【絶対わかる】関係代名詞の二重限定とは?【連鎖関係代名詞との違い】

形容詞・副詞

 

今回紹介するのは二重限定の関係代名詞です。

 

なんか難しそう…

 

 

大丈夫! 一つ一つ丁寧に見ていけば、全く難しくありません!

 

※関係代名詞を基礎から学びたい方は、まずはコチラの記事(関係代名詞を超基礎から理解する)をお読みくださいね!

 

ダブルで修飾するモノ…それが二重限定

二重限定とは、先行詞をダブルで修飾するモノです。「~する中で、…する先行詞だ」という訳になります。例文で見てみましょう。

 

This is the man that I know who can play the piano.

(こちらが、わたしが知っている中でピアノを演奏できる男性です)

 

先行詞はthe manですね。ここまでは普通の関係代名詞と同じです。ただ、今回は「that~」「who~」のどちらも関係代名詞のカタマリとして機能しているのです。

 

関係代名詞が2つって…

 

 

例文を分解してみてみましょう。

This is the man that I know who can play the piano.

  1. This is the man. (こちらがその男性です)
  2. I know the man (=that). (わたしはその男性を知っている)
  3. The man (=the man that I know) can play the piano. (わたしが知っているその男は、ピアノを演奏できる)

(こちらが、わたしが知っている中で、ピアノを演奏できる男性です)

 

まずは先行詞the manをthat I knowが修飾するんですね。「わたしが知っている男」という具合に。これが(the man that I know)という一つのカタマリになるんです。

 

そして、(the man that I know)という先行詞を、who can play the pianoがさらに修飾するんです。the manという先行詞がどんどん修飾され、雪だるま式に膨れ上がっていくんですね。

 

イメージとしては下記のような感じです。

 

<(the man ←修飾 that I know) ←修飾who can play the piano>という関係が成り立っているんですね。

 

だから、「~する中で、…する先行詞だ」という訳になるんです。「~する中で」で一回先行詞を修飾しているところがポイントです。(今回の例文なら、「わたしが知っている中で、ピアノを演奏できる男だ」という訳になっています)

 

二重関係代名詞の注意点

二重関係代名詞の注意点は、

  1. 一つ目の関係代名詞は省略OKだが、二つ目の関係代名詞は省略NG
  2. 一つ目と二つ目に同じ関係代名詞を使うのはNG

の二点です。

 

今回の例文なら、次のようになります。まずはOKな例文から紹介します。関係代名詞に注目です。

  1. This is the man that I know who can play the piano.
  2. This is the man I know who can play the piano. (一つ目省略)
  3. This is the man I know that can play the piano. (一つ目省略&二つ目that)

 

全て同じ意味です。1の例文が基本形です。

 

2の例文は、1からthat(一つ目の関係代名詞)を省略したものです。二つ目の関係代名詞はそのままwhoを使ってます。

 

3の例文は、1からthat(一つ目の関係代名詞)を省略し、さらに二つ目の関係代名詞をwho→thatへ変更したものです。一つ目のthatがなくなったことで、「一つ目と二つ目に同じ関係代名詞を使うのはNG」というルールを気にする必要がなくなったんですね。なので、この場合はthatを使ってもOKです。

 

(註:フツーの関係代名詞のルールに、「主格の関係代名詞は全てthatで置き換えることが出来る」というものがあるのです)

 

二重関係代名詞と連鎖関係代名詞の違い

最後に、二重関係代名詞と連鎖関係代名詞の違いを確認しておきましょう。

(参考記事:連鎖関係代名詞とは?

 

コチラは連鎖関係代名詞の例文です。

This is the man that I know can play the piano.

(こちらが、ピアノを演奏できるとわたしが知っている男性です)

 

これを分解すると次の通りです。連鎖関係代名詞の場合は、文を2つにしか分解できないんですね。

This is the man that I know can play the piano.

  1. This is the man. (こちらがその男性です)
  2. I know the man (=that) can play the piano. (わたしは、その男性がピアノを演奏できると知っている)

 

図にするとこんな感じです。連鎖関係代名詞では、先行詞the manを、that I know can play the pianoというカタマリが一度だけ修飾している、という関係です。

 

 

一方、二重限定の図を改めてみてください。

 

二重限定の場合は、先行詞the manを二度にわたり修飾していますね。

 

先行詞を二重に修飾(=限定)するから「~する中で、…する先行詞だ」という訳になるのです。

 

 

「~する中で」の部分が「まずは一度目の限定!」

「…する先行詞」の部分が「トドメの二度目の限定!」というニュアンスを出していますね。

 

まとめ

いかがでしたか?今回のポイントを改めてまとめます。

 

関係代名詞の二重限定ポイント

<基本>

  • 二つの関係代名詞が、先行詞を修飾
  • 「~する中で、…する先行詞だ」という訳になる

 

<使い方>

  • 一つ目の関係代名詞は省略OKだが、二つ目の関係代名詞は省略NG
  • 一つ目と二つ目に同じ関係代名詞を使うのはNG

 

<連鎖関係代名詞との違い>

  • 連鎖関係代名詞は、一つの関係代名詞が先行詞を修飾。二重限定は二つの関係代名詞

 

コメント

  1. […] い。(過去記事:関係代名詞の二重限定とは?) […]