どちらも使えて、意味がほぼ変わらない>
- start to V/Ving: Vし始める
- begin to V/Ving: Vし始める
- like to V/Ving: Vするのが好き
- love to V/Ving: Vするのが大好き
- hate to V/Ving: Vするのが嫌い
- continue to V/Ving: Vし続ける
<③不定詞のみ使える>
- desire to V: Vしたい
- hope to V: Vしたい
- want to V: Vしたい
- wish to V: Vしたい
- expect to V: Vするつもりである、~するだろうと思う
- promise to V: Vすると約束する
- decide to V: Vすることを決める
- offer to V: Vすることを申しでる
- agree to V: Vすることに同意する
- refuse to V: Vすることを断る
- afford to V: Vする余裕がある
- hesitate to V: Vするのをためらう
- manage to V: どうにかしてVする
- pretend to V: Vするふりをする
- seek to V: Vしようと努める
<④動名詞のみ使える>
- consider: ~しようと思う, contemplate: ~しようと(深く)考える
- resist: ~に抵抗する, recollect: ~したことを思い出す
- deny: ~を否定する, delay: ~を遅らせる
- mind: ~を嫌だと思う, miss: ~しそこなう
- enjoy: ~を楽しむ
- give up: ~をやめる
- avoid: ~を避ける, admit: ~ということを認める
- finish: ~し終える
- escape: ~をせずに済む
- practice: ~を練習する, postpone: ~を延期する
- stop: ~をやめる, suggest: ~を提案する
※「COREDE MEGAFEPS(これで メガフェプス)」という語呂合わせ
下記は動名詞Vingを使った定型表現。inが使われているものは、in省略可
- be busy in Ving: ~するのに忙しい
- have difficulty (trouble) in Ving: ~するのが困難だ
- spend A in Ving: ~するのにAを費やす
- there is no point (sense, use) in Ving: ~しても無駄だ
- It is no use (good) Ving: ~しても無駄だ
- There is no Ving: ~できない
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