【なぜ?!】対句の無冠詞まとめ -from morning till night/

冠詞

 

今回は対句の無冠詞についてまとめてみました。

 

なにそれ?

 

 

通常はtheが付くのに、対句になるとtheが消える表現です。いくつかパターンがありますので、ここでまとめて押さえてしまうのが吉です。

 

一緒にサクッと見ていきましょう!

 

対句の無冠詞まとめ

対句の無冠詞まとめは下記の通りです。

 

ポイント

<対句の無冠詞>

  • both mother and child: 母子
  • day and night: 昼も夜も
  • husband and wife: 夫妻
  • body and soul: 肉体と魂
  • wait on 人 hand and foot: 人の手足となって働く、人の身の回りの世話をする、人に奴隷のように仕える
  • from beginning to end: 初めから最後まで
  • from head to foot/heel/toe: 頭からつま先まで ※1
  • live from hand to mouth: その日暮らしをする ※2
  • from morning till/to night: 朝から晩まで

※1 heel: かかと / toe: つま先

※2 その日に「手」で得たものを「口」にすぐに持って行ってしまうイメージ

 

<例外>

  • from the cradle to the grave: ゆりかごから墓場まで ※3
  • from the womb to the tomb: 生まれてから死ぬまで ※4

※3 cradle: ゆりかご / grave: 墓場

※4 womb (wúːm): 子宮 / tomb (túːm): 墓場

 

 

これらの表現は、theやaなどが付かない無冠詞で使われます。たとえばmorningなどは、単独で使用される際は原則theが付くのにもかかわらず、です。

 

これは意味的な理由というよりは、単純に音の問題です。「母と子」、「朝と晩」など、反対の意味の言葉をセットで対句として使う場合、theやaを付けるよりも、無冠詞で読み上げた方が語呂が良いからなのですね。

 

 

ただし例外もあります。下記の表現は、theが必ず付きます。

  • from the cradle to the grave
  • from the womb to the tomb

 

 

これも完全に音の問題のようです。theを付けた方が語呂が良いのですね。

 

無理やりカタカナ読みをすると、

  • from the cradle to the grave:フロム クラドゥル トゥ グレイヴ
  • from the womb to the tomb:フロム ウーム トゥ トゥーム

ですね。

 

“from the womb to the tomb:フロム ウーム トゥ トゥーム”などはtheがないと、

“フロム ウーム トゥ トゥーム”となり確かに読みづらい気がします。

 

…が、ここら辺は完全に感覚の問題ですので、あまり深入りしない方がよさそうです。

 

 

 

なお、“wait on 人 hand and foot: 人の手足となって働く、人の身の回りの世話をする、人に奴隷のように仕える”は例文がないとイマイチわかりづらいので、いくつか載せておきます。

I’ll wait on her hand and foot.

(わたしが彼女の世話を焼きましょう)

We’ll wait on you hand and foot.

(私たちがあなたの手足となって仕えましょう)

 

The maid had to wait on her boss hand and foot.

(そのメイドは主人の奴隷のように仕えねばならなかった)

 

 

“人”の部分に仕える人が来るのですね。onの後ろなので目的格が使われている点に注意です。

 

おわりに

いかがでしたか? 最後に改めてまとめを再掲しておきます。

 

ポイント

<対句の無冠詞>

  • both mother and child: 母子
  • day and night: 昼も夜も
  • husband and wife: 夫妻
  • body and soul: 肉体と魂
  • wait on 人 hand and foot: 人の手足となって働く、人の身の回りの世話をする、人に奴隷のように仕える
  • from beginning to end: 初めから最後まで
  • from head to foot/heel/toe: 頭からつま先まで ※1
  • live from hand to mouth: その日暮らしをする ※2
  • from morning till/to night: 朝から晩まで

※1 heel: かかと / toe: つま先

※2 その日に「手」で得たものを「口」にすぐに持って行ってしまうイメージ

 

<例外>

  • from the cradle to the grave: ゆりかごから墓場まで ※3
  • from the womb to the tomb: 生まれてから死ぬまで ※4

※3 cradle: ゆりかご / grave: 墓場

※4 womb (wúːm): 子宮 / tomb (túːm): 墓場

 

 

冠詞の世界は奥が深いですが、少しずつ攻略していくと英語の世界が一気に楽しくなりますよ!

 

なお、the/aのイメージについては下記の記事でわかりやすくまとめてありますので、ぜひお読みください。今後の勉強の土台となる発想が理解できるはずです。

【超決定版】theの意味・使い方まとめ【the past/the right/in the morning/by the hour他】

【超決定版】aの意味・使い方まとめ【a Mr. Sato/a week/a Picasso】

 

なお、冠詞についてさらに詳しく学びたい方には、aとtheの底力 — 冠詞で見えるネイティブスピーカーの世界がおススメです。

 

わたしが今まで読んだ冠詞系の本の中で、一番わかりやすい&本質に迫った説明がなされていると感じました。一般の書店にはあまりないのですが、ぜひ一度お読みすることをおススメします。

 

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