前置詞のbesidesが「~に加えて」「~を除いて」と二つの意味を持つのはみなさんご存知ですか?
一つの単語が真逆の意味を持つのって、よくよく考えると不思議ですよね。
たしかに…
一つの単語が真逆の意味を持つ理由について、今回は考察してみました。
実は、根底にあるイメージはたった一つなのです。
前置詞besidesの意味/使い方まとめ
前置詞besidesの意味/使い方まとめは下記のとおりです。
- ~に加えて(肯定文で使用)
- ~を除いて(否定文・疑問文で使用)
⇒共通するのは「付け加える」イメージ
よく似た単語に「beside: ~のそばに」がありますが、元々besidesはbesideが副詞化したところからきています。
besidesのように語尾がsで終わると、単語が副詞になることがあるのですね。よく知っている単語だと、alwaysなどがおなじみです。
具体的な説明は、例文付きで見ていきましょう!
前置詞besidesの例文
besidesの用法を考える際、「~除いて」の意味を持つのは否定文や疑問文のとき、というのがポイントです。
このポイントを突き詰めて考えると、一見真逆に見えるbesidesの意味も、「付け加える」というイメージで全て捉えることが出来るのです。
どういうこと?
例文で考えていきましょう。
まずは肯定文から。「~に加えて」という意味で使用されるので、「付け加える」というイメージのままですね。
He studied English besides math.
(彼は数学に加えて英語を勉強した)
She bought Naruto besides Dragon Ball.
(彼女はドラゴンボールに加えて、ナルトも買った)
次は否定文です。これも「付け加える」というイメージで見てください。
No one besides me helped him.
(わたしを除き、誰も彼を助けなかった
= 誰も彼を助けなかった。「わたし」を彼を助けた人に付け加えるけれど)
いかがですか? 図で考えるとわかりやすいと思います。
まず、だれも彼を助けない (No one helped him.)という状況があるわけです。
しかしそこへ、「彼」を助けてくれる優しい存在が登場します。それが「私」です。
この、「私」を付け加える感じ。これが”besides me”なのです。
“No one besides me helped him.”を直訳すると、
「誰も彼を助けなかった。「わたし」は彼を助けた人に加えるけれどね」という意味になり、
「= わたしを除いて、誰も彼を助けなかった」という和訳が完成します。
なるほど…!
これが出来れば疑問文の理解も楽勝でしょう。文脈次第で「~を除いて」「~に加えて」という和訳に変化はしますが、全て「付け加える」イメージで理解できます。
Is there anyone else that can speak English besides Maki?
(マキのほかに(≒~を除いて)、英語を話せる人はだれか他にいる?
= 誰かほかに英語話せる? とりあえずマキは付け加えておくとして)
What do you want besides the book?
(その本のほかに、何か欲しいものある?
= 何欲しい? とりあえずその本は付け加えておくとして)
おわりに
いかがでしたか?
表面的な和訳ではなく、本質的なイメージを理解できると、一気に英語が得意になります。ぜひぜひ、「どうしてこれはこんな意味を持つのかな?」という疑問を持ちながら勉強してくださいね。
なお、下記の表現も同じような発想で攻略できるので、ぜひあわせてお読みくださいね。
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