さて、トランプ氏が見苦しい抵抗を続ける2020大統領選ですが、開票作業中、彼がこんなツイートを発したのはご存知の方も多いと思います。
「カウントを止めろ!」というツイートの他に、「俺への票以外無効票」というツイートを発したりと、最高にロックな発言を繰り返していたトランプ氏。
そんな中、心ある市民たちがこんな横断幕を掲げてトランプ氏に抗議デモを行いました。
- “EVERY VOTE COUNTS COUNT EVERY VOTE”
一体これはどういう意味なのでしょう? 実はコレ、語法的にも色々と学ぶところが多そうな表現です。
今回は、その意味や語法をガツッと解説してみました。
countの用法
“EVERY VOTE COUNTS COUNT EVERY VOTE”の意味から考えてみましょう。
これは、
- EVERY VOTE COUNTS: 全ての票は重要だ
- COUNT EVERY VOTE: 全ての票を数えろ
という意味です。
注目すべきは”COUNT”という単語の意味です。
countには、品詞ごとに下記のような意味があります。
- 他動詞:①~を数える、②~を合計する、③勘定に入れる
- 自動詞:①数える、②合計で~の数になる、③重要である
- 名詞:①数えること、②合計、③問題点
まずは他動詞の意味から考えていきましょう。
「カウントする」という日本語に馴染んでいる意味の通り、「①~を数える」という意味があります。そして、「①~を数える」⇒「②~を合計する」⇒「③~を勘定に入れる」という発想はわかりやすいと思います。
- COUNT EVERY VOTE: 全ての票を数えろ
の部分で使われているのは、他動詞countですね。
そして自動詞も、他動詞の意味とほぼ対応しています。
- 自動詞:①数える、②合計で~の数になる、③重要である
少し迷うかもしれないのが、「③重要である」という意味です。しかしこれも、今回の例文の文脈で考えるとよくわかります。
仮に「バイデン氏に投じられた票を数えない」ということが起きた場合を考えてみましょう。それは、「バイデン氏に投じられた票を軽んじる」という意味にもつながると思います。逆に「数える」ことになれば、「重んじる」ことになるのはよくわかると思います。
つまり、
- EVERY VOTE COUNTS: 全ての票は重要だ
の部分で使われているのは自動詞countということになります。
なお、冒頭で紹介したトランプ氏の
- STOP THE COUNT! : 数えるのを止めろ!
は、直前にtheがついているので、名詞countと考えましょう。
「①数えること」⇒「②合計」⇒「③問題点(≒重要であること)」と考えると、自動詞や他動詞の意味と対応していることがわかると思います。
everyの用法
また、よく試験で問われる(英作文で間違えがち)なのが、everyの用法です。
- every: すべての
という意味なので、複数扱いにしてしまいがちです。
しかし、everyは単数扱いにしなくてはいけないのですね。
- everyは単数扱い
というのも、everyという語は「ある集団の中の、一つ一つへ意識を向けた全て」という意味になるのです。
構成要素の一つ一つに意識が向いている状態のため、原則単数扱いになるのですね。
ここで、先ほどの文を見てみましょう。
- EVERY VOTE COUNTS: 全ての票は重要だ
every voteが主語になっているので、countがcountsになっています。
さらに、everyを使うことで、「市民の想いがこもった一つ一つの票」へ個別に意識を当てることにも成功しています。
countのその他定型表現
最後に、せっかくなのでcountを使った主な定型表現を取り上げてみます
- count on A: Aに頼る
- count A out: Aを除外する
- count A in: Aを勘定に含める
onは相手の上に寄りかかるイメージがあるので、「重要であると寄りかかる」⇒「頼る」となります。
outは外のイメージ、inは中のイメージなので、「除外して数える」、「中に入れて数える」という意味につながるのですね。
簡単な例文を示しておきますので、参考にしてみてくださいね。
Don’t count on me.
(私に頼らないでよ)
Count me in, please.
(私も仲間に入れて)
Count me out of the plan.
(その計画から私を除外して)
※ ofには分離の意味があります
おわりに
いかがでしたか? 時事ネタも、掘り下げて考えていくと、得るところがたくさんあって楽しいですね。
なお、今回の記事はジーニアス英和辞典 第5版に大部分を頼りました(count onしました)。
イメージに基づいた記述がわかりやすい&充実しているので、辞書としては最もおススメです。高校生~社会人まで、辞書についてはジーニアスほぼ一択だと思っています。まだお持ちでない方は、ぜひ手に取ってみてくださいね。
コメント