今回はavailableの意味・用法をまとめてみました。
一見つかみどころのない単語ですが、イメージで捉えると一気に理解が可能です。インターネット等で色々な説明に目を通してみましたが、おそらく当ブログの説明が一番わかりやすいと思います。
自画自賛!
一体どのような意味なのか? 一緒に確認していきましょう!
まとめ
まずは全体像からまとめておきます。ざっと目を通すだけで大丈夫です。
<イメージ:「使用可能」>
- 「vail: 使う」「able: 可能」という語源に分解するとわかりやすい
<意味:「物」「人」のどちらが「使用可能」なのかで和訳が変化>
- 「物」が入手できる/購入できる/利用できる
- 「人」が会うことができる(=予定が空いている)
- 「人」が交際できる/恋人募集中で(くだけた表現)
<位置:名詞の後ろで使うことが多い>
- ただし、名詞の後ろ/前で使われるかどうかで、下記のように意味が変化する
- 形容詞(available)が名詞の後ろに置かれると、「一時的な状態」
- 形容詞(available)が名詞の前に置かれると、「恒久的・分類的な状態」
これだけ見ても意味不明だと思います。
一つ一つ、順を追って具体的に説明していきます。
availableのイメージは「使用可能」
availableのイメージから見ていきましょう。
ずばり、availableのイメージは「使用可能」です。
語源的には、
と分解することが出来ます。
実は「value: 価値」と同語源です。「価値がある⇒使える(利用価値がある)」のように、意味的にふんわりつながっている点に要注目です。
さて、availableは「使用可能」というところから、下記のように意味が派生していきます。
- 「物」が入手できる/購入できる/利用できる
- 「人」が会うことができる(=予定が空いている)
- 「人」が交際できる/恋人募集中で(くだけた表現)
ポイントは「物」に対して使われているか、「人」に対して使われているかという点です。
「物」が利用可能であれば、
- 入手できる/購入できる/利用できる
という意味になりますね。
「物」が利用可能な例文をいくつか見てみましょう。
The tickets are available here.
(チケットはここで入手できる/購入できる)
The motel had no rooms available.
(そのモーテルは部屋が空いていない
≒利用可能な部屋がない)
一方、「人」が利用可能であれば、
- 会うことが出来る(=予定が空いている)
- 交際できる/恋人募集中で
という意味になりますね。
下記が「人」が利用可能な例文です。一番上の例文は、仕事などでもよく使える表現だと思います。
Could you tell me if you are available next week?
(あなたが来週予定が空いているかどうか、私に教えて頂けませんか?)
※ifは「~かどうか」という意味で使われています
She is available now.
(彼女はいま付き合っている人がいない
≒彼女のことをいま入手できちゃう)
I’m available.
(私はフリーだよ/入手可能だよ
≒私とイイ関係にならない?はあと)
なお、オックスフォード現代英英辞典によれば、「交際できる/恋人募集中で」の意味は「くだけた表現(informal)」とのことです。
例文を見ても直感的に理解できるのではないでしょうか。ちょっとくだけた感じがしますね。また、”I’m available.”では「わたしフリーなんだけど⇒わたしとイイ関係にならない?」と聞こえてしまうことがあるので注意が必要です。
availableの位置
さて、ちょっとややこしいのがavailableの位置です。
ものすごく乱暴に言ってしまうと、まずは「名詞の後ろにavailableを置く」という点を押さえてください。
先ほどの例文をいくつか見てみましょう。
名詞を太字にしてみました。赤字のavailableとの位置関係を見てください。全て名詞が前に置かれていることに気がつくと思います。
The tickets are available here.
(チケットはここで入手できる/購入できる)
The motel had no rooms available.
(そのモーテルは部屋が空いていない)
I‘m available.
(私はフリーだよ/入手可能だよ)
実は、形容詞(available)が名詞の後ろに置かれると、「一時的な状態」を示すことがあるのですね。
※必ずというわけではありません
よくよく考えてみると、「人や物が入手可能」というのは、「一時的な状態」を示すことが多い気がしますよね。
たとえばホテルの部屋は「一時的にいま入手可能/空いている」だけであって、「明日空いているかどうか」はまた別の話です。また、私が「フリー/恋人募集中」というのも、「一か月後に恋人がいるかどうか」はやはりわかりません。
availableは、「一時的に利用可能ですよ」というニュアンスで使われることが多いのですね。
なお、他にも「visible: 見える」のように、語尾が-able/-ibleで終わる形容詞は名詞の後ろに置かれる傾向が強いようです。
名詞の後ろに形容詞が置かれるパターンは下記の記事でまとめています。サクッと読めるので、よろしければ併せてお読みくださいね。
availableが前に置かれる場合
原則として名詞の後ろに置かれることの多いavailableですが、名詞の前にavailableが置かれることもあるのです。
その場合、意味はどう変わるのか?
名詞の後ろに形容詞(available)が置かれると「一時的な状態」を表すことがある、ということでしたね。名詞の前に形容詞(available)が置かれれば、その逆の意味になると考えれば大丈夫です。
つまり、
- 形容詞(available)が名詞の後ろに置かれると、「一時的な状態」
- 形容詞(available)が名詞の前に置かれると、「恒久的・分類的な状態」
という違いがあります。
下記はオーレックス英和辞典の例文からの引用です。名詞である「means: 手段」と形容詞であるavailableの位置関係に注目してください。和訳はどちらも「私は可能な手段を全て試した」ですが、それぞれ「一時的」「恒久的」という意味の違いが出てきます。
I tried every means available.
(私はそのとき一時的に利用可能な手段を全て試した
=一時的な話をしているので、状況が変われば試せる手段は変わるかもしれない)
I tried every available means.
(私は理論上利用可能な手段を全て試した
=恒久的な話をしているので、状況が変わっても試せる手段は変わらない)
おわりに
いかがでしたか? 以下、改めて冒頭のまとめを再掲したいと思います。
今度はスッと頭に入ってくるはずです。
<イメージ:「使用可能」>
- 「vail: 使う」「able: 可能」という語源に分解するとわかりやすい
<意味:「物」「人」のどちらが「使用可能」なのかで和訳が変化>
- 「物」が入手できる/購入できる/利用できる
- 「人」が会うことができる(=予定が空いている)
- 「人」が交際できる/恋人募集中で(くだけた表現)
<位置:名詞の後ろで使うことが多い>
- ただし、名詞の後ろ/前で使われるかどうかで、下記のように意味が変化する
- 形容詞(available)が名詞の後ろに置かれると、「一時的な状態」
- 形容詞(available)が名詞の前に置かれると、「恒久的・分類的な状態」
よく出てくる表現ですので、今後文章に触れる際は、availableに注目してみてくださいね! すぐに慣れると思います。
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