【イメージ理解】現在完了/過去完了/過去形の使い方の違い

文型(動詞・助動詞・受動態)

 

今回は現在完了/過去完了/過去形の使い方の違いをまとめてみたいと思います。

 

一見ゴツイ感じもしますが、イメージで理解出来れば楽勝です。

 

記事は5分ちょっとでサクッと読むことが出来ますよ!

 

現在完了/過去完了/過去形の使い方の違い

まずは、現在完了/過去完了/過去形の使い方の違いをザクっとまとめてみましょう。

 

ポイント
<現在完了:have Vp.p.「過去+現在」 >
  • 経験:~したことがある
  • 継続:ずっと~している
  • 完了/結果:~してしまった
※過去形は現在から切り離された過去
<過去完了:had Vp.p.「過去より前+過去」
  • 経験:~したことがあった
  • 継続:ずっと~していた
  • 完了/結果:~してしまっていた
  • 大過去:~した(過去より前の時点で)

 

 

これだけ見ても意味不明ですね。

 

ポイントは、

  • 過去形:過去
  • 現在完了:過去+現在
  • 過去完了:過去より前+過去

というイメージを理解することです。

 

 

イメージ図と一緒に、詳しく確認していきましょう。

 

現在完了:過去+現在

現在完了形have Vp.p.をひとことで言うと、「過去+現在」です。

 

過去の状態(Vp.p.)を現在持っている(have)というのが、コアにあるイメージです。

 

 

 

そのイメージをつかめると、下記の各用法がかなり鮮明に理解できるハズです。

  • 経験:~したことがある
  • 継続:ずっと~している
  • 完了/結果:~してしまった

 

 

これらは全て「過去+現在」で理解できますね。

 

  • 経験:~したことがある ⇒「過去にしたという経験を現在持っている」
  • 継続:ずっと~している ⇒「過去から現在まで続いている」
  • 完了/結果:~してしまった ⇒「過去から行っていた動作などが現在終わった」

 

 

各用法の例文も示しておきます。

 

一応「どの用法か?」を明示してありますが、究極的には「過去+現在」のイメージがつかめていればOKです。(文脈次第では、どの用法で解釈すべきかハッキリしないことも結構あります)

経験:I have visited his house once.

(わたしは彼の家を一度訪れたことがある)

 

継続:I have been in Tokyo for two months.

(わたしは東京に2か月間ずっといる)

 

完了/結果:I have done my homework.

(わたしは宿題を終わらせた)

 

現在完了と過去形の違い

現在完了と過去形の違いにも触れておきましょう。

 

どちらも日本語にすると「わたしは宿題をやった」ですが、二つの例文にはかなり明確な違いがあります。その違いとはなんでしょうか?

  • I did my homework.
  • I have done my homework.

 

 

たとえば、親から「宿題やったの?」と聞かれている場面を想像しましょう。

 

 

この問いかけに対し、過去形と現在完了、どちらを使えば親は納得するでしょうか?

 

 

答えは現在完了ですね。なぜなら、現在完了のhave doneというのは、「やったという状態を現在持っている」からです。

 

学校で出された宿題を、いまきっちり終わらせた状態にあるということです。

 

 

 

一方、過去形を使って”I did~.”とするのでは、「宿題を終わらせたという行為」が現在から切り離されることになります。

 

下記の図を見てもわかる通り、過去形とは現在から切り離された過去を意味するのです。

 

 

そのため、多少屁理屈にはなりますが、「(5年間に)宿題をやった」という可能性も一応残るのです。

 

もちろん実際は文脈でわかることも多いですが、過去形は「現在は違うかも/そうではないかも」という可能性を含むのだ、ということはチェックしておきましょう。

 

過去完了:過去より前+過去

現在完了を理解出来れば、過去完了had Vp.p.は楽勝です。

 

過去完了形had Vp.p.をひとことで言うと、「過去より前+過去」です。

 

過去より前の状態(Vp.p.)を過去に持っていた(had)というのが、コアにあるイメージです。

 

 

下記の用法は、現在完了の時間軸を過去へずらした、と考えればスッと理解できるでしょう。

  • 経験:~したことがあった
  • 継続:ずっと~していた
  • 完了/結果:~してしまっていた
唯一、現在完了になかった大過去の意味があります。これは「過去より前」に言及する表現ですが、やはり過去以前に時間軸をずらす表現だと考えれば、それほど理解に苦労はしないと思います。
  • 大過去:~した(過去より前の時点で)

※大過去は、文脈から前後関係が明らかなときは、単なる過去形で代用されることも多いです

 

 

例文はコチラです。

経験:I had visited his house twice when I was twenty.

(20歳のとき、わたしは彼の家を二度訪ねたことがあった)

 

継続:I had been in Tokyo for three years before I moved to Kyoto.

(京都に行く前に、わたしは東京に3年間ずっといた)

 

完了/結果:I had done my homework before my mother came back.

(母が帰ってくる前に、わたしは宿題を終わらせた)

 

大過去:I watched TV after I had finished my homework.

(宿題を終わらせた後、わたしはテレビを観た)

 

まとめ

改めてまとめを載せておきます。解説を読んで理解した後だと、頭への定着度合いが全く違うハズです。

 

ポイント
<現在完了:have Vp.p.「過去+現在」 >
  • 経験:~したことがある
  • 継続:ずっと~している
  • 完了/結果:~してしまった
※過去形は現在から切り離された過去
<過去完了:had Vp.p.「過去より前+過去」
  • 経験:~したことがあった
  • 継続:ずっと~していた
  • 完了/結果:~してしまっていた
  • 大過去:~した(過去より前の時点で)

 

 

単純な丸暗記ではなく、イメージで捉えるとより本質的な理解が可能で、応用もききやすくなります。

 

これを機会に過去形や現在完了、過去完了への理解が深まったのであればうれしいです。

 

質問等あればコメント欄までお願いします。

 

コメント

  1. […] 【イメージ理解】現在完了/過去完了の意味・用法まとめ【過去形との違いとは】 […]

  2. […] 【イメージ理解】現在完了/過去完了の意味・用法まとめ【過去形との違いとは】 […]