今回は関係代名詞の超入門編です。
関係代名詞ってなに?
そんな方へ向け、わかりやすくまとめてみました。文法用語はなるべく排除、小難しいルールもひとまず無視。
関係代名詞でつまずいてしまった方は、ぜひこの記事を読んでみてください。「関係代名詞って結局なんなの?」という疑問にお答えします。5分程度でサクっと読めます。
関係代名詞の超基礎
関係代名詞って一体なんなんでしょう?
関係代名詞では一番有名な単語、whichを例に説明したいと思います。
whichは「繰り返しを避け、2つの文をつなげる」
次の例文を見てください。関係代名詞whichが、which I wantedというカタマリを作っています。
This is the book which I wanted.
(これは、わたしが欲しかった本だ)
なぜこんな文を作ってしまうのでしょうか?
それは、関係代名詞whichを使うとき、話し手の頭には2つの文が思い浮かんでいるからです。具体的にはこんな感じです。
This is the book which I wanted. (これは、わたしが欲しかった本だ)
- This is the book. (これは本だ)
- I wanted the book. (わたしはその本を欲しい)
今回で言えば、頭に思い浮かんでいるのは「これは本だ」と「わたしはその本を欲しい」という2つの文です。関係代名詞を使い1つにまとめた文と比べ、内容自体は特に変わりません。
けれど、2つの文に分けると、こんな風に感じるわけです。
「これは本だ」「わたしはその本を欲しい」と、
2つに分けて言うのはまどろっこしい…
the book「本」という単語の繰り返しがくどい…
そこで関係代名詞whichの登場です。
関係代名詞whichは、
①the bookの繰り返しを避ける
②2つの文を1つにまとめる
という役割を同時にこなすスゴイ奴なのです。
関係代名詞whichがどんな風に登場するのか?
順番に見ていきましょう。
Step 1. the bookを繰り返したくない、1つの文にまとめたい…
This is the book. I wanted the book.
Step 2. 2つめのthe bookをwhichへ置き換え!あとは1つの文にまとめるだけ…
This is the book. I wanted which
the book.
Step 3. whichをI wantedの頭へ移動!2つの文をくっつけた!
This is the book which I wanted
which.
これで完成です。同じ単語の繰り返しを避けつつ、2つの文もくっつけてしまうデキル男(女?)
それがwhichなのです。
イメージ図にするとこんな感じです。
whichのカタマリは「直前の名詞を説明」
whichの成り立ちがわかったところで、次に訳し方です。文法書なんかだと、たぶんこんな記述になってます。
文法書:whichは先行詞を修飾する
しかし、人によってはこうなるかもしれません。
「修飾」ってなに??
そんな人は、こんな風に理解してください。
文法書:whichは先行詞を修飾する
理解:whichは直前の名詞がどんな名詞なのかを説明する
例文で見てみましょう。
This is the book which I wanted. (これは、わたしが欲しかった本だ)
「わたしが欲しかった→本」という関係になっているのはわかるでしょうか? これは、「本」が「どんな本なのか?」を説明しているわけですね。
仮に「わたしが欲しかった」という文がなく、「本」という単語だけだったら、それがどんな本かがわからないんですよ。「彼がわたしにくれた本」かもしれないし、「わたしが捨てた本」かもしれない。とにかく、どんな本なのかがわからないんです。
そこへ「わたしが欲しかった」という文が登場することで、それがどんな本かわかるんです。「わたしが欲しかった本」だということがわかるんです。
つまり、「わたしが欲しかった」という部分は、「本」がどんな本なのかを、「わたしが欲しかった→本」のように説明している(=修飾している)わけですね。
なので、関係代名詞whichのカタマリが出てきたら、直前の名詞を説明するように訳してあげてください。(今回の例文なら「これは、わたしが欲しかった→本だ」)
whichのカタマリは「文法上の穴を持つ」
これが最後の注意点。whichのカタマリは、whichを抜かして考えた場合、文法上の穴を持つことを覚えておいてください。
先ほどの図をもう一度見てください。
I wanted the book の部分に注目です。もともとここにはthe bookという単語があったわけですが、それが抜け落ちてしまっています。whichがthe bookに置き換わり、I wantedの頭の部分へ出てしまったからですね。
このように、関係代名詞whichの後ろには文法上の穴がある、というコトを覚えておいてください。自分で英作文するときはもちろん、文法問題でも問われるポイントです。さらに、複雑な文を読み解く際、この穴を探すことが出来るかで、読解力が結構変わってきます。関係代名詞の学習を進めるにあたり、大切なポイントなので頭に入れておいてください。
まとめ
最後に、今回の内容をまとめておきます。
- whichの役割は、①同じ単語の繰り返しを避ける、②2つの文をくっつける
- whichのカタマリは、直前の名詞(=先行詞)を、説明(=修飾)するように訳す
- whichのカタマリは、whichを抜かして考えた場合、文法上の穴を持つ
*今回は文法用語をなるべく使わないようにしましたが、「先行詞」や「修飾」は、最低限押さえておいて欲しい文法用語です。これを機会に覚えてくださいね。
関係代名詞には様々なパターンがありますが、まずは上記の基本を理解してください。
基本さえ押さえておけば、他のパターンはその延長線上で理解できるはずです。
コメント
[…] <参考>関係代名詞whichを超基礎から理解する […]
[…] なお、関係代名詞を超基礎から学びたい!という方は、コチラの記事(関係代名詞を超基礎から理解する)をご参照ください。 […]
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