【決定版】there構文の意味/使い方まとめ -there live/lie/seem to…

倒置・否定・省略・強調

 

今回はthere構文についてまとめたいと思います。

 

“There is a cat.”ってやつ?

楽勝じゃない?

 

 

there構文はそれだけではありません。

  • There lived an old man.
  • I don’t want there to be any misunderstanding.
  • There is somebody waiting for you at the door.

など、様々なパターンがあるのですね。

 

 

初見で訳すのは難しいので、今回まとめてチェックしてしまいましょう!

 

there構文の意味/使い方まとめ

there構文の意味/使い方まとめは下記のとおりです。

 

there構文まとめ
  1. there is A: Aがいる/ある
  2. there live A: Aが住んでいる*
  3. there seem/appear to be A: Aがあるように思える
  4. want (for) there to be A: Aがあってほしい
  5. there is A Ving / there is A Vp.p.: VしているA / VされているA
  6. there is no Ving: Vできない
  7. there is a rumor that SV-: SV-という噂だ

* liveの代わりに存在や出現に関する動詞が使われることがある

 

 

多すぎる…

 

それぞれのパターンを例文付きで詳しく見ていきましょう!

 

there構文の例文

there構文の例文は下記のとおりです。

 

there is A: Aがいる/ある

「there is A: Aがいる/ある」のパターンです

 

これは比較的見慣れたパターンだと思います。

 

 

注意点は下記の通りです。

  • Aが単数形/不可算名詞の時はis、複数形の時はareを使用する。
  • thereを「そこ」とは訳さない (これは他のパターンでも同様)
  • 主語はAで、「Aが~」と訳す (これも他のパターンでも同様)

 

 

例文はコチラです。

There is an apple in the house.

(家の中にリンゴが一つある)

 

There are apples in the house.

(家の中にリンゴが複数ある)

 

There is furniture in the house.

(家の中に家具*がある)

* furniture: 家具は不可算名詞なので、単数扱いです

 

 

ちなみに、There構文は新情報に対してしか使用できません。原則として固有名詞やthe 名詞との組み合わせはダメです(しかし例外的に可能な場合もあり面倒です…)。「なにそれ?」という方は下記の記事をお読みくださいね。

 

 

there live A: Aが住んでいる

there live A: Aが住んでいるのパターンです。

 

 

注意点は下記の通りです。

  • 動詞の形はAの単複で決定
  • thereははっきりした意味を持たないので、訳さない
  • 主語はAの部分
  • liveの部分には、「存在」「出現」に相当する自動詞が代わりにくることもアリ
  • このパターンで否定文、疑問文は作れない

 

 

特に、liveの代わりに別の動詞がくる場合に注目です。例文で見ていきましょう。

 

まずは「存在」に関する自動詞からです。

There lies a soldier.

(兵士がいる)

 

There lived an old man.

(年老いた男が住んでいた)

 

There grew the tree.

(木が育った)

 

There stands a hill in the north of our city.

(町の北に丘が位置している)

 

The war ended. There followed a long period of rebuilding.

(長い再建期間が後に続いた)

 

There existed a gap between John and Bob.

(ジョンとボブの間にはギャップが存在していた)

 

There remains much to be learned.

(学ぶべきことが多く残っている)

 

 

次に「出現」に関する自動詞です。

There often appear words of praise for Bob.

(しばしばボブへの称賛の言葉が現れる)

 

There arose the conflict over human rights.

(人権に関する対立が起こった)

 

There lived an old man.

(年老いた男が住んでいた)

 

There happened the incident.

(事件が起こった)

 

there seem/appear to be A: Aがあるように思える

there seem/appear to be A: Aがあるように思えるのパターンです。

 

注意点は下記の通りです。

  • seem/appearの形は、Aの単複により決定
  • there seem/appear to have been A.で「Aがあったように思える」となる
  • seemやappearの代わりに、別の表現が使われることもある

 

 

例文を見ていきましょう。

There seems to be no one there.

(そこには誰もいないように思われる)

 

There appear to be some mistakes.

(いくつかの間違いがあるように思われる)

 

There seems to have been a little misunderstanding.

(多少の誤解があったように思われる)

 

 

さらに、seemやappearの部分に別の表現がくるパターンもチェックしておきましょう。

  • there used to be A: かつてAがあった
  • there is likely to be A: Aがありそうだ
  • there is said to be A: Aがあると言われている
  • there is believed to be A: Aがあると信じられている

 

例文はコチラです。

There used to be a huge stadium.

(巨大なスタジアムがかつてあった)

 

There is likely to be a considerable decline in the price of the cars.

(車の価格に大きな下落がありそうだ)

 

There is said to be many tribes in the world.

(世界には多くの部族があると言われている)

 

There is believed to be a spy among us.

(我々の間にスパイがいると信じられている)

 

want (for) there to be A: Aがあってほしい

want (for) there to be A: Aがあってほしいのパターンです。

これはじゃっかんややこしいです。

 

注意点は下記の通りです。

  • まず、wantが「want O to V: OにVしてほしい」という形になっていることを押さえる※
  • つまり、”O = there”, “to V = to be”となっている
  • Oの部分は訳出せず、to beの部分だけ「ある、いる」と訳出する
  • その他、would like (wantの丁寧な表現)、expect (期待する)でも同様の形を取る

 

※want O to V型の動詞について詳しく知りたい方はコチラ

参考:【カンタン理解!】SVO to V型の動詞意味まとめ

 

 

例文はコチラです。

I don’t want there to be any misunderstanding.

(どんな誤解もあって欲しくない)

 

I would like there to be no prejudice towards the LGBT people.

(LGBTの人々への偏見があって欲しくない)

 

By the year 2030, we expect there to be 2.7 billion middle class consumers across the region.

(2030年までには、我々はその地域に27億人の中流の消費者がいると予期する)

 

 

また、応用編として、

  • to Vと組み合わさった”it is 形容詞 for there to be A”
  • Vingと組み合わさった”there being A”

もチェックしておきましょう。

 

基本的には全て「~がある」と訳出すればうまくいきます。

 

※thereが意味上の主語として機能しているため、thereとto beの間に「主語」「動詞」の関係が成り立っているのです。詳しくは下記の記事をお読みください。

参考:【サクッと理解】不定詞toV / 動名詞Vingの「意味上の主語」とは?

 

 

例文はコチラです。

It is natural for there to be some problems.

(何らかの問題があるのは当然だ)

 

No one would have dreamed of there being such a beautiful place.

(誰も、そのような美しい場所があるとは夢見ていなかった)

 

there is A Ving / there is A Vp.p.: VしているA / VされているA

there is A Ving / there is A Vp.p.: VしているA / VされているAのパターンです。

 

注意点は下記の通りです。

  • Ving, Vp.p.がAを後ろから修飾

 

 

例文はコチラです。

There is somebody waiting for you.

(誰かがあなたを待っている ≒ あなたを待っている誰かがいる)

 

There is somebody left at the door.

(ドアに誰かが取り残されている ≒ ドアに取り残された誰かがいる)

 

there is no Ving: Vできない

there is no Ving: Vできないのパターンです。

 

これは定型表現として押さえてしまいましょう。注意点は下記の通りです。

  • 「there is no sense (point, use)  in Ving: Vしても無駄だ」となる。inは省略可能
  • 「there is no Ving: Vできない」となる。inがない点に注意

 

 

例文はコチラです。

 

まずは「there is no sense (point, use)  in Ving: Vしても無駄だ」からです。

There is no point in talking to you.

= There is no sense in talking to you.

= There is no use in talking to you.

= There is no good in talking to you.

(君に話しても無駄だ)

 

次に「there is no Ving: Vできない」です。

There is no telling what may happen.

(何が起こるかわからない ≒ 何が起こるかを言うことはできない)

 

 

なお、コチラとの類似表現は、下記の記事にて詳しく説明しています。

参考:【一発理解!】”there is no Ving”と”it is no use Ving”の違い

 

there is a rumor that SV-: SV-という噂だ

ラストはthere is a rumor that SV-: SV-という噂だです。

 

これはそのまんまですが、敢えて注意点を挙げれば次の通りです。

  • 「rumor: 噂」という意味
  • thatは同格のthat
  • つまり、「SV-という噂がある」というのが直訳
  • その他の言い換え表現もチェックしておく

 

 

例文は下記の通りです。

There is a rumor that the minister will resign.

= It is rumored that the minister will resign.

= The minister is rumored to resign.

= Rumor says that the minister will resign.

= Rumor has it that the minister will resign. *

(大臣が辞任するという噂だ)

 

 

* have it thatで「~だと言う」という意味になる。

Gossip has it that she is getting married.

(ゴシップは彼女が結婚する予定だと言っている)

 

おわりに

いかがでしたか? 様々なパターンがありますが、これを知っていればワンランク上の読解力が身につきますね!

 

※ちなみに、見落としがちなthere構文のルールは下記にまとめてあります。

【知らないとヤバい】There is the cat. / A cat is on the table.がおかしい理由

 

コメント

  1. […] 【決定版】there構文7選・意味まとめ【there live, there lie他】 […]