【意外と知らない】「likely: ありそうな」の意味・用法まとめ

形容詞・副詞

 

今回は「likely: ありそうな」という単語の意味・用法をまとめてみました。

 

頻出単語の一つですが、正確な用法を知っている方が実は少ない単語です。生徒の答案を採点していても、間違えていることが非常に多いです。

 

そんなlikelyの使い方を死ぬほどスッキリまとめてみました。これでアナタもlikelyマスターになれます!

 

「likely: ありそうな」の意味・用法まとめ

「likely: ありそうな」の意味・用法まとめは下記の通りです。

 

ひとまず品詞に注目して分けてみて、さらに細かく分けていくイメージで理解するとわかりやすいです。

 

 

ポイント
<形容詞>

①ありそうな(下の形で。時制に注意)

  • S is likely to V: SはVしそうだ
  • It is likely that S will V: SはVしそうだ
  • 否定は「S is not likely to V / It is not likely that S will V: SはVしなさそうだ」のように、早めにnotを付けるのが普通

 

②適切な、もっともらしい(限定用法で)

 

 

<副詞>

①たぶん、おそらく(英国では、very/most/moreなどを伴うことも多い)

 

 

 

何がどう違うのか? 例文と共に、意味の違いや使用上の注意点を一つずつ見ていきましょう!

 

形容詞:①ありそうな

まずは形容詞の「①ありそうな」からです。

 

形容詞ということもあり、be動詞とセットで、下記の形で使われます。どちらも意味は同じです。

  • S is likely to V: SはVしそうだ
  • It is likely that S will V: SはVしそうだ

 

 

例文はコチラです。

He is likely to win the race.

It is likely that he will win the race.

(彼はそのレースに勝ちそうだ)

 

 

自分で作文する際は、時制に注意しましょう。

 

特にIt is likely that S will Vの形は注意が必要です。

  • is likely~しそうだ ⇒「しそうだ」と思っているのは今なので、現在形を使用
  • S will V:SはVするだろう ⇒「SはVする」という出来事はこれからの話なので、普通はwillを使用

 

 

ちなみに、上記の形の書き換えがS is likely to Vですが、to Vという不定詞の形も、やはり未来の意味を帯びている点に注目です。will Vの部分がto Vに書き換わっていますが、やはり未来の意味を持つ不定詞が使用されているのですね。

 

  • It is likely that S will V
  • S is likely to V

 

※不定詞が未来の意味を帯びやすい、という知識は英語の勉強をするうえで欠かせません。もし知らない方がいれば、【不定詞と動名詞 意味の違い】forget to V / forget Vingの意味・違いとはをお読みくださいね。サクッと5分くらいで読めますが、目からウロコが100枚くらい落ちます。

 

 

また、このパターンで否定文を作る際は、頭の方にnotを付けるのが普通です。It is likely that S will not V /  S is likely not to Vの形はあまり一般的ではありません。(例文検索すると引っ掛からなくもないですが)

 

例文はコチラです。

He is not likely to win the race.

It is not likely that he will win the race.

(彼はそのレースに勝たなさそうだ)

 

 

ちなみに、同じくnotの位置に注意すべき動詞のパターンは下記にまとめています。英作文で引っ掛かりがちな点なので、ぜひお読みくださいね。【動詞ごとに違う!】I don’t think/I think notどちらが正しいか・理由は?

 

 

形容詞:②適切な、もっともらしい

次に形容詞の「②適切な、もっともらしい」です。

 

限定用法で使われる点がポイントです。

 

限定用法って何?

 

ざっくり言うと、名詞の直前で使われる用法を限定用法と呼びます。

 

例えば、a big appleのbigは、appleという名詞の直前で使われているので、限定用法の形容詞です。

 

 

なお、この用法の際は、名詞の後ろがto V/forでつながることが多いです。to Vもforも、「これから何かをする」という方向性を表すのに相性が良いのですね。

※前置詞forは方向性のイメージを持ちます。これも超使える知識なので、ぜひ下記の記事でご確認くださいね。【本質から理解!】前置詞forのイメージとは

 

 

例文はコチラです。名詞の直前で使用されている点に注目してくださいね。

This is a likely place for baseball.

(これは野球に適切な場所だ)

 

June is the most likely month for our wedding.

(6月は私たちの結婚式にとって最適な月だ)

 

He is always making up a likely excuse.

(彼はいつももっともらしい言い訳をでっちあげてばかりいる)

 

副詞:①たぶん、おそらく

最後に、副詞の「①たぶん、おそらく」です。

 

この用法では、直前にvery/more/mostなどを伴うことが多いです(特に英国、米国では単独での使用が多い)。

 

 

例文はコチラです。上の例ではbe, 下の例ではskipと、それぞれ動詞を修飾しています。形容詞のS is likely to V.の用法と混同しやすいので注意してください。(副詞の場合はisではなく、willを使っています)

He will likely be in Tokyo tomorrow.

(彼はおそらく明日東京にいるだろう)

 

He will most likely skip the class.

Most likely he will skip the class.

(彼はおそらくその授業をサボるだろう)

 

まとめ

いかがでしたか? 最後にまとめを再掲しておきます。改めて目を通すと、グッと頭に入りやすくなっているハズです。

 

ポイント
<形容詞>

①ありそうな(下の形で。時制に注意)

  • S is likely to V: SはVしそうだ
  • It is likely that S will V: SはVしそうだ
  • 否定は「S is not likely to V / It is not likely that S will V: SはVしなさそうだ」のように、早めにnotを付けるのが普通

 

②適切な、もっともらしい(限定用法で)

 

 

<副詞>

①たぶん、おそらく(英国では、very/most/moreなどを伴うことも多い)

 

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