今回はbe to構文の意味・用法をまとめてみたいと思います。
be to Vの形で使われる表現で、文脈次第で5つの意味を持ちます。
しかし、「ある語呂合わせ」と「あるイメージ」を押さえれば、二度と忘れなくなりますよ!
be to用法(助動詞的表現)
be to用法は、be to Vの形で使用します。位置的には助動詞と同じ場所にくるので、助動詞的表現と呼ばれたりもします。
こいつが厄介なのは、訳し方が複数パターンあることです。
- 予定(~する予定でいる)
- 義務(~すべきだ)
- 意図(~するつもりだ):ifとセットで使用
- 可能(~できる):not+受身形で使用されやすい
- 運命(~するよう運命づけられている)
よく言われている語呂合わせは、
「ビートたけしは ぎょうかい 人」というものです。
- ぎ=義務
- よ=予定
- う=運命
- か=可能
- い=意図
というわけですね。
また、パーツ別に分解して考えると、この表現のイメージを本質的に理解することもできます。
- be=~であるという状態
- to V=Vという行為に向かっている
「go to Tokyo: 東京へ行く」という表現にtoが使われていることからもわかる通り、toにはある方向へ向かっていく/到達するというイメージがあります。
つまり、be to構文の本質的な意味は、「Vという行為に向かっている状態にある」ということなのです。
これを広く解釈していくと、下記のように様々な意味を持つことがわかると思います。
- 予定(~する予定でいる)⇒Vという予定に向かっている
- 義務(~すべきだ)⇒Vという方向に仕向けられている
- 意図(~するつもりだ)⇒Vという方向に気持ちが向かっている
- 可能(~できる)⇒Vに向いているので、その行為をすることが出来る
- 運命(~するよう運命づけられている)⇒Vの方向に運命が向いている
具体例は下記にて見ていきましょう。
予定(~する予定でいる)
感覚的には、この訳し方が最も多いかもしれません。未来の予定を表す時に使います。(≒will)。
He is to visit Tokyo next week. (彼は来週東京を訪れる予定です)
義務(~すべきだ)
お次は「義務」の訳です(≒should)。
You are to leave here as soon as possible. (君はこの場所を出来るだけすぐに離れるべきだ)
意図(~するつもりだ)
テンポよくいきましょう。「意図」の訳です(≒意志のwillに多少近い)。if節とセットでの使用が基本です。
また、意志のwillは、IやWeが主語の時にしか原則使われませんが、be to用法の「意図」は、主語にかかわらず使われます。
If you are to meet him, you have to leave here right now. (もし君が彼に会うつもりなら、君はいますぐここを出なければいけない)
可能(~できる)
お次は「可能」の訳です。原則として、否定+受け身の文で使用されます。
否定+受身の文で使用されやすい、という点が超ポイントです。和訳問題なんかでちょくちょく狙われます。
下の例文では、”was not”部分が否定、”to be found”部分が受け身になっていますね。
The key was not to be found in the box. (そのカギは箱の中にはなかった = 箱の中で見つけられることはできなかった)
運命(~するよう運命づけられている)
ラストは「運命」の訳です。「~するよう運命づけられている」という訳になります。
He was never to see his father again. (彼は、彼の父親に二度と会わない運命だった)
be to用法の訳し方について
鋭い方はお気づきかもしれませんが、これ、文脈次第でどの訳にもなり得るんですね。たとえば、最初の例文は「予定」の訳で訳しました。
He is to visit Tokyo next week. (彼は来週東京を訪れる予定です)
ただ、その前の文脈が「彼は東京で大事な会議がある」等であれば、「義務」の訳も成り立つんです。
He is to visit Tokyo next week. (彼は来週東京を訪れなければいけない)
なので、「意志」の意味になるのはifとセットが基本、などの縛りはある程度ありますが、前後の文脈から判断して訳すようにしてください。
また、和訳問題等で問われない限りは、あまり「どの訳になるのか?」にこだわりすぎず、さらっと流して読んでも良いと思います。
おわりに
いかがでしたか? これでbe to用法は終わりです。
一度理解したら、あとは問題集を何度も解くなり音読をするなりして、知識をしっかり身につけてくださいね。
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